連載:世界でいちばん幸せな国フィジーの最「軽」量育児 第15回 フィジー人は病気を葉っぱで治す
医師よりもヒーラーや民間療法を信じるフィジー人
豊かな自然環境に恵まれた南の小さな島国フィジーでは、「自然のパワー」が人々を治すと信じられています。フィジーの村々に住んでいるヒーラー(シャーマン的な存在)たちは山で採集された葉っぱなどで治療薬を作り、怪我や痛み、病気に苦しむ人たちを癒やしています。葉をすりつぶして飲んだり、大きな葉っぱを傷口に巻いたり、用法や使用する葉の種類は様々。
ヒーラーは患者からお金を受け取ると霊力がなくなると言われているので、医療費がない人たちも治してもらえる。日本は国民皆保険制度が整っているが、フィジーではヒーラーの存在によって、国民の健康が担保されている部分があります。
私の同僚であるフィジー人男性(30代)がラグビーの試合中に腕を怪我しました。数日後に会ったとき、腕に葉っぱを包帯のように巻いているのをみて驚きました。なぜ医師ではなく、ヒーラーに治してもらうのかを聞いてみると、「これまでご先祖様の時代からずっとこの方法で治ってきています。西洋医学より歴史があり信用できるんですよね」と。
フィジーでは民間療法が一般的です。私の妻がデング熱になったときも、近所の人たちほぼ全員から「パパイヤの葉」を勧められました。ジュースにして飲ませたら、確かにすぐに完治……。信じる者は救われます。
また、フィジーでは「黒魔術」のようなものも広く信じられています。
私の家の近所に住む、屈強なフィジー人男性(20代)。年末年始、彼は実家のある村に帰省する予定でしたが、急にキャンセルになりました。理由を聞いてみると、「いま、村で黒魔術が流行っているから」と。
これ、冗談ではなく、本気で言っています。
黒魔術とは、他人に危害を与えるための呪いです。フィジーでは信じている人が多くいます。
私が3日間ほど頭痛で苦しんでいたとき、近所のフィジー人のおばさんに「いつもは一晩寝たら治るんですけど、今回は長引いています…」と話していたら、「黒魔術、かけられたのでは?」と。
妻が体調不良で病院に連れて行ったときも、待合室で隣に座っていたフィジー人のおじさんから、「黒魔術かな? 奥さん、誰かから恨まれてたりしない?」と聞かれたり、フツーに「黒魔術」という単語が出てきます。
黒魔術をかけることができる人もいれば、黒魔術を解ける人もいるようです。以前、フィジーの新聞で「43歳の服役中のフィジー人男性が、マッサージで黒魔術を解ける」という記事を読んだことがあります。
その男性がいた刑務所は、彼への面会希望者で行列ができていたそうです。1日で50人ほどセラピーをしていて、刑務官はその予約の調整で忙しかったと。フィジーの政治家も彼からセラピーを受けていたそうです。
フィジーでは厚い信仰心をはじめ、目には見えないものを信じる力が強くあるのだと思います。フィジーの人たちがみな仲良く暮らしている理由の1つは、もしかして、黒魔術をかけられないためなのかもしれませんね。
Information
【参加者募集『ライフシフト会議 〜2022年、1億総ライフシフター時代の幕開け〜』】
『人生100年時代』という言葉は「LIFE SHIFT(ライフシフト)」という本の発売を機に日本中に認知されていきました。シリーズ累計50万部の爆裂ヒット。そして2021年10月、ついに「LIFE SHIFT2」が発売され、またもやバカ売れ中です。
これからさらにテクノロジーが進化し、長寿化していく中、ライフシフトできる人とできない人で二極化していくことになります。
今年8月よりワクチンの関係でフィジーから日本に一時帰国しており、この機会を活かそうと、日本人コミュニティーにどっぷり浸かり、悩める日本の方々との対話を繰り返してきました。
「人生になにかしらの変化を発生させたいけど、その方法がわからない、もしくは行動できない」という方が多いことを身にしみて実感しました。フィジー留学を選択し、フィジーまで来ている行動派の留学生たちとはまた違った属性の人たちが、ライフシフト(変身)するためには何が必要なのか。ライフシフト・ドミノを倒す一歩目は何がいいか。ライフシフトと連動するバリューシフトとその起こし方とは…。
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