子供に餅つきを体験させたい!自宅で餅つきをするには?
今年はコロナで子供の餅つき大会がなくなった、という方も多いのではないでしょうか。餅つきは、体験だけなら子供と一緒に自宅で行うことができます。今回は、日本の伝統行事である餅つきの由来と子供と簡単にできる餅つきの仕方をご紹介します。
餅つきとは?
餅つきは、良いお正月を迎えるための準備として行なわれてきた日本の伝統行事です。昔は各家庭で餅をついて鏡餅を作り、お正月をお迎えする神様(歳神様)にお供えするのが一般的でした。
年末に餅をつき、鏡餅を新しい年の神様にお供えする。その餅を神様と一緒に食べることで、新しい命や力をいただけるのです。
餅は神様が宿る神聖なもの
稲作文化が根付く日本では、稲は霊魂が宿る神聖なものと崇められてきました。その稲から取れる米をついて固めてできた餅は、特に生命力が高く神聖なものとされ、ハレの日に餅つきをする文化が生まれたのです。餅は鏡餅、ひし餅、柏餅、ぼた餅、おはぎなど日本の行事に欠かせないお供物です。
鏡餅が丸い理由
鏡餅の丸い形は、神様の鏡(神鏡)を表しています。神社の本殿にある、あの丸い形の鏡です。神聖な餅を神様が宿る鏡の形にし、重ねたのが鏡餅です。重ねることで福徳が重なると言われています。
餅つきをする時期は?
実は、餅つきをする日には良いとされる日、避けた方がいいとされる日があります。
餅つきを避ける日
①12月29日
29日は、9の数字からが「苦」や2と9から「二重苦」になり縁起が悪いことから12月29日は避けるのが一般的です。ただし、29を「ふく(福)」と呼び縁起が良いとする地域もあります。
②12月31日
31日に餅を飾ると「一夜餅」と言われます。一夜飾りが良くないとされる正月飾りと同じように、餅も31日に慌てて飾るのは良くないため、餅つきには31日も避けた方がいいとされています。
③12月26日
26日は、6が「ろくなことがない」ということから、避けた方がいいとされています。
餅つきをするのに一番良い日
12月28日
28日の8は、末広がりで縁起がいいと言われています。日程を調整できるのであれば、餅つきは28日がベストです。
とはいえ、28日に餅つきをするというのはなかなか難しいですよね。私が幼い頃は祖父母の家で毎年餅つきをして鏡餅を作ってお供えしていたのですが、親の仕事遅めの日が28日で餅つきの日に行けることは滅多にありませんでした。
私の子供たちは、保育園で毎年餅つき体験をしてきましたが、餅つき大会が開催されるのは年末ではなく年明けでした。年明けに行う餅つきは「縁起を担ぐ」とされています。鏡餅の準備のための餅つきでも、縁起を担ぐ餅つきでも、子供と一緒に餅つきを楽しめるといいですね。
子供と楽しむ餅つきの仕方
本来は「杵」と「臼」でつく餅つき。今回は、小さい子供でも手軽にできる餅つきをご紹介します。
準備するもの
もち米(好きな量)
すりこぎ・めん棒
しゃもじ
水を張ったボウル(すりこぎや綿棒、しゃもじを入れる)
炊飯器
餅つきの仕方
①もち米を炊く(もち米の分量に合わせ、炊飯器の目盛りの水で炊きます)
②炊き上がったもち米を、すりこぎやめん棒でつく(炊飯釜のまま、もしくはボウルに移してつきます)
③時々濡らしたしゃもじでもちをかえしながら、10〜20分ほどつく
餅つきのもち米を蒸す場合は3時間から一晩の浸水時間が必要ですが、炊飯器で炊く場合は必要ありません。サッと研いだら普通の炊飯モードでもち米を炊きます。我が家ではつく時間と労力を短縮するため、多めの水で柔らかめに炊いています。さらに、もち米をつくときにボウルに移すのも手間なので、炊飯釜のまま餅つきをしています。ただし、炊飯釜が傷ついてしまう可能性もあるため、気になる方はボウルに移して餅つきしてくださいね。
お店で売られているようなもっちもちの餅にはなりませんが、柔らかなつきたての餅は格別のおいしさです。できあがったら40〜50度くらいのお湯に入れると子供が食べやすい一口サイズにもちぎりやすくなります。
我が家ではこの方法で餅つきをし、冬の朝食やおやつにいただいています。餅つきをしてすぐに砂糖醤油や海苔で食べるのもおいしいですし、きな粉、青のりや黒ごま、味噌など栄養が摂れる食材で味付けできるので、子供にもおすすめです。
子供と家で餅つきをしよう!
餅つきは、意外と簡単に体験できます。コロナで子供の餅つきをする機会がなくなってしまった方も、ぜひ手軽なミニ餅つき大会を自宅で開催して、つきたてのお餅を食べてみてください。きっと笑顔になるはずです。