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虐待から子どもを守りたい!改正児童虐待防止法施行【気になる!教育ニュース】
2020.04.11 by 中村 亮子 中村 亮子

連載:気になる! 教育ニュース 虐待から子どもを守りたい!改正児童虐待防止法施行【気になる!教育ニュース】

大学入試改革、プログラミング、英語教育……。教育の世界がなにやら騒がしい。このコーナーでは、最近気になった教育関連のニュースをピックアップして紹介します!

第11回 虐待から子どもを守りたい 改正児童虐待防止法施行

この4月から改正児童虐待防止法が施行されました。

児童虐待の事件数は年々増加しています。警察庁が公表した昨年の犯罪情勢統計によると、全国の警察が児童相談所に通告した子どもは過去最高の9万8222人、警察が保護した18歳未満の子どもは5553人でした。

児童相談所の職員が家庭訪問をしていたにも関わらず、虐待を止めることができず、失われた命もあります。今回の改正の背景には、そのようなことを二度と繰り返してはいけないという強い願いがあります。

<改正の主なポイントは2点>
①親の体罰禁止の明文化
②児童相談所の体制強化

この改正によって親権者や里親、児童施設長が、たとえしつけであっても体罰を加えることが禁止されます。また、児童相談所の体制強化では一時保護などの介入権を強化したり、弁護士や医師、保健師の配置、児童福祉士の増員も見込まれます。

今回の改正には、増加する虐待に相対する機関の質、量を共に向上させる、と評価する声がある一方、虐待によくみられる交際相手が法の規制対象になっていない、何が体罰に当たるのか具体的規定がない、といった問題点も専門家から指摘されています。
法律の効果的な運用や、必要であればさらなる改正により、虐待から子どもを守る盾となってくれることを願います。

ところでなぜ、児童虐待が増えているのでしょう?

まず、通報件数の増加があります。つまり、見えなかった虐待が顕在化されただけ、ということです。
次に、児童虐待と非常に関係が深いとされる貧困層が拡大していること。また、核家族での孤独な子育てが親たちを追い詰めていることも一因です。
さらに、見えない虐待も少なくないはずで、実のところ、明確な原因を見極めることは非常に困難だと言われます。

子どもを虐待する親は自分自身も虐待の被害者であったことが多い、と聞きます。虐待から保護された子どもの多くは、その後も人間関係をうまく築くことができず、望むような教育が受けられなかったり、仕事が続かなかったり、将来の貧困につながることも多いのです。

そんな負の連鎖を断ち切り、子どもを守るためには、社会が一丸となって救いを求めている命を守る、という意識を共有することが求められているのかも。公的機関だけでなく、地域に密着するNPOなどとの連携も有効かもしれません。

では、私たち個人にできることって? 子どもが泣き止まなかったり、大きな荷物を抱えて困っているお母さん。そんな光景を見たらちょっと声をかけてみる。近所に子育て家庭があったらさりげない関係を持つ。小さな1つの思いやりをつなげていきたいですね。

参照
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020020600465&g=soc
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/369906.html

中村 亮子

中村 亮子ライター

1971年東京都出身。中央大学法学部法律学科卒。転勤族と結婚し、全国を転々と旅するような生活を送る中、偶然の出会いに導かれ、フリーライターの道へ。家族は夫と息子が二人。趣味はピアノ

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