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カラフル&凸凹ハッピー家族ダイアリー #4  「失敗してもいいじゃない。喧嘩だって勉強と経験」

連載:カラフル&凸凹ハッピー家族ダイアリー カラフル&凸凹ハッピー家族ダイアリー #4 「失敗してもいいじゃない。喧嘩だって勉強と経験」

都心は映画、水族館、動物園や大きな公園も休業。空いている公園は人の山、遠出も禁止。気持ちいいはずの休日は悩ましくもありますが、出不精な我々には好都合。仕事を片付けつつ、のんびり平常運転中。
前回、家族についてたくさんのメッセージをいただき、ありがとうございました。ひとり親や施設の方、子どもを持たない選択をした方、新しいパートナーシップ。それぞれ心に響き涙なくしては読めず。目に見える違いはもちろん、内に秘めたカラフルな個性、選択が多々あるなあと実感。それぞれ理解し尊敬し、しなやかでありたいと改めて思いました。そこで今日はサイドストーリーをお伝えします。

先日友人から「面白いけど、ぴぴって本当はあんなに変じゃないよね、普通だよね??」と聞かれ。そうかあ。身近にユニークな子がいない場合には、盛って脚色してるように見えるんだな、って大笑い。これがそのまま、等身大の我が子です。(笑)

他の家族もみんな、ぴぴに負けじとカラフル。

正義感強く天才肌の長兄、お調子者で寂しがり次兄、頑固で運動神経抜群な姉。フィボナッチ数列をこよなく愛する父は数字とプログラミング言語を母語とし、一度覚えたことはほぼ半永久忘れない。母は直感と感情で構成され、人や物事の内側に入り迷い込んで迷子になりがち。耳も目もフォトコピーできるけれど、すぐ忘れる。家族でも驚くほど全員が違うので、それぞれ意思疎通し理解しようとすると衝突必至。

親の喧嘩を子どもに見せないご家庭も多いと思いますが、我が家は激しい口論も喧嘩も絶えません。凸凹家族ゆえ、兄姉は歳とともに耳の痛い言葉や返答に窮する状況もありますが、とことんぶつけ合う。傍にいても親子でも他人同士、感情も考えも口に出さねば伝わらない。思うだけでは「伝わらない」不満の蓄積で「分かってくれてると思っていたのに」も「あの時嫌だった」も澱のように溜まり、呑み込まれると抜け出せない。関係を修復しやすい家族を目指し、自分を伝える努力と喧嘩と仲直り、日々トライ&エラーの積み重ねをしたいと思っている。ただ家族こそ、こじれるといちばん厄介でもあるので、最低限の尊厳は守り、誤魔化さず嘘をつかない。怒って泣いてそれぞれ思いの丈を余さず伝え終わったら、仲直りし楽しくご飯を食べるのがルール。

何歳になっても人間関係は難しい。でも、失敗を避け慎重になるより、つまづいても立ち上がれるよう失敗を重ね、自分なりの修復方法を見つけてほしい。繊細で社交が苦手な私も昔を振り返ると、いつも年子の姉を追い、真似をして競うことで自分の立ち位置を探っていた。次女で要領がよく、フォトコピーで表面的に追いつくことはあったけれど、一つずつ咀嚼して進む姉には敵わない。迷わず同じ学校に進学したけれど、そこから始まる10年超の女子校生活は、どうにもタフだった。他人との関係が希薄なまま難攻不落の女子ワールドに飛び込んだのは、泳げないまま大海に出たようなもの。溺れまいと必死にもがき、人との衝突を避け、正面から誰とも喧嘩できなかった。わかるはずのない相手の心の内ばかり探っては、子ども特有の残酷さ、不安に潰された。華やかで楽しい人間関係に疲弊して学校は休みがち、人と距離をおかなければ息苦しかった。姉との個性が詳らかになるにつれ、自分の立ち位置を見失い、ひとりになるのも怖かった。周囲の生粋の良家の子女たちを羨んだり、ガチガチに武装した自分と素の自分とのギャップを「誰もわかってくれない」と厨二病を発作、素でいられる家族とは衝突を繰り返した。

なにごとも失敗を恐れ、全力で挑むこともなくエネルギーの捌け口と自分の居場所を求め、渋谷界隈をうろついていた。学校も友人たちも嫌いではなく、むしろ大好きだったけれど、定期的に息継ぎを求めて輪を離れた。卒業が近くなると通学をやめ、疎遠になった。もっと「ひとりでいること」や「自分の想い」を周囲にぶつけることができたら、見失わず済んだ世界があったかもしれない。

それでも折々思い出しては声をかけてくれる優しい友人に恵まれ、最近では隣人になった数人と「子育て」という共通項でぐっと距離が近づいた。彼女たちは自身の身を置く文化に倣い、迷いなくそれぞれに行くべき学校へ子どもたちを導くけれど、繊細母子の私とぴぴにはハードルが高い。今は羨むことなく尊敬しつつ、深追いもしない。みんなに合わせて「お受験」はしないし、自分の相談もできるようになった。お互い家族も知り、人格形成期を共に過ごした「友達ママ」は、気楽で日々の心強い味方。30年を経てやっと身構えずに付き合えるようになり、気の置けない関係を見つけられた。随分と長いこと、トライ&エラーを続けてしまったと苦笑しながら。

人付き合いの不器用な母子、最優先課題は「自分と周囲との付き合い方」を見つけること。自分のペースを崩さず他人と比較しないこと。お友達の輪から離れていても、ひとりを恐れない。

いつも母だけは子どもの味方でいたいから、忖度なし。嫌なことは4歳児相手でも譲らず喧嘩する。褒めるのは母や周囲の尺度ではなく、本人の目がキラリと光るところを。そして目障りで気に入らないこと、苦手なこと、凸凹全部目を逸らさず伝える。「そんないい子じゃないのに」「誰もわかってくれない」という自己確立期(いわゆる反抗期)の自己承認が少しでスムーズに進むことを祈りつつ、ガチンコ勝負の日々。

見守る親も失敗も喧嘩もするし、知らないこと、思い悩み泣くことも多々あるけれど、限られた親子の時間に目を逸らしたらもったいない。一緒に調べ、泣き怒り、苦手なことは不恰好でいい。親もひとりの人として、子どもと同じ目線でのんびり楽しもうと思う。

子育てだって、みんなで違いを持ち寄って笑いながら話せる学びがあっていい。私も30年前よりしなやかに、欠点も違いも人生を彩るカラフルな要素だと心から思えるのは、この家族と友人たちに出会えたから。喧嘩してもいちばん忘れちゃいけないことは、愛と感謝を惜しまず伝えること。みんな、いつもありがとう。

Katsura

KatsuraSocial activist / Bespoke jeweler

認可保育園に通う4歳児「ぴぴ」と個性豊かな異母兄妹が時折入り混じる、カラフル家族の未婚の母。独自のレッジョエミリアアプローチと探求型子育て実践中。国際NPOや児童養護施設等のサポート活動から、草の根活動「すべての子どもを大人みんなで育てたい」とInstagramやClubHouseでのお悩み相談展開中。職業は宝飾作家。「消費しない、紡ぐ、日本の手仕事、Sustainable」をテーマに、世界にひとつのジュエリーを制作中。qq82.stores.jp

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