連載:オーガニック子育て@ベルリン シュタイナー学校で毎朝やるパルクールとその理由
学校に通わなくなって早二ヶ月になるところです。今週で冬休みも終わり再び自宅学習の毎日が始まります。さて、いつになったら登校できるのやら、子供たちは首を長くしてまっています。
とはいえ、既に二ヶ月近く自宅で授業をやってきたので、私たち親もリズムができてきたところ。朝のお祈りや歌から始まって、メルヒェン(物語)の時間、エポックノートと呼ばれる独自の授業を書き留めるノートも随分うまってきました。けれどただ一つ、いつも学校でやることで自宅ではやっていないことがあったのです。それが「パルクール」と呼ばれる運動。
忍者の様に動き回るいわゆるパルクールとは違って、平均台などをつかって作ったアスレチックのようなものを教室の中に作って行います。息子の通うシュタイナー学校では低学年は毎朝教室に入ると、まずそこに作ってあるパルクールに取り組んでから授業がはじまるのです。なぜそんなことをするのかというと、今や学校に来る子供たちも乗り物移動が多く歩いてくる子が少なく、学校についた時にはまだ学びを始めるのに適した体になっていないという理由からだそう。そのため子供の感覚を目覚めさせるパルクールを行うのです。
さすがに自宅ではそれは指示されていなかったのですが、なかなか外に出る機会もなく、 運動することも少なくなってきたので我が家でも毎朝自宅授業を始める前にパルクールを作ってやってみることにしました。これがまた楽しい!
ポイントは平均台などを使って注意深く子供が動かねばならない箇所を作ること。大人も一緒にやってみるとわかるのですが、ただ動き回るだけとは違う「動き」がそこにはあります。小さい子供には長い紐を用意して、その上を綱渡りの様に歩かせると危なくなくていいですよ。この紐歩きもやってみると意外と難しいんです。
子供はそういう難しい動きって大好き。しかも自宅に篭りきりでちょっと退屈しているから尚更喜んで取り組みます。
このパルクール子供の感覚を目覚めさるといいましたが、平均台や紐歩きのような平衡感覚を使うことで子供の心に落ち着きをもたらす効果もあるんです。動いたあとなので気持ちもすっきり満足して学びに向かえるというのも自宅でやってみて確かにそうだな、と思いました。
おうちでパルクール、ロックダウンが終わっても悪天候で自宅から出れない時など、おうち遊びに新たにくわえてみるのもいいなと思っています。