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ランドセル?リュック?今どきのランドセル事情あれこれ【気になる!教育ニュース】

連載:気になる! 教育ニュース ランドセル?リュック?今どきのランドセル事情あれこれ【気になる!教育ニュース】

大学入試改革、プログラミング、英語教育……。教育の世界がなにやら騒がしい。このコーナーでは、最近気になった教育関連のニュースをピックアップして紹介します!

第39回 ランドセル? リュック? 今どきのランドセル事情あれこれ

続くランドセルの高額化

先日、買い物に出かけた大型スーパー。色とりどりのランドセル売り場で、ラベンダー色のランドセルを背負っている女の子が母親に向けた屈託のない笑顔を見て、気持ちがほっこりしました。

あの子は今年、ピカピカの1年生になるのでしょうか? いやいや、おそらく来年ではないでしょうか。ランドセル工業会の調査によれば、ランドセルの購入時期のピークは8月。夏までに大半の家庭では、購入を済ませていることがわかります。

「ラン活」とも呼ばれるランドセル商戦。

購入に際しては、素材や耐久性、機能、背負いやすさなどが重視されますが、決定打はやはり、子ども自身が好む色やデザイン。

さて、ここで2つの数字をお見せします。何を示しているか、わかりますか?

まずは1つ目。54000。

答えは、2020年のランドセルの平均購入価格。ちょっと高いなあ、と思ってしまいますが、皆さんはいかがですか? ランドセル工業会の調査によれば、2010年は35000円ほどでした。徐々に高額化しています。

では2つ目。7.7。

これは、2017年に大正大学の白土健教授が小学1~3年生、20人を対象に行ったランドセルの重さ調べの平均値です(2018年3月26日・朝日新聞掲載)。まだまだ身長も低い1~3年生が7.7キロ! 重いですね。

通学用リュックの人気がじわり

昨年12月22日の読売新聞によると、このような経済的・身体的な負担への配慮から、最近では安価で軽い通学用リュックを推奨する自治体もあるようです。

そもそも、公立小学校でのランドセル使用は、指定ではなく慣習である場合も多いとか。

例えば京都の学生洋品店「マルヤス」が開発した「ランリック」。

ランドセルとリュックサックを合わせたような形で、子どもたちが交通事故に遭わないよう、道路標識をモチーフとしたデザイン。ナイロン製なので、重さは700グラム程度と軽く、価格は1万円ほど。京都府や滋賀県の一部地域では長年定着しているそうですが、最近では全国から問い合わせがあるそうです。

また、昨年はコロナ休校が長期にわたり、学校再開時は既に初夏、というところも。マスクの着用は避けられない子どもたちの熱中症対策として、背中に熱がこもりやすいランドセルではなく、リュックを使用する学校も多い、というニュースを耳にしました。

ランドセルの重さが話題となり、文部科学省も2018年、いわゆる「置勉」を認め、また今年度中には全国の公立小中生に一人一台のタブレットが配布されます。このような状況とコロナ禍があいまって、通学用リュックの需要が伸びている、というのはタイミングの妙、というものを感じてしまいます。通学用リュックの種類も増えているそう。

広がりを見せるランドセルの寄付

さて、我が家の息子2人が使ったランドセル。投げる、座る、蹴る! と散々な使い方をしたのにも関わらず、6年間しっかりと役目を果たしてくれました。その丈夫さに感服! 子どもの卒業時に話題になることの一つが「その後のランドセル」。6年間の思いもあり、簡単には捨てられないのです。

お財布や筆箱、小さいランドセルに作り替える、という人もいましたが、最近増えているのが寄付。読売新聞ではこの点にも言及。自治体や企業、NPO団体などが不要となったランドセルの寄付を募り、必要な世帯に無償で配布したり、海外へ送ったり。

我が家でも、ランドセルの中に鉛筆を入れて、アフガニスタンに送りました。ランドセルを再利用できる安堵感と、海外の子どもの笑顔の役に立てるかな、というささやかな喜び。ちょっと爽やかな気持ちでした。

もう少しで春。2022年度の「ラン活」も本格化。ランドセルも、リュックも、これから始まる子どもたちの健やかな学校生活を守ってくれるよう、との思いが込められていると思います。

色やデザインだけでなく、ランドセルかリュックか、という選択肢が増え、親子で納得のいく最高の1つが見つかったら素敵ですね。んー、でも、迷いそう!

参照

ランドセル工業会・ランドセル購入に関する調査
http://www.randoseru.gr.jp/graph/

2018年3月26日・朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/ASL3H3RX1L3HUUPI003.html

2020年12月22日・読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/life/20201221-OYT8T50133/

(株)マルヤスHP
https://www.maruyasu-ranlic.com/

文部科学省・児童生徒の携行品に係る配慮についてhttps://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/keikohin/__icsFiles/afieldfile/2018/09/06/1408967_001_1.pdf

文部科学省・学校におけるICT環境の整備・運用についてhttps://www.mext.go.jp/a_menu/other/1421443_00002.htm

ジョイセフ・思い出のランドセルギフトhttps://www.joicfp.or.jp/jpn/donate/support/omoide_ransel/

中村 亮子

中村 亮子ライター

1971年東京都出身。中央大学法学部法律学科卒。転勤族と結婚し、全国を転々と旅するような生活を送る中、偶然の出会いに導かれ、フリーライターの道へ。家族は夫と息子が二人。趣味はピアノ

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