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第14回 南国の年末年始ってどんなの? ~豚を丸ごといただく、フィジー風BBQ「ロボ」

連載:世界でいちばん幸せな国フィジーの最「軽」量育児 第14回 南国の年末年始ってどんなの? ~豚を丸ごといただく、フィジー風BBQ「ロボ」

今回の記事ではフィジーの年末年始の過ごし方についてご紹介します。

国民の多くがキリスト教徒のフィジーではお正月よりもクリスマスのほうが圧倒的に大切です。

離島から都会に出てきている人たちは、クリスマスの少し前くらいから島へ帰省し、クリスマスや元日を家族や村の人たちと共にビーチなどで「ロボ」を楽しみます。

ロボ? 聞き慣れない言葉だと思います。

ロボとは特別な日をお祝いする、フィジーの伝統的なBBQのようなものです。地面を掘って穴をつくり、その中に焼けた石をおきます。その上に、葉やアルミホイルで包んだイモ(キャッサバやタロイモ)や豚肉、鶏肉、魚などを置き、土をかぶせて3〜4時間ほど蒸し焼きにします。土の上からココナッツの殻をかぶせて、さらに蒸し度をあげています。

豚肉なんかもスーパーで買ってくるわけではなく、生きた豚を男性陣で屠殺します。まず豚の足をヒモでしばって海に引きずっていき、海に沈めて弱らせ(殺してしまうと血が抜きにくくなるそう)、頸動脈にナイフを刺し、放血死させます。次に豚の表面をあぶり焼きにし、皮を剥ぎます。そして腹を切り、内臓を取り出し、豚肉を細かく切っていきます。

子どもたちも一連の作業を見守り、皮を剥いだり、豚肉を切ったりと、自分たちができる作業は手伝っています。食育ですね。こういうことを経験しているからこそ、食事前にお祈りを捧げるとき、「命をいただく」という感謝があふれてくるのだと思います。

日本では肉がスーパーでパックに入った状態で売られているので、元の姿が想像できない子どもがいるという話もたまに耳にします。一方、フィジーの子どもたちは牛や豚、鶏などの屠殺現場を見ることに慣れています。でも、それが原因で肉を食べられなくなることはありません。

人間も含めた自然界で起きていることを、子どものうちに見せておくのがフィジー・スタイルです。

ロボを作るのは男性の仕事。男性陣の協働力の高さを感じます

ロボを食べたあとはデザートとして、木になっているマンゴーを長い木の棒でつついて収穫。みんなでシェアして波打ち際で食べます。フィジーは南半球にあるため、日本と季節が逆になるので、年末年始は夏の時期にあたり、海辺で過ごすことが一般的です。

採ったばかりのマンゴーを海辺でかぶりつく幸せ

子どもたちは走り、登り、掘り、投げ、歌い、叫び、躍動します。人間もやはり自然の一部だなと気付かされます。

また、貝や石、枝、葉、砂、アオヒトデなど、自然の中にはおもちゃになるものが無限にあるため、子どもたちは取り合うようなことはしません。遊びをクリエイティブに発想し、協力的に楽しみます。さきほどの食育の話のように、楽しみながら学んでいます。体験とセットの学びとなるので、脳にも記憶されやすいように思います。

それに、公園や室内の遊びがメインの生活をしていると、遊具やゲームの遊び方には詳しくなっても、自分で遊びを開発するような機会が少なく、海や山、川といった、アウトドアでの遊び方が分からなくなってしまうかもしれません。

脳科学者の茂木健一郎さんは『5歳までにやっておきたい 本当にかしこい脳の育て方』(日本実業出版社)という書籍において、「子どものころのドーパミン分泌量が人生の分岐点になりえる」とおっしゃっています。ドーパミンとは脳内の神経伝達物質で、嬉しいことや楽しいことがあると分泌されます。すると人は快感を得るため、また分泌されるよう、嬉しいことや楽しいことを求めてチャレンジします。茂木さんは、その循環のことを「ドーパミン・サイクル」と呼んでいます。

また、脳の80%は0〜5歳頃までに基礎が完成するので、5歳までにいかにドーパミン・サイクルをクルクルまわすかが、子育てのキーポイントの1つだそう。

フィジーでの子育ては、室内ではなく、自然空間で行なう機会のほうが多いので、好奇心や探究心を刺激し、ワクワクやドキドキを経験することがやりやすいのかもしれません。

さて、フィジーの年末年始ですが、血縁・地縁のつながりを活かし、大人数でロボを囲んで過ごします。ロボを作り始めてから食べ終わるまで7、8時間とかかるので、豊かな時間を大切な仲間と共有し、一年を振り返っていきます。

Information

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永崎裕麻

永崎裕麻ライター

大阪府生まれ。神戸大学経営学部卒業。二児の父。ライフスタイルをアップデートする英語学校カラーズ校長(https://colors-fiji.jp/)。南の島のゆるい空気感を日本社会に届けるべく「南国ライフスタイルLABO」(https://peatix.com/group/7241168)というコミュニティーを運営。内閣府国際交流事業「世界青年の船2017」日本ナショナル・リーダー。2019年からはフィジー・デンマーク・日本の世界3拠点生活(トリプル・ライフ)を開始(現在はコロナで休止中)。100ヵ国を旅した経験を生かし、講演家やライターとしてフィジーから発信活動を続けている。著書:『世界でいちばん幸せな国フィジーの世界でいちばん非常識な幸福論』(いろは出版)。amazon.co.jp/dp/4902097982

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