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うちの子、給食を食べない…子供が給食が食べない時の対応法は?

うちの子、給食を食べない…子供が給食が食べない時の対応法は?

「食育」という言葉が生まれ、最近の子供の給食は栄養バランスへの配慮が行き届いた彩り豊かなメニューばかりです。しかし、そんな給食でも自分の子供が食べないと、親はどうすればいいのか、とても困りますね。今回は、子供が給食を食べない原因と、実際に給食を食べない私の子供が給食を食べられるようになった理由をご紹介します。

子供の給食はメニューが豪華

私には小学校3年生の息子と保育園の年長の娘がいます。どちらの給食も、親としてはありがたいの一言に尽きるメニューばかり。栄養・バランス・彩りはもちろん、日本全土・世界各国を料理から知ることができる豪華な給食なのです。

しかし、娘はこれらの細かな給食への配慮も原因で、登園できなくなりました。行けない日が続き、1年半。あと半年で卒園というところで、転園させてみることにしました。

すると、転園した保育園では給食への恐怖心がなくなり、毎日登園できるようになったのです。そして、驚くことに今まで1年で1キロしか増加しなかった体重が1ヶ月で1キロ増え、今では2ヶ月で2キロも増えました。

私の子供が給食を食べられなかった原因と、なぜ今食べられるようになったのかについてお話しします。

子供が給食を食べない理由

人参を食べる幼い女の子

私の下の子供は、生まれた時から偏食でもアレルギーでもありませんでした。むしろ、2、3歳くらいまでは食への興味がある方でした。買ってきた野菜は自ら袋から出しそのままかじりつき、海老を買ったら生の海老を車の後部座席でかじっていたくらい…。食べられないものは多かったと思いますが、まだ普通の範囲内でした。それが、給食が食べられないから保育園に行きたくないと言い出したのは4歳の年中さんになった頃からです。

「給食は残してはいけない」

給食が食べられなくなった原因は、がんばって食べよう! という目標でした。どこの園・小学校でもあると思いますが「給食は残さず食べましょう」が基本です。しかし、この範囲はとても曖昧です。全員で空っぽにすることを目標とするのか、個人のお皿を完食しなければならないのか。給食は残さず食べましょう、でも無理しなくていいからきつかったら早めに下げようね。という対応があった園や学校は、これまで3園と2校経験していますが見たことがありませんでした。

給食が食べられない子供は、「給食は残さず食べましょう」を「給食は絶対に残してはいけない」と捉えていることもあります。しかし、私の子供が給食を絶対に残してはいけないものと思ってしまったのか? それには理由があります。

「給食を残したらおやつはもらえない」

きれいにカットされたりんご

給食を残すとデザートのフルーツやおやつがもらえない。これが、さらに「給食を残してはいけない」というルールを絶対的に感じ取り、さらに食べられるものまで食べなくなった原因のひとつです。

いつも給食のデザートのりんごやみかんが食べられないことが続き、「今日もフルーツもらえなかった…」と言うことは3歳児の頃からありました。それが毎日続き、「給食」=「ツライ」へと変わっていったように感じます。

また、おやつはもらえないわけではありませんでしたが、給食を完食していないとおかわりができないという決まりでした。私の子の場合、給食は食べられずお腹が空いています。しかし、おやつはひとつ。そんな毎日は、きっと辛かったのでしょう。「給食前にお迎えだったら保育園がんばって行ってみる」が当たり前となりました。

「給食を食べられる子はかっこいい」

給食を食べる子供の様子を見ると、好き嫌いがなく食べるスピードも早い子がたくさんいます。食べない子を持つ母としては見惚れる光景ですが、その「給食を食べれる子供」を良い子と思う認識は私にもあります。あえて早めにお迎えに行き、クラスの様子を見ていると早く食べ終わる子は褒められています。そして、歯磨きやお着替えなどを始めます。一方、給食が食べれずまだ座っている子供たちは、表情も暗く、とは言え「先生、もう無理です」と食器を片付けることもできない状況です。だから、お昼寝時間になるまでずっと座っています。私の娘は、毎日劣等感が大きくなっていきました。

保育園では無理やり食べさせたりすることはありませんが、幼い子供には「給食を食べられる子供が褒められる」集団で、自分のできない部分を実感しやすい状態になり給食を食べなくなっているのかもしれません。

「給食を食べる時、先生は介助できない」

ご飯を食べさせてもらう幼児

給食を食べられない子供でも、先生がスプーンやお箸で口に入れて食べさせてあげると食べれることがあります。私の娘の園では、4歳児から給食への介助をしてはいけないという決まりがあったそうです。3歳児までは口に入れてもらえていたからなんとか食べられていた給食が、一気に食べられなくなりました。

「がんばって」

給食を食べない子供は必ずかけられる声援です。これが、より子供の給食が食べられない一因になっていることも。結局、とても嫌なことに向き合いがんばっている時に、追い討ちをかけるように「(最後まで)がんばって!」と言われます。すべてのメニューが苦手なものばかりでがんばっているのに、もっとがんばらなきゃいけないの? もう無理…となって給食を食べないようになってしまうのは仕方ありません。

「こぼさず食べよう」

きれいに食べよう、残さず食べよう、こぼさず食べよう、お箸を正しく持って食べよう、器をきちんと持って食べようなど、緊張感が強いと、食欲が湧きません。これは、交感神経が優位に働くと食欲が抑制されてしまうためです。

もし、給食でこのような緊張感を子供が持っている場合、食欲が減って食べなくなっていることもあります。給食時間だけでなく、園や学校での生活に緊張感、ストレスを感じている場合も同じです。

子供が給食を食べられるようになった対応法

子供が給食を食べない原因が分かったとしても、その場で給食に参加できない親が子供のためにできることは限られています。

子供が4歳児クラスの頃、私は「子供は◯◯が嫌いです」「この前、ふりかけ食べても痛いって泣いてました」と伝えるなどして、できるだけ給食で苦手なものへの配分量を少なくしてもらい、こんなものは苦手ですと伝えるようにしてきました。「給食が食べられるか不安で行けないと言っています」と直接的にも伝えました。

しかし、先生が本当に食べられないんだなと理解して実際にスープは具を入れないようにしたり、一口ずつしかお皿に取り分けないようになるまでは10ヶ月ほどかかりました。その頃には、娘の中で給食は「がんばらなければならないもの」という認識が固定化されてしまいました。

先生としては、できるだけ食べてほしい。親である私も同じ願いです。しかし、登園できないくらい給食が嫌な場合は、もう自分で解決させるしかない、と思い「いい? 給食は、白ごはんだけ食べておいで。あとは、全部残していいよ。分かった?」この言い聞かせを1年続けましたが、すでにルールが絶対で、できる子でありたい娘の中では給食を自ら選択して残す、ということはなく「保育園には行かない」を選択し続けました。

5歳児の年長になり、ある登園した日に、私は助け舟にと給食時間中にお迎えに行きました。しかし、娘は一向に席を立ちません。「もういいよ? 帰ろう!」と言っても黙々と食べています。そこで先生から「ほらお母さん! がんばってます! だから最後まで食べさせてあげましょう」と言われました。ここで、先生に「子供が給食を食べたくない」ことを理解してもらうのは本当に難しいことだと実感し、転園を決めたのです。

転園先では予め、給食が登園できない原因のひとつになっているようだということを伝えていました。また、この一月ほど前に、娘は自閉スペクトラム症と診断され、精神安定剤の服薬も始めていました。その半年前から、極度の偏食によりビタミン剤も摂取していました。そうして新しい園に入ったら、娘は毎日前日の夜に「明日の給食なんだろう?」と確認し、「今日はこれ食べれたよ!」と明るく帰って来るようになりました。

「食べられるものだけ食べよう」

ほかほかの炊き立て白ごはん

基本的に、娘は白いものが好きです。パン、ご飯、豆腐、竹輪。余計なものは一切いらない。つまり、味付けや調理をすると食べられないのです。給食は、子供が効率的にたくさんの栄養が摂れるように食材は細かく刻まれ、玉ねぎ、人参、キャベツなど見た目もおいしくカラフルになっています。しかし、混ざると食べられない娘は、食べられるものがほとんどありません。

そんな娘に先生は「給食は食べられるものだけでいいよ」と伝えたそうです。娘は、お迎えに行くとすぐに白ごはんだけで大丈夫だったこと、しかも白ごはんだけを食べて「たくさん食べれたね!」と褒められたこと、そして完食していないのに、りんごも食べられたことを大喜びで伝えてきました。

「別々にしてもらう」

カレールーが乗った白ごはんとスプーン

給食も順調だと思っていた矢先、娘が暗くなっていました。転園4日目の給食はカレーでした。カレーがあるせいで白ごはんが少ししか食べられなかったのです。私の子供は混ざるとダメという特徴があります。翌日、先生にカレーのことですごく落ち込んでいました、と伝えました。

すると、その後はカレーと白ごはんを別皿で出してもらえるように。娘は大喜び、大興奮でした。それから、よりいっそう安心して給食を食べられるようになっています。

「友達にも理解してもらう」

例えば、みんなは給食を残さないように食べているのに、1人だけ白ごはんしか食べない子供がいる。そんな環境が実現するには、周囲の理解も欠かせません。先生が、周りの子供たちが納得してくれるように環境調整を行ってくれていることで、本人も周りの子供たちも楽しい給食時間を過ごせているようです。

給食を食べない子供は、給食以外で栄養を

その日の給食のメニューが食べれないものばかりの日は、朝ごはんは例えばパンを2つにするなど、食べられるものを多めに食べさせています。本当はバランス良くサラダやスープもあげたいのですが、それは無理だと私も諦められるようになりました。朝はパンを食べられた、食べたことがすごい! と思うようにしています。

逆に、給食が食べられそうなメニューの時は、あえて朝は一口サイズのおにぎりだけにし、「給食を食べた!」と子供自身が実感しやすいように日々調整しています。

お腹が空いても食べない子供はいる

これまでの経験上、私の子供にはよく言う「お腹が空いたら食べる」はなかったため、本当に食べるまで放っておいたらどんどん痩せていきました。一時はチョコレートがご飯になっていたほどです。

その時、私が親としてつらかったのは周囲の無理解だけだったと思います。「食べなきゃダメよ」「食べなきゃしっかり大きくならない」。それはそうなのですが、この子は今、その段階にいない。まずは安心することからしか、食べるという行動が始まらない。そう理解しても、周囲から言われると心配になり、私が親としてご飯を食べさせるという責任を怠っているような気持ちになるのです。そして、結果的に「食べないとダメでしょ!」と怒る。それを繰り返すうちに、私がこの子に無理強いして食べさせても良くないと思えるようになり、少しずつ、本人のその時に食べたいものを食べさせることを続け、今です。だから、ずいぶん前に子供が給食を食べることは、周囲の理解なしには不可能に近いことだろう、と思っていました。

まずは給食の時間が苦痛にならない配慮から

みんなでおいしく食べる給食

私の子供は、これからも偏食が続くと思います。しかし、今の保育園で給食への恐怖がなくなり、白ごはんだけを食べる給食でも、お友達と食べるという時間を過ごせるようになりました。そして、お友達が食べていたから食べてみようかなと挑戦してみたり、それでおいしいと感じた、やっぱりおいしくなかったなど、感想を持つことまでできるようになっています。

給食は、家庭では出ないような新しい食材にも出会えるチャンス。まずは、その時間が嫌にならないように園や学校に相談できるといいですね。弁当という選択や、給食の時間だけ教室を抜けるなど、その環境によってできる対処法はさまざまです。ぜひ、1人で悩まず先生に相談することから始めて、長い給食生活を乗り切れるよう一緒にサポートしていきましょう。

いろは

いろはライター・エディター

ASD、ADHD、LDの9歳男児、6歳女児と3人で暮らす。早稲田大学在学中に週刊誌の編集アシスタントを経験したことをきっかけに、今に至る。

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