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【プロが教える!】教えて! ネットバンキングの安心な使い方!
2020.10.03 by 川口 幸子 川口 幸子

連載:プロが教える!ママのためのお金のつくり方 【プロが教える!】教えて! ネットバンキングの安心な使い方!

ファイナンシャルプランナーとして25年のキャリアを持つ“お金のプロ”が、ママたちからよく相談されるお金の悩みを取り上げ、わかりやすく解説します!


第11回 教えて! ネットバンキングの安心な使い方!

ママからのお悩み

ネットバンキングの口座を開設しようと思っていたのですが、口座の不正利用事件のニュースを見て不安になりました。ネットバンキングを利用する際の注意点を教えてください。

お答え

●インターネットバンキングとは

インターネットバンキングでは、銀行の窓口やATMに行かなくても、自宅や外出先などで、銀行の営業時間を気にすることなく24時間振込や残高照会などをすることができます。また、従来の銀行と違い振込手数料が比較的安く設定されています。預金金利もゼロに近い中、ネット銀行は比較的高い傾向にあります。

このような便利さから、インターネットバンキングの利用は拡大しています。

しかし、フィッシング詐欺やウイルス感染、アカウントの不正利用などの被害とも隣り合わせで、これがネットバンキングの利用が伸び悩む一因になっています。最近話題になったNTTドコモ口座への不正入金事件も、不安をかきたてますね。

●今回の口座不正利用はなぜおこったのか

社会問題ともなった、ドコモ口座への不正入金事件は、ドコモ口座を持っていない人でも、誰でも被害に遭う可能性があるのが怖いところです。お金を扱うサービスなのに利用者の本人確認をきちんと行なわず、メールアドレスだけでドコモ口座の開設ができてしまう手軽さが、今回の事件の第一の原因です。

●被害に遭わないために

今後も同様の被害に遭わないために、どんなことに気をつければいいのでしょうか。インターネットバンキングの口座を開設する際の注意点を以下にまとめました。多くは既にご存じのことと思いますが、改めて確認しておきましょう。

・簡単に口座が作れる仕組みは疑ってかかる

・顔写真付きの身分証と本人の顔写真など本人確認が厳重な金融機関を選ぶ。

・ワンタイムパスワードのセキュリティ対策を行っているネット銀行を選ぶ。

・IDやパスワードの管理を適切にする

・生年月日や電話番号などわかりやすいものは使用しない。

・パスワードを記したメモを第三者の目につくところに置かない。

・複数のwebサービスでパスワードを使い回ししない。

・本人確認を強化する

・銀行側の仕組みに任せず、顔認識システムを使用するなど、自分自身で本人確認を強化する。

口座開設後は、金融機関の本物のWebサイトを装ったフィッシング詐欺に気をつけましょう。電子メールやメッセージなどに記載されたURLをクリックさせて偽物のサイトに誘導する手口がフィッシング詐欺の典型です。こうしたリンクを直接クリックするのではなく、金融機関から通知を受けているURLをWebに直接入力するか、正しいURLをブックマークしておき、毎回そこからアクセスするようにしましょう。

また、日頃から、口座の履歴をこまめに確認するクセをつけましょう。NTTドコモ口座への不正入金事件では、口座をあまり確認しないため気づかなかった人も多かったようです。身に覚えのない出金があれば、銀行やクレジットカード会社にすぐに連絡しましょう。

●不正利用された場合、お金は戻るの?

不正アクセスやフィッシング詐欺などで不正に引き出されたお金は戻るのでしょうか。戻るかどうかは、「過失があったかなかったか」が争点となります。

三菱UFJ銀行その他銀行見解では「お客さまに重大な過失がある場合は、補償対象外となる場合があります」「お客さまに過失がある場合は、補償額の一部を減額させていただく場合がございます」とのことです。

この場合の「過失」とはなんでしょうか?

一例としては、生年月日や電話番号など解読しやすい暗証番号を設定していることです。この場合は、「被害者にも過失がある」とされ、被害額の7割6割など全額は戻らない場合があります。

「重大な過失」とは、通常はあり得ないですが、暗証番号を書いたメモを渡したり、相手に教えてしまうなどです。この場合は、補償の対象外となり、お金はほぼ戻ってきません。

●メリットを生かしながら、被害には気をつけて利用しましょう

政府は9月24日に「来年にも個人のマイナンバーと預貯金口座を連動させる」と発表。これにより、個人向けの給付の手続きなどがマイナンバーカードだけでできるようになります。義務ではなく選択制にする見通しです。菅新内閣が掲げる行政デジタル化の目玉でもあり、デジタル化は加速しそうです。

印鑑や膨大な書類が必要だったことが、ネットで簡単にできるようになったのは便利で良いことですが、便利さとリスクは隣り合わせです。「自分自身を守るのは“自分”という認識を持つ」ことが、デジタル化を上手く利用できるコツと言えます。

お金の世界では「リスクのないリターンはない」と言われます。デジタル化も便利さの裏に潜むリスクを考慮して、家族でもしっかり話し合っておきましょう。

安心してインターネットバンキングを賢く楽しく利用したいですね。

川口 幸子

川口 幸子ファイナンシャルプランナー・宅地建物取引士

銀行窓口・イベント会社経営、不動産売買・不動産賃貸管理等を経験しながら、ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引士の資格を取得。将来に向けての貯蓄をいかに殖やすか等、具体的な資産運用・保険のコンサルティングで好評を得ている。また、健康経営、相続等のセミナーや不動産セミナーなど、セミナー講師として年間約60回以上登壇し活動中。お客様は独身、主婦からスポーツ選手等、毎月約50世帯の個別相談を行っている。南カリフォルニア大学ジェロントロジー学科修了。経済学、社会学、医学、老齢学、心理学の多面的な見解から「老い」に対してアクティブ観点のアドバイスも可能。cloudconsulting.co.jp

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