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Column 気になる! 教育ニュース

コロナで乱れた生活リズム 子どもの睡眠を守ろう【気になる! 教育ニュース】

2020.07.21

第20回 コロナで乱れた生活リズム 子どもの睡眠を守ろう

眠れない子どもたち

我が家の長男が「眠れない」と頻繁に言い出したのは4月に入ったあたり。本来なら高校の入学式がある頃です。6月に学校が始まった後も、なかなか状況は改善されず、同級生のママ友にそんな話をすると「うちも同じ。学校が始まっても分散登校とか、友達もできにくい環境でストレスがたまっているみたい。スマホの時間も増えたし」

そうそう! と思われた方も多いかも。大手新聞各社でも、子どもの睡眠や生活リズムの乱れに関する特集が目につきました。

新型コロナによる長期休校による影響に関する国立成育医療研究センターの調査(対象・7~17歳の子どもや保護者)によれば、約75%の子どもが、何かしらのストレスを感じていて、スマートフォンやゲームなどのデジタル機器を一日4時間以上使用した子どもは約31%、起床時間がずれた子どもは約61%、という結果でした。

人の体内時計は24時間よりも10~15分程度長いため、通学など、起きなければいけない事情がないと、起床時間がずれて遅くなる傾向があるのだそうです。また、人には起きてから14~16時間で眠くなるサイクルがあるため、起床時間が遅くなれば就寝時間も遅くなり、これが常態化すると睡眠サイクルの崩れにつながっていく、というわけです。

YouTubeやゲーム、SNSでの友達とのやり取り。だって明日、起きなくていいじゃん!

んー、確かに眠れそうもありません。

一定の起床時間がリズムを作る

睡眠の乱れは生活リズムの乱れ。専門家によれば、何より大切なのは、朝の起床。起床にとって重要なのは、「朝日、朝食、起きる理由」の3つ。朝日を浴びると、体内時計がリセットされて活動状態に。朝食をとると腸の活動が始まり、体温やエネルギー代謝が上がります。

けれど「起きる理由」のなかった休校期間。長期にわたったその期間のリズムに体が慣れているほど、分散登校やマスクなど、例年と異なる学校再開後の生活に子どもはストレスを感じるのかも。

また、子どものストレスは「眠れない」だけでなく、腹痛や頭痛、食欲の増減、落ち着きがなくなる、普段よりおしゃべり、などの形をとることもあるそうです。ストレスを自覚、訴えることのできる年齢の子どもならまだしも、幼稚園や小学校低学年の子どもは自分がどのような状態にあるのかをきちんと把握し、説明することはできません。我が子の変化を注意して見守りたいですね。

その子なりの歩みを認めよう

休校期間が開け「起きる理由」ができた子どもたち。徐々に、生活のリズムも整い始めているのでは? 歩みは少しずつで良いのです。朝ご飯をきちんと食べる。スマホの利用時間が長い場合、利用時間がわかるスクリーンタイムや利用を管理できるファミリーリンクの使用も有効。子どもの「できた!」を、親が認めてあげることはとても大切です。

それでも、何かおかしい、と感じたら、生活リズムの乱れの裏側にいじめや心の問題があるかも。6月2日の朝日新聞に掲載された国立成育医療センターの田中恭子さんの言葉は、一つの道筋を教えてくれます。

「一緒に過ごす時間を大切に、安心感をたっぷりと与えることが重要。子どもが環境に順応する過程は個人差が大きい。無理をさせず『行かなくてよいよ。でも行けそうなときは行ってみよう』と、子どもに寄り添い、見守ってあげる姿勢が大切なのです」

「寄り添う」とはよく聞く言葉。でも具体的にどういうこと? と悩みます。

我が家の長男が「眠れない」としきりに訴えていた頃、私は「勉強は大丈夫? スマホばっかりしているんじゃない?」とヤキモキしていました。でも、ふと思い出します。目の下の青いクマもくっきりと、しんどそうにしていた息子の様子。

「私」ではない。大変なのは「子ども」の方なんだ、と。それが「寄り添う」ことのスタートなのかもしれません。

参照

https://www.asahi.com/articles/ASN623TMTN5WPTIL01M.html
https://www.asahi.com/articles/ASN5T3DBSN5PUTFL009.html

中村 亮子

中村 亮子 (なかむら・りょうこ)ライター

1971年東京都出身。中央大学法学部法律学科卒。転勤族と結婚し、全国を転々と旅するような生活を送る中、偶然の出会いに導かれ、フリーライターの道へ。家族は夫と息子が二人。趣味はピアノ

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