閉経後の生理の原因は?出血や生理痛は子宮体がんのサインの可能性
閉経したはずなのに、膣から出血があると「生理が再開した?」と驚きますよね。閉経後の生理は、実は生理ではなく病気による不正出血の可能性があるので注意が必要です。
今回は閉経後の生理について、原因や考えられる病気を解説します。閉経後の生理は「たまたま生理が来たのかな?」と軽く考えず、すぐに医師の診察を受けましょう。
閉経後の生理再開・生理痛のような腰の痛みの原因
閉経と診断された後に生理が再開した場合や、生理痛のような腰の痛みを感じた場合の原因としては、「悪性疾患等の病気」と「ホルモン剤やイソフラボンの摂取」の2つが考えられます。
悪性疾患等の病気
閉経後に膣から出血があった場合、まず疑われるのが悪性疾患等の病気です。
悪性疾患の種類としては子宮頸がん、体がん、腟がん等のがんが挙げられ、その他は子宮筋腫、子宮内膜症、頚管ポリープ、内膜ポリープが挙げられます。また、まれにホルモン産生卵巣腫瘍が発症している場合があります。
ホルモン剤、イソフラボンの摂取
何らかの疾患の治療としてホルモン剤を摂取していたり、ホルモン作用があるイソフラボンが含まれる食物(納豆や豆腐などの大豆食品)を食べたりした場合、ホルモンの効果により、閉経後でも膣からの出血や生理痛のような腰の痛みを感じることがあります。
閉経後の生理で考えられる病気
閉経後の生理は、病気が原因である可能性があります。では、閉経後に生理があった場合、どのような病気が考えられるのでしょうか。重篤な病気である危険もあるので、詳しく知っておきましょう。
子宮体がん、子宮頸がんなどの悪性疾患
閉経後に膣から出血があった場合、子宮体がんや子宮頸がんといった悪性疾患が考えられます。とくに子宮体がんは40代後半から増加し、50~60代の閉経後の年代に多く見られるので注意が必要です。
子宮筋腫、子宮内膜症
子宮筋腫や子宮内膜症も閉経後の不正出血の原因です。子宮筋腫とは、子宮壁にできる腫瘍で、女性ホルモンによって発育すると考えられています。そのため、閉経後は自然と小さくなる傾向にありますが、不正出血を起こす原因になる場合もあります。
萎縮性膣炎
閉経後は女性ホルモンの分泌が減るため、膣や外陰は萎縮します。さらに自浄作用も低くなるので、膣が炎症を起こしやすく、出血する場合があるのです。
閉経後の生理は早急に婦人科を受診しよう
閉経後に膣から出血があると、多くの人は「終わったと思ったけれど、たまたま生理が来たのかな?」と軽く考えがちです。
しかし、閉経後の膣からの出血は、生理ではなく病気が原因である可能性が高いので、注意が必要です。閉経と診断されたのにも関わらず、膣から出血があった場合はすみやかに婦人科を受診しましょう。