子連れ出勤は賛否両論?メリットやデメリットを知っておこう!
産後に職場復帰したいと考える人にとって、子供の預け先が見つかるかどうかは大きな問題です。保育園に入れない待機児童が増えている中、子どもを連れて出勤する「子連れ出社」という言葉を耳にすることが増えてきました。
この記事では、子連れ出勤の主な形式や、メリット・デメリットについてお話をしていきます。
子連れ出勤とは
子連れ出勤と一口に言っても、ただ単に会社側が「子供を連れてきていいよ」と許可するだけでは成立しません。普段は仕事をする場所ですからそれなりの準備が必要です。ここでは、子連れ出勤を認めている企業がとっている形式をご紹介します。
子連れ出勤の主な形式3つ
- 大人が仕事をする空間で子供も過ごす
小さい子どもであれば抱っこやおんぶをしながら仕事をしたり、話してわかる年齢なら空いた場所でお絵描きをさせたりと、親が仕事をする場所と子供が過ごす場所が同じ形式です。この場合、同僚への気遣いが非常に重要なポイントとなります。
- 勤務フロアに子供用スペースを確保する
フロアの一角にカーペットが敷いてあるなど、子供が遊べる場所が用意されている形式です。保育士の有無は会社によりますが、おもちゃや本を置けば子ども同士で遊べる、親の目が届く場所にいる、などの長所があります。
- 会社に託児所が完備されている
子供を連れて通勤する以外は、保育園に預けるのとほとんど変わりません。保育士に任せることができるので仕事に集中でき、同僚に気遣う必要もほとんどないという利点があります。ただ、利用には別途料金がかかることもあり確認が必要です。
子連れ出勤のメリットとデメリット
ひとつの選択肢として魅力的に思える子連れ出勤ですが、やはり他の方法と同様にメリットとデメリットの2つの面があるようです。それぞれどんなことなのかを見ていきましょう。
子連れ出勤のメリット
- 預け先がないための離職をふせぐ
保育園が決まらないなどで、産後の職場復帰をあきらめる方は少なくありませんが、子連れ出勤がOKであればその心配はなくなります。
- 子供がすぐそばにいる
災害時など、もしもの時でも子供がすぐそばにいる安心感は非常に大きなメリットとなるでしょう。
子連れ出勤のデメリット
- 通勤時間帯に子供と出勤する
会社によっては時間差での通勤を認めている場所もありますが、子供と一緒に人が多い満員電車に乗って通勤するのは心身ともに大変であることが予想されます。
- 集中力や同僚への気遣い
子供が同じ場所にいる場合は、面倒を見ながら仕事をすることになります。そのため、業務に集中しづらかったり、同僚への気遣いがストレスになったりする可能性は捨てきれません。
賛成派の意見と反対派の意見
子連れ出勤を認める企業も少しずつ増えてはいますが、それを受け入れる同僚としての一般的な意見は反対を唱える人がいるのも事実です。ここでは、賛成派・反対派両方の意見を見ていきましょう。
子連れ出勤に賛成派
- 自分に子供ができたときに役に立つ
- 職場に必要な人が辞めずに済む
- 会社の雰囲気が明るくなる
子連れ出勤に反対派
- 周りで子供が遊んでいたら仕事に集中出来ない
- もともと子供が好きではない
- 不妊治療をしている人などがいるかもしれない
仕事をする目的で集まる場所である以上、反対派の意見もきちんと認識することは重要。
子連れで出勤するとどうしても子供の世話をする時間が発生するため、会社によっては子連れ出勤をする人たちの給与から「みなし世話時間」分として、一定時間分を差し引く対応をするところもあるとのことです。
賛成派も反対派も、お互いが納得できる状況を作り出すことが、今後の子連れ出勤の課題となるかもしれませんね。
子連れ出勤は発展途上中の選択肢
保育園や託児所など、子供同士で思いっきり遊んだり学んだりできる場所に預けることができるなら、それに越したことはありません。
しかし今のところ、希望者がすべて保育園に預けて働きに出られるという状況ではないからこそ、なにかほかの手段が必要になるのです。
子連れ出勤というのはまだまだ発展途上中で、あくまでも選択肢のひとつでしかありませんが、今後多くの会社で導入されるようになることで環境も整ってくることでしょう。
仕事と子育ての両立を可能にする、もうひとつの形として注目していきたいですね。