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【プロが教える!】副業をするときに何に気をつけたらいい?
2020.10.19 by 川口 幸子 川口 幸子

連載:プロが教える!ママのためのお金のつくり方 【プロが教える!】副業をするときに何に気をつけたらいい?

ファイナンシャルプランナーとして25年のキャリアを持つ“お金のプロ”が、ママたちからよく相談されるお金の悩みを取り上げ、わかりやすく解説します!


第12回 副業をするときに何に気をつけたらいい?

ママからのお悩み

仕事をしながらの子育て中でも、副業をしてみたいと思います。無理なく副業することは可能でしょうか。また、収入の申告などお金のことも教えてください。

お答え

副業を始めたいと考える中、「何をしたらいいかわからない」「時間があまりない」といった声も耳にします。日中は仕事で、帰宅後は家事と子どもの世話に追われて一日が終わるというケースも多いのに、そのような生活の中に副業を取り入れるのであれば、どんな点に気をつけるとよいかお伝えします。

副業を探すポイント


まずは自分の好きなこと、興味のあることから探すのがいいでしょう。ただし、子育てと仕事の両立はそもそも大変なので、自宅の近くでできる仕事やオンラインでできる仕事から探してみては? また、どうせ貴重な時間を使うのなら、キャリアアップにつながる仕事だと、将来的にも役立ちますね。

副業で得た収入は申告が必要?

副業としての所得が年間20万円以下の場合には、所得税の確定申告は不要です。20万円を超える場合、申告義務があります。故意に申告をしない場合には罰則規定があります。加算税や延滞税など重いペナルティを受けることもあるので気をつけてください。

収入には税金がかかります

収入には、所得税がかかります。所得税は、受け取る報酬からあらかじめ引かれている(源泉徴収)ので、基本的に自分で支払う必要はありません。

住民税は、各市区町村の役所に対して所得を申告し、所得に応じた額を支払います(申告は、確定申告と同じ時期に行います)。住民税には、普通徴収と特別徴収があり、普通徴収の場合は、納付書が送られてくるので、その額をコンビニ等で支払うか口座引き落としになります。

特別徴収は、毎月給料から天引きされる方法です。正社員、アルバイト、パート関係なく源泉徴収をされていれば、特別徴収対象です。平成29年度から特別徴収の徹底が義務付けられています。副業禁止の会社で黙って副業をしている人は、特別徴収によって会社にバレてしまうので、注意してください。住民税の支払いも発生します。

副業の申請と確定申告

副業する前に、会社の就業規則で副業が許可されているか必ず確認しましょう。許可されているなら、副業を始める前に“許可申請書“を会社に提出する必要があります。個人事業主として開業した場合は、税務署へ“開業届”を提出する必要があります。開業届を出した際につけた“屋号”は商号登記や、商標登録も可能です。

“開業届”は、原則として開業後1か月以内に提出する義務があります(ただし、罰則はありません)。ここでいう“事業”とは、反復・継続・独立している仕事のことです(反復とは、その仕事を繰り返しておこなうこと。継続とは、その仕事をずっとおこなうこと。独立とは、どこかの組織に所属していないこと)。

「収入」と「所得」の違い

「収入」とは、パートやアルバイトも含め、会社からもらう給与のこと。また、事業による売上も収入となります。

「所得」とは、売上など収入から経費を差し引いた金額のこと。住民税は所得等にかかるので、税金を減らすための工夫として、交通費や材料費など事業のためにかかった経費は、レシートを取っておいて、確定申告のときに計上することを忘れずに。

副業/社会保険のポイント

本業・副業問わず、社会保険の加入条件を満たした場合は、加入が必要です。
(1)雇用保険の加入条件
・1週間の所定労働時間が20時間以上ある
・継続して31日以上の雇用見込みがある
両方の加入条件を満たす場合は、加入義務が発生します。

(2)健康保険・介護保険・厚生年金保険の加入条件
2016年10月1日から、パート・アルバイトの社会保険の適用が拡大されました。加入条件に該当するのは、次の2つのいずれかです。

1)1週間の所定労働時間および1月の所定労働日数が、一般社員の4分の3以上である(一般被保険者) 

2)下記の5条件をすべて満たしている

①週の所定労働時間が20時間以上であること②1年以上雇用が見込まれること③」賃金の月額が8.8万円以上であること④学生でないこと⑤上記1の一般被保険者が常時501人以上の企業(特定適用事業所)に勤めていること。

副業中の事故

「労災」とは、労働者災害補償保険のことで、業務上の事由または通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に対し、必要な保険給付等が行われます。

副業でアルバイト、パート、派遣労働者であっても、「労働者」であれば、業務上の事由または通勤による負傷、疾病、障害、死亡等に対して保険給付等は受けられます。
請負での仕事、委任を受けての仕事、また自営業者は、「請負」で、もし業務上に事故にあっても労災の保険給付は一切受けられません。

本業が会社員で健康保険の被保険者であれば、労災給付の対象とならない場合、原則として健康保険給付の対象となります。

例えば、療養のために働くことができないときは、仕事ができなくなった日から起算して継続3日を経過した4日目から傷病手当金を受給できます。
副業のことを会社に伝えていない場合、副業の怪我で仕事を休むことになれば、本業への支障をきたし、会社や同僚からの信頼を失いかねません。

「副業」をする場合は、以上をしっかり考えた上で、安心して働けてプラスの効果を生むような選択をしましょう。

川口 幸子

川口 幸子ファイナンシャルプランナー・宅地建物取引士

銀行窓口・イベント会社経営、不動産売買・不動産賃貸管理等を経験しながら、ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引士の資格を取得。将来に向けての貯蓄をいかに殖やすか等、具体的な資産運用・保険のコンサルティングで好評を得ている。また、健康経営、相続等のセミナーや不動産セミナーなど、セミナー講師として年間約60回以上登壇し活動中。お客様は独身、主婦からスポーツ選手等、毎月約50世帯の個別相談を行っている。南カリフォルニア大学ジェロントロジー学科修了。経済学、社会学、医学、老齢学、心理学の多面的な見解から「老い」に対してアクティブ観点のアドバイスも可能。cloudconsulting.co.jp

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