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カラフル&凸凹ハッピー家族 #3「結婚しない選択、凸凹家族のはじまり」

連載:カラフル&凸凹ハッピー家族ダイアリー カラフル&凸凹ハッピー家族 #3「結婚しない選択、凸凹家族のはじまり」

一雨ごとに暖かさの増す日々、いかがお過ごしですか? 今回はタイトルにもある凸凹家族についてお話しします。

ぴぴも年中さんとなり、年長さんとの縦割りクラスで新しいお友達が増えました。「何人兄弟?」って聞かれると「4にん!!」って誇らしげに回答。周りで聞いていた大人たちからは「え、すごい!」と、ビッグママへの賞賛をいただくこともしばしば。園ママや子どもが深くお付き合いしている場合は「あ、私が産んだのはこの子だけなんです」と補足。みんな「?」となりますが「未婚で、お父さんには前妻との間に3人子どもがいます」と、包み隠さずいつもはっきりお伝えしています。

30歳で一度結婚未遂、傷ついた私は、男に頼らず自律した大人の女になる! と息巻き「一部上場、年収1,000万、管理職」という稚拙な目標を掲げ、猛スピードで仕事と転職を重ね10年が過ぎた。何度か途中「結婚しようよ」という絶滅危惧種との出会いもありましたが、やっぱり優先すべきは自己実現。ようやく目標に達した時は、40を迎えていました。

友人たちと企画した盛大なW成人式、ほぼ寝るだけの都心の家、店頭より早く毎シーズン入れ替わる服、テレビ取材、毎日はキラキラしていたけれど。ふとひと息ついたら、なんだかすごく無理をしているような気がした。いつも「誰かに劣らぬよう」アンテナを張り、戦闘体制。謙虚さと感謝も忘れ、まさに「マウンティング女子」、嫌な奴だった。(笑)

そして勝手に「わかってないなあ」と思っていた大好きな母、そして背中を追い続けた姉、友人たち。みんなは親として優しい目で世界や人を見ていること。わかってないのは自分だったことにも気づいた。

ずっと「まだ早い」と思ってきたけれど、やっぱり子どもが欲しい。親になりたい。

そう思いはじめた頃、今のパートナーと出会った。当時の彼は離婚直後、10年以上連れ添った前妻と3人の子を手放した喪失感のど真ん中。何枚も束ねられたバツ印付きの戸籍を見ながらため息をついて、日本の婚姻制度に毒吐き「二度と結婚しない」宣言をしていた。

彼は裏表なく真っ直ぐすぎる性格。数年間一緒に過ごすうちに「結婚は二度と嫌だけど、3人ともいなくなって寂しいから、子どもはまた作ってもいいかな」と話すように。まだその想いの深さをあまり理解していなかった私は、そのうちに妊娠した。初産vs4人目。知識も経験も圧倒的に頼りになった。病院選びや認知のタイミング、諸条件については前向きに話し合うものの、入籍はしない、家も別々、という意志は変わらず。

「今の日本の結婚制度は、家父長制と男尊女卑思想の塊。一枚の紙で縛られて失うものも多い。結婚に付属する両家の親や親戚は、夫婦間のトラブルの原因。姻戚関係がなければ、相手の向こう側にある関わりは『本人同士の意思』と『善意』でしかないのに」と言うのが、彼の強い思いだった。

私は実際に結婚も子育ても未体験の領域、その良さも不利益もわからない。婚外子について調べるものの。気になる大きなリスクは「法的に家族の認定が必要な時」くらい(今なら、コロナで入院した際に看取れるか、など)。あとは備えられる。

「たぶんいつか後悔するとしたら、結婚しなかったことより、子どもを諦めたことだろうな」

今までどんないい条件でも踏み出せなかった「親になる」決意と覚悟が、その時降りてきた。腹を決め、母に話した時はもう安定期に入っていた。もちろん、両親も周りの友人もほとんどが反対し「産まれたらきっと変わるよ」と言われたが、私は変わらないとわかっていた。

一枚の紙と法で規定されない他人同士だから、もし一方がどこかに消えてしまえば、なにも残らない。いつもそのリスクと背中合わせだからこそ、お互い向き合い話し合い、期待に応える努力をし、備え、違いを尊重し、それぞれの道を大切に歩む。それだけは、話し合って決めた。

彼が「結婚」を嫌であるように、両親は「ひとりで生むこと」は嫌。それは仕方のないこと。人の「絶対に嫌」と言うエネルギーや、相手は変えられないもの(これは親子も同じ)。だったら自分が方法を変えるしかない。その「嫌」なことを避け、別の道からのアプローチを考えればいい。

前妻さんと暮らす3人の異母兄妹たちには、性教育と家族について説明し、ぴぴを迎えた。今では思春期に入った兄たちはあまり遊びには来ないけれど、それぞれの形で可愛がってくれている。その環境を用意してくれている前妻さん、受け入れてくれている彼らに感謝。私も勝手に、彼らは家族だと思って、ぴぴと同じように愛おしい。

愉快な凸凹家族はこうして始まった。

家族みんな苗字が違うこと、3つの家、マジョリティとは違う家族。子どもは成長するにつれ、まっすぐ質問を重ねてくる(4歳もですが、8~9歳あたりが疑問を抱く時期のようで質問多め)。

我々がベストと考えて選んだ形、それぞれに包み隠さずていねいに答え対話する。そんな日常を重ねて、自分も誰かと違う選択を迷わずしてほしいと思うから。いつ誰になにを聞かれても、臆することなくはっきり応えると決めている。

5年前と、だいぶん世の中も変わったように思う。都心の保育園では、クラスに何人かはひとり親家庭と外国籍の家庭がいる。周りでも、結婚しないで共に暮らすことを選択した人も増えている。

彼は育児も仕事もサポートしてくれ、ぴぴも「超」がつくパパっ子。支えてくれ、ぴぴを愛してくれる私の家族、彼の家族、前妻さん、3人の異母兄妹たち。

一緒にいることが「当たり前」じゃない、すべてが独立し距離を保った凸凹だから、愛おしく大切に思え、感謝ができるんだと思う。大切な自慢の凸凹家族。

いいよね、自分の考えた答えが他人と一緒じゃなくても、違っていて。

Katsura

KatsuraSocial activist / Bespoke jeweler

認可保育園に通う4歳児「ぴぴ」と個性豊かな異母兄妹が時折入り混じる、カラフル家族の未婚の母。独自のレッジョエミリアアプローチと探求型子育て実践中。国際NPOや児童養護施設等のサポート活動から、草の根活動「すべての子どもを大人みんなで育てたい」とInstagramやClubHouseでのお悩み相談展開中。職業は宝飾作家。「消費しない、紡ぐ、日本の手仕事、Sustainable」をテーマに、世界にひとつのジュエリーを制作中。qq82.stores.jp

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