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Column 気になる! 教育ニュース

新型コロナウィルス、子どもの不安にどう寄り添う?【気になる!教育ニュース】

2020.05.11

大学入試改革、プログラミング、英語教育……。教育の世界がなにやら騒がしい。このコーナーでは、最近気になった教育関連のニュースをピックアップして紹介します。


第14回 デンマーク首相の記者会見の相手は?

「コロナで隔離対策中だけど、外出しても良いの?」

「大丈夫よ。森など自然の中での散歩はとても良いわね。でも、人と距離を保つことを忘れずにね」

「私のおばあちゃんがコロナに感染したら死んでしまうの?」

「怖がる必要はないわ。でも、特にお年寄りは大切に、周囲で助け合いましょう」

これは、デンマークのメッテ・フレデリクセン首相が行った子ども向け記者会見の一コマ。子どもの疑問にわかりやすく、真摯に応えるフレデリクセン首相の言葉は、子どもの心に安心感を与えたのではないでしょうか。心が動きました。

子どもを育てていると、必ず子どもの不安に接し、その対応に悩むものです。

「大きな音、怖い!」「ここは暗いからイヤ!」「ママと離れたくない」……。

子どもの不安感は気質的な要因もありますが、先行きや、正体がわからないことに対して生じるといわれます。コロナウィルスはまさに、これですよね。

わかりやすく 優しく 安心できる言葉で

 小学生であれば、これまで経験のない新しい病気が流行っていて、感染しないために休校が続いていることがわかるでしょう。でも、幼児では、ニュースを見るお母さんの険しい表情、いつもはいないお父さんが家にいること。何だかいつもと違うな、と感じてはいてもきちんとした理解は難しい。

子どもの不安に答えるとき、大切なのは不安をあおるのではなく安心を与えること、だそうです。わかりやすく、優しい言葉で事実を教え「できること」を伝える。子どもの年齢に合わせて理解できる範囲で話すこともポイントです。そして「手を丁寧に洗わないと病気になっちゃうよ」ではなく「手を丁寧に洗えばウィルスもいなくなるから安心よ」と前向きに伝えましょう。正しい行動は自分だけでなく、大切な家族も守ることができるんだよ、と。

一日5分!見守る時間の大切さ

ボストン大学のドナ・ピンカス教授によれば、強い不安感を持つ子どもが遊んでいる際、親が質問したり、指示したり、中止を促したり、そんなことは一切せず、ただ遊ぶ我が子に意識を向け、ともにいる時間を楽しむ。一日たった5分でもそんな時間を持つと、驚くほど子どもの不安が減少するのだそうです。

そういえば、私の従妹が小学校3年生になったときのこと。夜尿症が治らない、と悩んだ叔母は医者に相談。そこで「何も言わず、とにかく好きなだけ好きなことをさせなさい。途中で止めさせないことが大事」と言われたそうです。その結果、なんと短期間で夜尿症が改善! 見守る目の存在を感じることが、どれほど大きな安心感を子どもに与えるのか。安心感が精神の安定にどれほど大きな意味を持つのか。今になり納得できます。

不安感は危険を察知し回避するための大切な感情でもあります。新型コロナウィルスを機に様々な変化を見せ始めている私たちの社会。家庭でも子どもに対する接し方を見直す契機にしてみませんか? 子どもの不安を否定せず、上手に付き合うことは、新しい明日への力強い一歩となるはずです。

参照
https://hyggelig-news.com/2020/03/14/17404/
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/031700178/

中村 亮子

中村 亮子 (なかむら・りょうこ)ライター

1971年東京都出身。中央大学法学部法律学科卒。転勤族と結婚し、全国を転々と旅するような生活を送る中、偶然の出会いに導かれ、フリーライターの道へ。家族は夫と息子が二人。趣味はピアノ

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