子どもの着替え、いつから自分で? 知ったらすぐにやってみたくなる「上手な着替えの教え方」
こんにちは、子育てアドバイザーの河西ケイトです。
今回は、先日セミナーでママから頂いた「子どもが自分で着替えなくて困っている。どうしたら自発的に着るようになるのか?」というお悩みと関連して、子どもの着替えや、着替えさせ方のコツなどをお話したいと思います。
子どもが着替えに興味をもつのは何歳から?
では、実際に子どもが着替えに興味を持つのは何歳くらいからなのでしょうか?
子どもの成長や発達から考えると、3歳くらいからと言われています。ボタンをはめることに興味を持ち、衣服の上下や前後が理解できるようになるのがこの年齢なんですよね。
そして何よりも大切なのは「興味」を持たせることです。親が子どもの前で着替えをするだけでも、子どもは「着替え」に関して興味を持ちます。「自分でもできるかもしれない!」と意欲を持って取り組むと思います。
ここで大切なのが「成功体験」をさせること。
いきなりボタンが沢山ついたパジャマに挑戦するのではなく、ボタンのない着脱しやすいものを用意し、子どもが着替えやすいように少し大きめのパジャマを用意してみると良いでしょう。そして、腕や首にうまく通らない時は、大人がそっと手を貸してあげてください。
一人で着られたという達成感を味わうと、子どもはその後も意欲的に行動します。それまでは、大人も根気強くそばについて手助けしていってくださいね。また、はじめから子どものやる気を削いでしまうような言葉がけ(「前後が逆」「なんでできないの?」)は絶対にしないようにしてください。
日々の遊びが生活力を鍛えます
子どもが生活に必要なこと(お箸や衣服の着脱も)を教えていくうえで大切にしなければならないのは、いきなり教えるのではなく、まずは遊びを通して興味をもたせ教えていくことです。
例えば、2歳児くらいから遊びの中で、手先・指先を「ボタンはめ」という玩具を用意し繰り返し遊びを通して、鍛えていきます。また、人形遊びをする際には大人も子どもと一緒に行い、人形に衣服を着せながら、衣服には前後左右があることを教えていきましょう。遊びを通して学ぶと、実際の生活でも遊びで学んだことを意識し、行動するようになります。
先述したように、衣服は、袖を通す・下ろす、頭を入れる・抜く、ボタンをつける・外す、といった、子どもにとっては難しい動作がたくさんあります。一度に全部教えるのではなく、遊びを通したり、大人が上手に助けて少しずつ自分でできるようになっていくことが子どもの身体の発達や自立心をはぐくみます。
ちょっとした仕掛けをすることで、日々の生活がスムーズになりますので、是非試してみてくださいね。
鏡を使って意識付けをさせましょう
3歳を過ぎたら鏡を使って自分の姿を写し、衣服が正しく着れているか? 服装に乱れがないか? を確認する癖をつけましょう。
子どもは大人に「シャツが出ている!」と言われてもイメージの中で、何故シャツが出ているのがいけないことなのかを理解するのが難しいと言われています。大人も都度声をかけるのはかえって自分のストレスの原因にもなります。衣服の乱れが何故恥ずかしいことなのかをまずは伝え正しい衣服の着方を教えていきましょう。
私が4歳児を担任していた時は、着替えごとに鏡を見る習慣を子どもたちにつけていくようにしました。
初めは、シャツが出ていても気にしなかった子も、周りの子どもたちが、鏡を見ながら意識をしながらシャツをしまう姿を見て、乱れに対して意識をするようになりました。
習慣がつくと、大人も都度声を掛ける負担がなくなり、「鏡で自分を写し意識させることは非常に大切なことだ」と改めて感じました。どこの家庭でも鏡は絶対にあると思いますので、是非小さなうちから鏡を見ることを習慣にしていってくださいね。
今回は、衣服の着脱についてお話しました。興味を持ったときがチャンスです。その瞬間を見逃さず、成功体験を沢山させて、楽しく衣服の着脱ができるようになるといいですね。