連載:オーガニック子育て@ベルリン ツリーを飾っても違和感がなくなってきた、ドイツの4回目のお正月
この連載は……
モデルの日登美(ひとみ)さんは、ドイツ人数学者の夫とともにベルリン在住、2歳から17歳まで、6人の子どもを持つお母さん。いっぽうで、マクロビオティック料理教室や日本の伝統食を手作りするワークショップを開催するなど、マクロビオティックインストラクターとしても活躍。この連載では、ベルリンでのオーガニックライフを、食、子育て、そして暮らしを通して、綴っていきます。
ドイツのお正月の過ごしかた
あけましておめでとうございます! 2019年がスタートしましたね。本年もどうぞよろしくおねがいいたします。
さて、年末年始いかがお過ごしだったでしょうか? 日本では、大晦日からお正月、三が日というのが、一年で最も重要な時間!といっても過言ではないですよね。私はドイツで4回目のお正月を迎えたのですが、やっと分かってきたドイツのリズム。それはドイツではクリスマスがお正月!ということ。クリスマスが最高潮で、そこからゆったりペースを落として新年を迎える、という感じでしょうか。
こちらに来た当初はなんだかもどかしい感じがしたのですが、今では我が家はすっかりドイツ式の年末年始に慣れてしまい、お正月、お節などま〜ったく作らず、大掃除もせずの〜んびりしておりました。とはいえ、やっぱり日本人ですから節目は大事にしたい。なので我が家の正月はここ数年、年末年始の怒濤を避けて旧暦で祝うことにしています。そして大掃除もやはりヨーロッパ式。春先にやる事にしています。
ドイツ式の年越しは、ベルリンではプファンクーヘンという中にジャムやクリームが入ったドーナツ揚げパンみたいなものを食べる事になっています。手作りもできるけど皆さんだいたい買い求めているみたい。日本でいう年越し蕎麦みたいなものですね。プファンクーヘンと、もちろんまだまだシュトレンもありますから、お茶の時間にみんなで集まっていただきます。
なんといってもドイツはケーキとお茶。甘い物がなくては始まらない! それは大晦日も同じ。いつでもおやつが食べられるようになっているのはいいのやら、悪いのやら(笑)
そしてボードゲーム。外が寒いので室内遊びではボードゲームがほんとうに多種多様で素晴らしい。子どもたちは集まって色々なボードゲームを楽しみます。ともあれ、こんな風にして食べては喋って遊んで、のんびりと夜は更けていきます。
年越しの瞬間には各自花火をあげて祝う。そこまでが一通り。これでなんだかクリスマスまでの一連のおやすみモードが終わりを迎えるような気がします。「さ! また一年がはじまりますよ!」ってかんじで。
それにしても面白いのは、その土地その土地で国や文化や気候や習慣が違うので、郷に言っては郷に従うといいますか、そのように食べ、そのように過ごすのが最終的にはやっぱり理にかなっているというか、無理が無い。心地よい。もちろんそれでも日本人ですからところどころで自分が培ってきたものも取り入れながら、織り交ぜながらなのですが、今年はなんだか私という人間の水槽の水がさらに少しずつ入れ替わっていくような、そんな気持ちがいたしました。
年の始まりは、新たな自分とこれまでの自分との潮の変わり目のような時間なのかもしれませんね。
どうぞ今年も皆様にとって素晴らしい一年となりますように!!