連載:世界でいちばん幸せな国フィジーの最「軽」量育児 第10回 「いま」を大切に生きるフィジー人は後悔なき人生を送ることができる
フィジー人は「今」を大切にします。
やりたいことは「今」やる。やりたくないことはずっとやらない。今やりたいがゆえに、その口実としてフィジー人は「Life is short」という言葉をよく使います。
人生にタイムリミットがあることは誰でも知っています。ただ、日常生活で僕たちがそれを意識することはほとんどありません。しかし、フィジー人は「人生は有限」ということを意識レベルにおき、躊躇なく「今」という時間にフォーカスしています。
フィジー人からよく言われる言葉があります。
「先のことは心配すんな」です。
たとえば、僕が働く語学学校(職場)ではこんな時に言われます。2カ月後の繁忙期に備えて、採用活動を教頭と話し合おうとする時。事前に入念な準備をしたい日本人(僕)と、なるようになると考えるフィジー人(教頭)。国民性のギャップが大きいので「先のことは心配すんな」と言われてしまいます。
その典型的な例は、泥棒の行動に顕著に現れます。フィジーの警官に「泥棒の見つけ方」を聞いたことがあります。「泥棒は盗んだ金で犯行当日に仲間と打ち上げをやっている。だから宴会をやっている場所を重点的に探せば、犯人を見つけやすいよ」と。
なるほど……。捕まるリスクが上がっても、フィジー人の「今、何をするのか」の優先事項は「今、何をしたいのか」で決まるということです。
貯金好きと言われる日本人でも「余命3カ月」と宣告されれば、貯金なんてしないでしょう。その感覚に近いのかもしれません。「将来が不安な日本人」と「今を楽しむフィジー人」、真逆だからこそおもしろいギャップですね。
人はみな、後悔したくないと思って生きています。しかし、不幸なことに多くの人が死ぬ間際に口にするのは以下のような言葉です。
「自分に正直な人生を生きればよかった」
「働きすぎなければよかった」
「思い切って自分の気持ちを伝えればよかった」
「友人と連絡を取り続ければよかった」
「幸せをあきらめなければよかった」
これは、オーストラリアで看護師をしていたブロニー・ウェアさんの『死ぬ瞬間の5つの後悔』という本に書かれてある言葉です。彼女は長年、終末期ケアに携わり、患者さんたちの死ぬ間際の言葉を聞きとりました。そして、多くの患者さんが人生を振り返った時に後悔することが、上述した5つのことだったそうです。
みなさんはいかがでしょうか?
上記の5つの中に、自分自身が後悔しそうなものはありますでしょうか?
先日、フィジー人の同僚たちにも同じ質問をしてみました。
一同が口を揃えて言っていたのが「5つのうち、どれも当てはまらない。いま死んでも後悔なんてない」と。
人はみんな、後悔しない生き方をしたいはず。
フィジー人たちは「いま」という瞬間をいつも大切に生きているからこそ、後悔なき人生が送れているのだと思います。
不安は「未来」にしかなく、後悔は「過去」にしかない。「いま」にフォーカスしている限り、不安からも後悔からも解放されて自由でいることができます。
数年前から日本でも「マインドフルネス(”今ここ”に意識を向けている状態)」という言葉がもてはやされていますが、フィジーの人たちは瞑想せずとも「今ここ」なライフスタイルを楽しめています。だからこそ、世界一の幸福度を誇っているのだと思います。
<参加者募集『ふたり会議 〜損得より好き嫌い〜』>
「ふたり会議」とは、1 on 1のオンライン・セッションです。
90分間、僕とマンツーマンで育児や幸せなど、ご希望のテーマについて一緒に掘り下げていきます。人生戦略会議として使っていただいてもいいですし、コーチングや悩み相談、自己分析、ただの雑談でもOKです。
2014年11月26日、僕はコーチとの「ふたり会議」を始めました。
いま思えば、あれが人生のターニングポイントでした。
『人生、このままでいいのか?』
ふとしたときによぎる疑問。
でも、ひとり会議は難しい。
人は弱くて、サボるから。
立ち止まって考えるには「伴走者」が必要だと知っていた。
でも、それすらもサボっていた。
重い腰を上げてコーチを探した。
そして、僕の人生は停滞を脱出した。
そんな体験を味わってもらうべく、「ふたり会議」をはじめます。
この15年間、人生のターニングポイントにある留学生たちと対話し続けてきました。
『思考整理人』として、皆さんにとってのレバレッジポイントやボトルネックを探求し、人生の一番ピンを発見していきます。
きっかけになることは必ず「ヘンなこと」です。
今回の企画がそうであることを願って…。
Restart Your Life !
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