性教育は学校でどの程度習う?小中高別に学習内容を解説
親が受けた性教育と子供が受ける性教育とは、内容や教える時期も大きく変わってきています。子供が小学校・中学校・高校で教わる性教育の内容や海外の性教育事情について見ていきましょう。
学校での子供の性教育はいつ始まる?
かつては小学校高学年になってから性教育が始まることが多かったですが、近年は低学年から性教育が始まります。進級するごとに性教育の内容がどう変わっていくのか見ていきましょう。
小学校で教わる性教育の内容
1年生、2年生では、生命の大切さや他人を尊重すること、節度を守ることなどを主に道徳の授業を通して学びます。3年生になると、保健・体育で身の回りの環境について学び、4年生では思春期の体と心の変化、異性への関心を持ち始めることを学ぶことが一般的です。
5年生になると宿泊授業を通して、健康な生活態度、けがや犯罪被害の予防について学びます。6年生では感染症の予防や、ネットを通して犯罪に巻き込まれる危険性などを具体的な例を通して教わるでしょう。
中学校で教わる性教育の内容
中学では、より具体的な性教育がおこなわれます。生物の授業と連動させながら、保健体育でも生殖について学ぶ機会を得るでしょう。 また、性感染症やエイズ、性に関する具体的な問題についての授業もあります。
高校で教わる性教育の内容
高校では、家族の役割や健康維持の大切さについて学びます。生涯を視野に入れた生活設計を立てることの大切さを教え、実際に子供に設計図を描かせる学校も少なくありません。
海外の学校ではどんな性教育を行なっている?
性教育の内容や教えるタイミングは、国によって様々です。性教育先進国と呼ばれるオランダと、性について保守的なプロテスタントが多いアメリカの性教育を紹介します。
オランダでの性教育事情
オランダでは、小学1年生から性教育が始まります。高学年になると、実際にコンドームを使う方法を実習するなど、より具体的な性教育を受けることが一般的です。 日本での中学生くらいの年齢になると、性行為や性感染症、避妊、妊娠などをさらに具体的に学びます。
アメリカでの性教育事情
アメリカでは州や学校の方針によって、性教育の内容が大きく異なります。しかし、多様性を重んじる流れから、同性愛者などの性的マイノリティと呼ばれる人々への理解について学ぶ機会が多い傾向があると言えるでしょう。 また、プロテスタントが主流を占めることから、結婚まで性的関係を持たないことを推奨する学校も少なくありません。
家庭でも性について子供と話そう
子供が幼いときから性教育をおこなうことは、性被害に巻き込まれないためにも大切なことです。 家庭でも恥ずかしがったりごまかしたりせずに教え、何でも話し合える環境をつくっていきましょう。