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じつはよく聞いている話。

連載:『Step and a Step』500gで生まれた赤ちゃん じつはよく聞いている話。

教育委員会からの就学相談の結果を電話で聞きました。

詳細はまた別の機会として、簡単に説明すると特別支援学級の知的障害のクラスを勧められました。

小学校の先生が奏ちゃんを45分間見た見解は、「最初30分はがんばって座っていましたが、その後は床に寝っ転がるなどしたので席に戻るように何度か促したけれど戻れませんでした。そのまま絵本を読むと、聞いていないようで聞いていて答えたりしました」というものでした。

この「聞いていないようで聞いている」が日常茶飯事です。

他の発達についての書類のチェック項目に、「同じ質問をくり返す」というものがあったことがあります。まさに! と思ったので、それも発達障害の傾向なのかもしれません。

例えば、明日の予定なんかは前日の朝から何回も聞かれることが多いです。出かける時は私が伝えた今日の予定を、ずっと話していることも。それに、私が話しかけたことに対して「もういちどいって」とよく言うのですが、3回目くらいに「聞こえてたよね? なんて言ったっけ?」と聞くと、ちゃんと私が言ったことを繰り返して言ってくれます。

発達障害の子は見通しがきくと安心するそうなので、何度も確認して自分を安心させているのかもしれません。

よく聞いていると言えば、自宅で大滝詠一の「君は天然色」という曲をかけた時に、奏ちゃんがスピーカーに吸い寄せられるようにやってきたので、不思議に思ってなぜか聞いてみたところ、「くるまのうた」と奏ちゃんが言いました。

その時は疑問に思いましたが、周囲から教えられて車のCMで流れている曲だと知りました。先日、一緒にテレビを見ていたらこのCMが流れて、「ほら、くるまのきょくでしょ」と自慢げに言っていました。

今CMで流れているのは同じ曲でも女性ボーカル。雰囲気が変わっているのに、よくわかったなと感心しました。

レゴで水族館を作れば、「ぴんぽんぱんぽ~ん。とうえんでは くじらのあかちゃん がうまれました。2しゅうかんたったら おおきくなります」と奏ちゃんは自分でアナウンスしていました。

難しい単語を真似て使っていて感心しました。

聞いていないようで意外とよく聞いている。

下手なことは言えないなぁと思う反面、知的障害と言われているものの、内に秘めた可能性は実は大きいのでは、と思ったりしています。

田尾沙織

田尾沙織写真家

東京都出身。写真家。2001年第18回『ひとつぼ展』グランプリ受賞。写真集『通学路 東京都 田尾沙織』『ビルに泳ぐ』PLANCTON刊行。雑誌、広告、CMの撮影などでも活動。500gで生まれた息子のNICU.GCUを退院するまでの256日間を写真とともにつづった書籍「大丈夫。今日も生きている」(赤ちゃんとママ社)が好評発売中。

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