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ゲームでSDGsを学ぼう!小学校でのSDGs、効果的な取り組みとは?【気になる!教育ニュース】

連載:気になる! 教育ニュース ゲームでSDGsを学ぼう!小学校でのSDGs、効果的な取り組みとは?【気になる!教育ニュース】

大学入試改革、プログラミング、英語教育……。教育の世界がなにやら騒がしい。このコーナーでは、最近気になった教育関連のニュースをピックアップして紹介します!

第40回 ゲームでSDGsを学ぼう! 小学校でのSDGs、効果的な取り組みとは?

新学習指導要領のポイント、SDGs

まずは最近、よく耳にする「SDGs」。「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、国連が制定した、持続可能な開発のための17の国際目標のことです。

次は「あつまれ動物の森(あつ森)」。ご存じ、任天堂から発売されたゲームソフトのことです。新型コロナによる巣ごもり需要もあって大ヒット! 2020年の流行語大賞・トップ10にも選ばれましたね。

さて、この両者を合わせたら、小学校の授業になっちゃった、というのが今回のお話。2月3日、読売新聞では、「あつまれ動物の森」を通じ生態系を理解し、SDGsを学ぶ、という東京都江東区立第六砂町小学校の取組を紹介しています)。

小学校で昨年度から実施されている新学習指導要領には、「持続可能な社会の創り手の育成」が明記。前文や総則だけでなく、様々な教科に関し「持続可能」という言葉が使われていることから、SDGsの担い手を育てることが、いかに重要視されているか、が伝わります。小学校での取り組みは必須ではありませんが、取り入れる学校も増えているそうです。

ゲームが「気づき」の入り口に

さあ、では「あつ森×SDGs」はどんな授業なのか、見てみましょう!

座学とゲーム、2部構成の授業。前半の座学では北里大学の千葉洋明准教授が地球温暖化や魚の乱獲で海の生態系が壊れつつあること、「海洋プラスチック」や海洋汚染の問題点などを講義。

後半のゲームでは、6人の班ごとに1台のニンテンドースイッチを配布。ゲーム上の水上都市、フローティングシティにはカバやトキなど絶滅危惧種の動物が暮らし、風力発電所や水耕栽培施設なども設置。虫や魚を取り過ぎると注意が与えられ、環境問題や持続可能な社会について学べる仕掛けが満載!

「僕は魚が好き。でも、海はつながっているから、とり過ぎると日本だけでなく、世界中の魚が減ってしまうことがわかった」という男の子。ゲームを通じた疑似体験が、「魚が好き」という彼個人の思いを経由することによって「乱獲は生態系を破壊する」という現実に結びついたことを示している、と興味深く感じました。

世代も性別も国境も超えた世界共通の合言葉

「SDGsって、小学生にはちょっと難しいんじゃないか? ゲームの力で、その場では楽しんで理解した気持ちになるかもしれないけど……」。

記事を目にしたとき、実は最初にそう思ってしまいました。けれど、前述の男の子のコメントを読み、「こういうアプローチによる気づきもあるんだ」と新鮮な驚きを感じました。

この授業を受けた5年生は、社会では魚の漁獲量が減ってきていること、理科では台風の仕組みについて勉強したばかりだったそう。また、昨今の、夏の異常な高温や、数多く発生する巨大台風など、SDGsの授業は、実体験と結びつきやすいのかもしれません。

やはり、小学校のSDGsに関する取り組みとして、宮城県気仙沼市立大谷小学校での「大谷ハチドリ計画」というものがあります。

地域の人と一緒になって、松枯れや、磯やけの原因・仕組みを調べ、その復元に挑戦。育ったわかめや昆布を販売したりするのです。この記事を読んだとき、SDGsとは、年齢や性別、国籍、さらには国境も超えた、同じ時代に地球に住み合わせた人間同士の合言葉のようなものかも、と感じました。

ならば、柔軟に様々な情報を吸収し、大きな可能性を秘めている、といわれる子どもの脳は、きっかけさえあれば、環境問題や、子どもの貧困、人種差別など、身近な場所で起きる多くの問題を通じて、広い世界へと思いをはせることができるかもしれません。

新型コロナの流行下にある現在。例えば、コロナによる影響で苦境に立たされる我が町の商店会を守るには?例えば、オンライン授業を受けられる環境にある子どもとない子ども、どちらの学びも守るには? 自分には何ができるのか、を家庭で考えてみるのもSDGsへの取り組み、第1歩になると思いませんか?

参照

読売新聞・2月3日
https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/newspaper-at-school/20210202-OYT8T50139/

文部科学省・新学習指導要領等における持続可能な社会づくりに関連する主な記載https://www.mext.go.jp/unesco/002/006/002/001/shiryo/attach/1388906.htm

東京都江東区立砂町第六小学校・プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000071145.html

Floating City in ACNH
https://the-floatingcity.com/

第14回・日本水大賞
http://www.japanriver.or.jp/taisyo/oubo_jyusyou/jyusyou_katudou/no14/no14_pdf/kesennuma.pdf

中村 亮子

中村 亮子ライター

1971年東京都出身。中央大学法学部法律学科卒。転勤族と結婚し、全国を転々と旅するような生活を送る中、偶然の出会いに導かれ、フリーライターの道へ。家族は夫と息子が二人。趣味はピアノ

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