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子どもの「絵」は、成長の鏡。理解することで子どもへのアプローチが変わります!
2020.10.23 by 河西 景翔 河西 景翔

子どもの「絵」は、成長の鏡。理解することで子どもへのアプローチが変わります!

こんにちは。子育てアドバイザーの河西ケイトです。

芸術の秋です。皆さんのお子さんはどのような「絵」を描いていますか? 1歳児の子が、いきなり「手」「足」がついた人間を描くことがあるでしょうか? 反対に5歳の子が、丸や点だけの絵を描いたりしますか? 絵というのは、子どもの成長の鏡。その子の発達段階や精神状態まで顕著に現れます。

今回は「絵」についてお話したいと思います。

子どもが「人」を認識するときは表情を観ている?

皆さんは「笑った顔」「泣いた顔」「怒った顔」を描く時にどのような絵を描くでしょうか? 今、目の前にペンと紙があると思って描いてみてください。

笑った顔は「目尻」が下がっていませんか? 反対に怒った顔はどうですか?「口角」が下がっていないでしょうか? これって私達にとっては当たり前ですよね? でも、この当たり前の評定は、私達がいろんな人達の表情をたくさん観ているから描けるのであって、色々な表情を「観る」という体験をしていない子どもにとっては、イメージしづらく、当たり前ではないのです。

昨今、コロナによりマスク文化になっていますが、私が心配しているのは、子どもたちに発達的な影響が出るのでは? ということです。特に、0・1・2歳は、表情で人の感情を読み取ります。「怒る」「笑う」「泣く」が、マスクによって表情が隠れてしまうので、表情を読み取る力や言葉の面でも発達が遅れてしまうのでは? と不安に感じています。

ちなみに保育の現場では、食事や活動の時間帯は、透明のマスクをして、子どもに口元や表情が見えるようにしたりなどの工夫が行われている保育園が増えてきました。

子どもの「絵」からみる発達状況

「絵は早くに描けば描くほど上達していくものなのでしょうか?」と相談されることがありますが、確かに、早いうちから「触れる」という体験は「興味・関心」をもたせ、描くことの楽しさを味わえるようにはなりますが、絵と子どもの発達は、密接につながっています。

冒頭でお話したように、絵を早い段階で描かせたからと言って、1歳児の子どもが全身の絵を描けるようにはなりません。

例えば、1歳児は「点画・線画」と言って、点や線を沢山描いて自分の気持ちを紙に表現できるようになります。2歳児になると今度は、点や線から「丸」が描けるようになります。丸というのは一つの線が円になって、線と線が繋がりますよね?

すなわち「内側・外側」がわかるようになります。自分という存在がわかるようになり、「自我の芽生え=いやいや期」の発達段階に突入したことを「絵」を通して大人は学ぶことができるのです。また、3歳になると「頭足人=顔から手や足が生えている」が描けるようにもなり、併せて髪の毛やヒゲなども描けるようになります。そして、4・5歳児になると、顔・身体を認識し「全身」が描けるようになるのです。

子どもによって成長発達は個人差がありますが、5歳になると横向き・後ろ向きの絵をかけるようになります。この横や後ろを描くことは非常に難しいことですが、全身が描けるようになった段階で、大人が前だけでなく、横・後ろといったことを子どもに「鏡」に全身を写してイメージさせると、子ども自身が頭の中で鏡に写った身体をインプットし、紙にアウトプットとして表現できるようになります。また、四角・三角・ひし形なども描けるようになります。

子どもの「絵」は精神状態も表します

今回は「絵」と子どもの成長・発達についてお話しましたが、実はそれだけではなく、「絵」から精神的な状況を読み取ることもできます。

例えば、年長の子どもたちに家族の絵を描かせたりすると、その子どもの家庭の状況が見えてきたりもします。私達保育士が、子どもに定期的に絵を描かせているのは、もちろん子どもの成長や思いでとして描かせている意図もありますが、子どもが言葉で表現できない部分を読み取る材料として描かせることもあります。

顔を黒く塗りつぶしたり、表情が乏しかったり…普段気丈に振る舞っている子でこのような絵を描く子もいます。絵を通して子どもの精神的状況を汲んで、ケアをしていくのも私達の仕事の一つになっています。

今回は「絵」にまつわるエピソードをお話させていただきました。是非、子どもの描く「絵」を注意深く観て、「うちの子は今この発達段階なんだ!」という参考にしていただけたら幸いです。

河西 景翔

河西 景翔子育てアドバイザー

小学生の頃から保育士を目指し、中学から保育園でのボランティア活動を通して、日本音楽学校に入学し、保育士・幼稚園の資格を取得。平成14~26年まで、保育士・幼稚園教諭として現場で働く。現在は、セミナーを開催したり、ウェブマガジン・ブログを通し、子育てに悩むママに向けて、子育てに関する情報を発信。「子育て中のママと、共に悩みながら最良の道を切り開く」を念頭において、日々奮闘中。

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