夫婦別姓が子供に与える影響は?メリットとデメリットを解説
結婚関係が多様化する昨今。通常の結婚とは異なり、あえて婚姻届は出さなかったり旧姓を名乗ったりなど夫婦別姓を選ぶ人も少なくありません。
ただ子供がいる場合、夫婦別姓にすると悪影響を与えないか不安に感じる人も多いはずです。そこで今回は、夫婦別姓が子供に与えるメリット・デメリットを解説します。
夫婦別姓における日本の現状
世界的に見てみると、夫婦別姓を認める国は多く存在します。ただ一方で、日本では夫婦別姓が認められていません。ここでは、夫婦別姓における日本の現状を見ていきましょう。
日本で夫婦別姓の選択はない
夫婦別姓を認める国が多いなか、日本では夫婦別姓を認めていません。なぜなら、戸籍法74条及び14条1項では夫婦の姓が同一であることを前提として戸籍を作成することを規定しているからです。
婚姻関係を結ぶときは、どちらか一方が他方の性に変更しなければいけません。ただし、婚姻届は出さなかったり旧姓を名乗ったりすることで、夫婦別姓にすることができるのです。
夫婦別姓の賛成派は約7割もいる
日本では夫婦別姓が認められていませんが、女性が半ば強制的に性を変更しなければいけない現状に疑問の声も多く挙がっています。
ある調査によると、夫婦別姓を賛成する人は全体の約7割もいることが分かっているのです。今後の流れによっては夫婦別姓が認められる可能性もあるでしょう。
子供に与えるデメリット
子供がいる人は、夫婦別姓にすることで悪い影響を与えないか不安に感じる人も多いはず。そこで子供に与えるデメリットを見ていきましょう。
親に対する繋がりが薄くなる
夫婦別姓にすることで、親に対する繋がりが薄れる可能性があります。家族の絆は、姓が同じだからといって保証されるものではありません。しかし、姓が違う親との関係は薄まることを懸念する親はとても多いようです。
学校で同級生にいじめられる
従来に比べて結婚関係も多様化していますが、夫婦別姓を選ぶカップルはまだまだ少ないのが現状です。そのため、小学校や中学校など多感な時期は親の姓が異なることを受け入れられなかったり学校で同級生にいじめられたりする可能性もあります。
夫婦別姓は得られるメリットも多い
日本ではまだまだ少数派の夫婦別姓はデメリットが多いように感じますが、メリットもあります。ここからは夫婦別姓は得られるメリットを見ていきましょう。
子供は男女平等を実感できる
少数派の夫婦別姓は、学校で目立ちいじめの対象になる可能性もあります。ただ、子供は早い段階から男女平等を体感できるのです。
男女平等は日本の社会において重要な課題のひとつで、社会に出てからはより身近に感じる社会問題です。早い段階から社会で役立つスキルを身に付けられるのは、大きなメリットだといえます。
離婚や再婚にも踏切やすい
夫婦別姓は、離婚や再婚を決断しやすいメリットがあります。なぜなら、たとえ離婚や再婚になっても姓はそのままなので、子供に与える影響を最小限に抑えられるからです。
結婚は離婚や再婚を前提としてするものではありません。ただ、いざという時には強い味方になってくれるはずです。
夫婦別姓はデメリットだけじゃない!
夫婦別姓は、今の日本で許されているわけではありません。ただ、籍を入れなかったり別姓を名乗ったりすることで夫婦別姓は実現できます。
夫婦別姓が実現することで子供に与える影響も懸念されますが、デメリットばかりではありません。夫婦でしっかり話し合って夫婦別姓にするか決めましょう。