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【気になる!教育ニュース】マグネットボールの誤飲で腸に穴が⁉

連載:気になる! 教育ニュース 【気になる!教育ニュース】マグネットボールの誤飲で腸に穴が⁉

大学入試改革、プログラミング、英語教育……。教育の世界がなにやら騒がしい。このコーナーでは、最近気になった教育関連のニュースをピックアップして紹介します!

第70回 子どもの誤飲事故が多発 マグネットボールにご用心!

磁力で小腸に穴が

2021年9月、こんな事故がありました。

腹痛を訴える1歳の女の子。腹部をレントゲン撮影してみると、映っていたのは、なんと5個の磁石! 磁石に挟まれて小腸に穴が開き、緊急の開腹手術となったそうです。

昨年12月11日の読売新聞によれば、上記のような事故の報告が相次いでいて、消費者庁の消費者安全調査委員会(事故調)が注意を呼び掛けているそうです。

事故の原因は、知育玩具として人気が高い「マグネットボール」や「マグネットキューブ」。マグネットボールは1個当たり3~5mmの球体のネオジム磁石が、数百個程度で1セットになった商品。磁石をくっつけて、好きな形に変形させることができ、大人気です。100円ショップでも買うことができるこのおもちゃ、何がそんなに危険なのでしょう?

ネオジム磁石の磁力は10倍!

事故調によれば、マグネットボールやキューブに使用されている磁石は、①サイズが小さいため誤飲しやすく、②数が多いので紛失しても気づきにくく、さらに③ネオジム磁石は一般的なフェライト磁石の10倍、という強力な磁力を持つことが要因。

磁力が強いため、2個以上飲みこむと磁石同士が腸管を挟み込んだ状態で動かなくなり、自然に排泄されなくなる危険が。気づかぬままに時間がたつと、腸管に穴があき、開腹手術などの大がかりな処置が必要となる場合もあるのです!
最初は腹痛や嘔吐、発熱などの軽い症状がみられ、病状が進むとグッタリしてきて生死に関わる状態になります。海外では死亡事故も起きています。

2021年11月26日の朝日新聞によれば、消費者庁と日本小児科学会には2017年度以降、子どもの誤飲事故が計10件報告されているそう。昨年5月には、当時3歳の女児の胃と小腸から計12個もの磁石がつながった状態で発見!

私も試しに、我が家にあった5mm角の小さなネオジム磁石2つで、4つ折りにした新聞の朝刊を挟んでみましたが、しっかりとくっついたままでした。これが子どもの体内に入ったら、と思うと怖いですよね。

誤飲を防ぐために何ができる?

国民生活センターは昨年12月23日、乳児が水で膨らむボール状の樹脂製玩具を誤飲して腸閉塞を起こし、開腹手術をした、という情報を公開しました。たばこ、薬、ボタン……。小さな子どもは何でも口に入れてしまいますよね。

産業技術総合研究所の調査によると、30代前半の夫婦2人の家庭には、4343個の「物」があるのだそう。と、いうことは、子どもがいる家庭では、もっと多い!  政府広報は、子どもは生後5か月あたりから手にしたものを何でも口に入れるようになる、と注意喚起しています。成長の過程とはいえ、家中、至る所で誤飲の危険性が高まります。

日本家族計画協会では、誤飲チェッカーなどの、誤飲防止アイテムを紹介。それによれば3歳の子どもの最大口径は約39mm。喉の奥までは約51mm。これより小さいものは誤飲、窒息などの危険があるので、床から1メートル以上高い場所に置くようにしましょう。特に、6~20mmの大きさの物は、口に入れるとのどに詰まりやすいので、要注意です。

昨日まで届かなかった場所に今日は手が届く。昨日まで興味がなかった事に今日は興味を持つ。子どもの成長は日進月歩ですが、成長するからこそ危険も増えてくるのだ、ということを実感しました。

ありきたりですが、子どもは親の目の届くところで遊ばせることや、磁石などは子どもが遊んだ後、数が減っていないか、確認することはやはり重要。少々面倒で、忙しい日常の中で「まあ、良いか」となってしまいがちですが、片づけてしまうところまでをちゃんと見届けましょう。

我が家の次男、赤い顔をして「えっ、熱かな?」と思うと、しばしばウンチに新聞が混じっていました。「しばしば」なのに、対策をおろそかにしてきた自分に今頃になって反省。息子よ、ごめんね。

参照

2021年12月11日・読売新聞

https://www.yomiuri.co.jp/national/20211211-OYT1T50206/

消費者庁・消費者安全調査委員会・マグネットボール、キューブ 誤飲すると非常に危険!小さな子に触らせない!

https://www.caa.go.jp/policies/council/csic/report/report_021/assets/csic_cms101_211125_01.pdf

2021年11月26日・朝日新聞

https://www.asahi.com/articles/ASPCV2FX4PCTUTIL02T.html

独立行政法人国民生活センター

https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20211223_2.html

産業技術総合研究所

https://www.aist.go.jp/

政府広報・「えっ?そんな小さいもので?」子供の窒息事故を防ぐ!

https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201809/2.html

一般社団法人・日本家族計画協会・子どもの事故予防

https://www.jfpa.or.jp/mother_child/prevent/002.html

中村 亮子

中村 亮子ライター

1971年東京都出身。中央大学法学部法律学科卒。転勤族と結婚し、全国を転々と旅するような生活を送る中、偶然の出会いに導かれ、フリーライターの道へ。家族は夫と息子が二人。趣味はピアノ

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