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【プロが教える!】高齢出産ママ、教育費や老後の資産形成をどうすればいい?
2020.08.03 by 川口 幸子 川口 幸子

連載:プロが教える!ママのためのお金のつくり方 【プロが教える!】高齢出産ママ、教育費や老後の資産形成をどうすればいい?

ファイナンシャルプランナーとして25年のキャリアを持つ“お金のプロ”が、ママたちからよく相談されお金の悩みを取り上げ、わかりやすく解説します!


第7回 高齢出産ママ、教育費や老後の資産形成をどうすればいい?

ママからのお悩み

30代後半に出産しました。子どもが18歳になる頃には、夫は定年退職しています。住宅ローンを支払いながら、教育費と老後の資産形成も同時に考えなければなりません。将来が心配です。

お答え

日本産婦人科学会によると、高齢出産の定義は初産で35歳以降、経産婦で40歳以降 。

近年、35歳以降の出産は増えており、その割合は2018年度で全体の28.7%(厚生労働省 出生の年次推移より)。この15年で1.76倍となっています。働く女性の数の増加から、出産のタイミングを逃すケースも少なくなくありません。この傾向は続くと見られています。

若い頃の出産に比べて高齢出産が良い点は、お金や気持ちに比較的余裕があること。収入も若い頃よりは高くなっているでしょうし、子どもに関する出費がなかった分、貯蓄もある程度貯まっているのではないでしょうか。

やっと授かったというご夫婦も多く、そういう方は、余裕がある分、より多くの教育費をかけてあげたいと考える人が多いです。早期教育や習い事、私学、留学など、お金がかかることもやってあげたくなるでしょう。

ただし、ここで考えたいのは、高齢出産の場合、若くして子どもを持った人よりも退職までの期間が短いという点。退職時に、住宅ローンが残っていたり、まだ子どもが学生だったりすると、老後資金が不足するという事態も考えられます。

そのようなことにならないよう、夫婦の年齢と子どもの年齢を考慮したライフプランしっかり立てておく必要があります(ライフプランについてはまた改めて取り上げたいと思います)。

では、教育費にいくらかければいいのでしょうか。住宅ローンや老後資金の積み立ても考慮して、いくらまでなら教育費に回せるか考えましょう。幼稚園から大学まですべて私学の場合は少なくとも2500万円かかると言われています。「なんとかなるだろう」ではなく、今から定年までいくら収入があるか、そのうちいくらまでを教育費にあてるか試算して、冷静に判断しましょう。

以下にあるファミリーの例を紹介します。

Case1 妻38歳 夫42歳 子ども0歳のファミリーの場合

<教育費と住宅ローンについて>

夫が38歳のときに、30年ローンで自宅を購入。68歳で完済予定。

子どもが18歳の時には、夫は60歳。この時点で、住宅ローンは残り8年、約1400万円残っています。

大学4年間の教育費 約500万。

収入としては、退職金(DC他含) が約1300万。

退職金を充てても子どもが大学を卒業するまでに、600万円が不足することになります。

<老後の資産形成について>

65歳から公的年金を受給するとして、共働き夫婦の場合、おおよそ約20万/月が受け取れると想定します。金融庁によると、ゆとりある老後の生活費は夫婦で約35万円/月と言われていますから、月々20万円の年金では、毎月15万円が不足することになります。

90歳まで生きるとして、

(15万×12ヵ月)×25年間=4500万円

4500万円が不足することになります。

つまり、65歳までに4500万は貯めておきたい。あるいは毎月15万は年金とは違う収入が必要となります。その対策として、

①60歳〜68歳まで、定年延長、あるいは再就職するなどして、減給でも働く

②妻も65歳まで働く

③60歳までには、住宅ローンは繰り上げ返済をしておく

④大学費用と老後の不足金は、現役中に貯める

上記のケースの場合、夫が38歳なら60歳の定年まで22年あります。不足する4500万円÷22年=約205万円が1年に貯めるべき金額です。 かなりざっくりした計算ですが、このように、いつまでにいくら必要なのか、そのためにいくらずつ貯めればいいのか、早めに資産形成の計画を立てていくことが大切です。自分では難しい場合は、ファイナンシャルプランナーなどに相談し、ライフプラン表を作成することをおすすめします。

川口 幸子

川口 幸子ファイナンシャルプランナー・宅地建物取引士

銀行窓口・イベント会社経営、不動産売買・不動産賃貸管理等を経験しながら、ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引士の資格を取得。将来に向けての貯蓄をいかに殖やすか等、具体的な資産運用・保険のコンサルティングで好評を得ている。また、健康経営、相続等のセミナーや不動産セミナーなど、セミナー講師として年間約60回以上登壇し活動中。お客様は独身、主婦からスポーツ選手等、毎月約50世帯の個別相談を行っている。南カリフォルニア大学ジェロントロジー学科修了。経済学、社会学、医学、老齢学、心理学の多面的な見解から「老い」に対してアクティブ観点のアドバイスも可能。cloudconsulting.co.jp

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