
連載:オーガニック子育て@ベルリン 息子が一年生に。ドイツ流入学式とは
ドイツでは秋に入学式があります。先日5番目の息子が小学校に入学し、私も初めてドイツの小学校の入学式に参加しました。

目玉はなんと言っても「シューレトゥーテ」と呼ばれるとんがりコーンのような形をした入れ物に入った贈り物。おうちで家族からもらい、学校に持って行って入学式を迎えるのです。
このシューレトゥーテは市販のものもありますし、自分で作ることもできます。一般的には中にお菓子やおもちゃ、学校で使う文房具などが入っていて、子供たちは入学といえばシューレトゥーテをもらうのだ! と心待ちにしているのだそう。

私は材料を買って自分でシューレトゥーテを作りました。何をモチーフにしようかと悩んだ挙句、日本人らしく折り紙を使ったデザインにしました。姉兄揃って好きな動物を折ってもらいペタペタ貼り付けて完成!
クラスでは唯一の日本人ハーフなのでみんなにとても珍しがれて息子は得意顔(笑)。また、小学校に入るとベルリンでは子供は無料で交通機関に乗れるカードを申請してもらえるので、通学用にお財布や、新しいスニーカー、目覚まし時計など、小学生っぽいものを 贈り物にして詰めました。


そして入学式は一応あるのですが、至ってカジュアル。スーツを着てくる人は皆無と言っていいほど。子供はおしゃれする子もいれば、普段通りの子もいるなど、ワイワイガヤガヤした雰囲気で親子共々自由でラフ。
もちろん整列などしませんし「気をつけ、前ならえ」なんてのは、幼稚園時代から一切存在しません。それでも飛び出したり、暴れたりすることもなく子供らはむしろきちんと先生について行きます。
クラスの担任に呼ばれて子供が前に出ていけば、見に来た家族がヒューヒュー口笛を鳴らしたりちょっとしたお祭り騒ぎになったりもして。みんな嬉しい、楽しいを前面に出している、という印象の入学式でした。


また今年はコロナの影響下の中での入学式。講堂で行われたセレモニーは一列ごとにスペースを開けて、係の親御さんたちがしっかりマスク着用とスペース確保の管理をし、通常2クラス合同の入学式は午前と午後にわけて行う。毎年振舞われている親による手作りビュッフェも、今年は全て屋外でパッキングされたものを用意する、などの工夫がみられました。
屋内で歌を歌うことはコロナ後長く禁止されていたのですが、ちょうど緩和された時期だったので、上級生たちの素敵な歌やシュタイナー学校ならではの演劇、演奏の発表は例年通りに行われたのはラッキーだったと思います。
いろいろと例外だらけの2020年の入学式ではありましたが、それはそれでいい思い出です。