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Column オーガニック子育て@ベルリン

楽しいだけじゃない、ドイツの室内遊び【日登美のオーガニック子育て@ベルリン】

2020.05.20

この連載は……

モデルの日登美(ひとみ)さんは、ドイツ人数学者の夫とともにベルリン在住、4歳から19歳まで、6人の子どもを持つお母さん。いっぽうで、マクロビオティック料理教室や日本の伝統食を手作りするワークショップを開催するなど、マクロビオティックインストラクターとしても活躍。この連載では、ベルリンでのオーガニックライフを、食、子育て、そして暮らしを通して、綴っていきます。


いよいよ我が家のチビたちの保育園も希望者のみですが再開しまして、約二ヶ月ぶりに保育園へ。といっても小学校入学前の子のグループは野外保育で午前中からお昼過ぎまでというスケジュール。そのほかの子は年齢によってグループ分けされ、人口密度が上がらないように園舎の使い分けをしていくようで以前と同じ形態ではありません。

久しぶりの保育園に電車。しっかりマスクをしての移動。

それでも久しぶりの先生や友達との再会やリズムある暮らしが始まるのはありがたいこと。マスクをしての通園が必須、など以前と違うところはいろいろありますが、まず動き出したというのはいいことだと私は思っています。

ともあれ長かった約二ヶ月の自宅自粛の日々。子供も大人もよくがんばったなと思います。そんな自粛期間中に我が家で活躍したドイツ室内遊びがいくつかありましたのでご紹介したいと思います。

1つ目は、ドイツではポピュラーなオーディオブックと呼ばれる読み聞かせのCD。冬が長く室内遊びの多いドイツではテレビやメディアだけに頼らず子供が遊べるように工夫している家庭が多いのです。その暮らしぶりはこの自宅自粛中に大いに役立ちました。

北欧の名作からオーケストラ、ポルトガル語、ドイツ語と様々な我が家のオーディオブックコレクション。

本を読むかわりに聞かせるオーディオブックもその一つ。世界の名作や、人気の絵本、音楽と名作の合作、映画の吹き替えなどバリエーションもいろいろあるので楽しいです。私は家事が忙しい時や、自分がちょっと休みたいときに子供にCDを聴いてもらって自分の時間を確保しています。お話を聞くので集中していますし、想像力も使います。動画を見るのと違って視覚からの脳への刺激がないので、聞き終わったあとに興奮状態になったりしません。むしろ集中し落ち着いています。生の読み聞かせが一番いいのは当然ですが、親子共々良い時間を過ごせるので気に入っています。

2つ目はボードゲームやカードゲームの類。テレビゲームが主流な現代でもドイツでは根強い人気があります。

我が家のボードゲームの数々。中には夫が子供の頃からの愛用品も。時代を超えて楽しめるのも良いところ。

ボードゲームで遊ぶにはまずはルールを知る必要があり、最初はすぐに遊びに入っていけないこともあります。ですがルールを身に付けたら自分たちで遊ぶことができますし、学ぶ姿勢も育ちます。親には根気強さが求められる部分もあるけれど、ボードゲームで遊べるようになればしめたもの。子供も長い時間じっくり遊ぶ習慣も付きますし、意外と難しいのでよく考えて遊ぶようになります。

直接的に人との間でルールを学び、勝つ方法を考え、粘り強く遊ぶことを自然と教えてくれる。 まさにコロナの時間にふさわしいような気もしました(笑)   

ともあれ、安直に楽しめるものだけを与えるだけでなく、どこかで自分が考えたり、想像したり、学んだりする過程を通した遊びを意図的に日常生活に組み込んでいく。教育的な側面を重要視している、というのがドイツの遊びの特徴のように思います。よくも悪くも、ただ楽しけりゃいいっていう感じではないという。

ゲームで遊んでるうちに自然と数が身についた4歳の娘。兄妹みんなでよく遊びました。

そんなドイツの子育てを見ていると、親は子供を飽きさせてはいけない、つまらないと思って愚痴られたら嫌だなぁという思いから、次から次へと物を与えてしまいがちですが、実はそれは逆なんだと改めて思うようになりました。 与えるならば、物でなく時間や空間を。経験や体験を。ドイツではそんな考えが主流です。

子供たちに暇を与え、つまらないなぁと思ったところから、子供たちは動き出します。あらゆる「間」の中でこそ育つものがある。無いところから自分で考え、想像し、創造することで子供 たちが満たされていくことも多々あることを感じています。今回のコロナではその暇や隙間や、間が大人にも子供にもたっぷりありました。 ありすぎて大変ではありましたが、その「間」の中で私たち大人も何か大事なものを見つけた ように思いますし、子供たちが自分で生み出す力を発揮できたことも多かったのではないかと今 では思っています。

日登美

日登美 (ひとみ)

10代よりファッションモデルとして雑誌、広告等で活躍。その後4人の子供を授かり自身の子育てから学んだ、シュタイナー教育、マクロビオティック、ヨガなどを取り入れた自然な暮らしと子育てを提案した書籍を多数出版。食についてもクシマクロビオティックアドバイザー修了後よりマクロビオティック料理を教え始め、オーガニックな家庭料理を提案したレシピ本を出版する。2013年ドイツ人数学者と再婚しブラジルを経てドイツ、ベルリンに移住。ベルリンではドイツ発祥の自然療法である国際ヒルデガルト協会認定ホリスティック医療コース修了しヒルデガルドヘルスケアドバイザーを取得。現在はオーガニック、ナチュラル、ヘルシーをモットーに台所からの食と暮らしと子育てのWSなど行っている。三男三女6児の母でもある。instagram.com/hitomiskuche

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