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【フランスからの報告】フランスではなぜ3月がダイエットに最適なのか?

【フランスからの報告】フランスではなぜ3月がダイエットに最適なのか?

第40回 ”ダイエット中もデザート必須”なフランス人達の「置き換えデザート」

3月はダイエット・チャンス?

クリスマスや大晦日のご馳走を食べ、その後も1月はガレット・ド・ロワ、2月初旬にはシャンドルール(聖母マリアのお清めの日)でクレープ。2月末はマルディ・グラ(カーニバル)で揚げ菓子……と、どうしても、祝い菓子を食べ続けてしまうフランス人。しかも4月初旬からは復活祭。どこもかしこもチョコレートで溢れる。

唯一、祝い菓子がないのが3月。つまり「薄着になる春夏に向けてダイエットしておくには3月が最適!?」ということで、多くのフランス人達が3月になると大慌てで節制に挑む。

でも和食と違い、料理に砂糖や味醂といった甘味がないフランスでは、食事の最後にデザートを食べることでバランスをとり、締めくくる習慣がついている。
そこがフランス人にとってのダイエット難関ポイント!

それを克服するために、近年人気なのが、卵やバター、砂糖の代わりに他の食品で作る「置き換えデザート」。
日本にも生クリームの代わりに豆腐を使うヘルシー・スイーツなどがありますが、フランスでは何を使うのか。今回はそのフランス版をお楽しみください♬

(左上)1月はガレット・ド・ロワ。(左下)2月初旬のシャンドルールにはクレープ。(右上)2月下旬(今年は3月1日)はマルディ・グラ(カーニバル)で揚げ菓子やワッフル(地方による)。(右下)4月初旬は復活祭チョコ・・・と、キリスト教のカレーム(節食時期)風習により、3月だけ、菓子を食べる祝事がない。

ダイエット中、精神安定のためにも、ショコラ(チョコ)は必須!

ダイエット中に限らず、健康上&味覚上も最も推奨されているのが、カカオ分70%&85%のチョコ。90%以上になると苦味が強く精神的にも満足感を得られなくなってしまうといわれている。ダイエット中の「置き換えデザート」にはチョコ系レシピが多いが、その際にも一般の菓子用板チョコ(カカオ分50%前後)ではなく、70%や85%が勧められている。

「チョコに含まれるポリフェノールやマグネシウムは健康にいい」は、日本でも周知のこと。でも栄養効果よりも何よりも、フランス人にとってチョコは「欠かせぬもの」。
コーヒーにもブラックチョコが添えられ、それをかじりながら飲み、「食後にチョコをひとくち食べるだけで落ち着く」という人も多い。

「気をつけるべきはカカオの含有量。カカオ分が高ければ糖分は少なく、害はない」ともいわれ、スーパーでも写真のようにカカオ分の高い板チョコを気軽な値段で、自分の好きな%を選んで買うことができる。

卵アレルギーにも重宝。「卵白」の代わりに、ヒヨコ豆の煮汁

日本でも最近、ベジタリアン料理に最適として注目されている「アクア・ファバ(乾燥豆の煮汁)」。
プロテインやファイバー(繊維)も多く含むので腸内環境を整えられ、悪玉コレステロールを下げ、良玉コレステロールを上げるなど健康効果も謳われているが、フランスでも「ヒヨコ豆」の煮汁が人気。

煮汁は冷えると化学反応が起き、泡立てるとメレンゲのようになるので、卵アレルギーやヴィーガンの人達もケーキ作りに愛用。

ヒヨコ豆の缶1つで、前菜&メイン&デザート♬

ヒヨコ豆は、フランス人の大好物。
健康食としても知られているけれど、何よりもホクホクと甘く、ボリューム感があり、満足できるのが魅力。ヒヨコ豆の水煮缶を常備している家庭はとても多い。

その水煮缶は「中身すべてを使えて捨てるものなし!」の優れモノ。
缶1つで、おつまみからメイン料理、デザートまで、簡単に作れてしまう。
ポイントは、煮汁をメレンゲに使用するためには事前に冷やすことが必要なので、「ヒヨコ豆の水煮缶は買ったら冷蔵庫で保管してしまう」こと。

ヒヨコ豆1缶で作る3つの料理

※ボールとザルを用意。豆と煮汁を分け、まずはデザートから着手♬

【ムース・オ・ショコラ】
①ボールに入れた煮汁に塩を少々。泡立て器でメレンゲ状に泡立てる。卵白メレンゲほど固くはならないが、それでOK。
②板チョコ200gに水50gをふりかけ、電子レンジで溶かす(一気に溶かさず、10秒ごとに止めて焦げないように確認。徐々に溶かす)
③溶けたチョコに①を少しずつ加え混ぜていく
④そのままでも、1人分ずつ小さな器に分けても。冷蔵庫で2時間以上冷やせば出来上がり

卵白自体は低カロリー。でも通常のムース・オ・ショコラには卵黄も入れるので、結果的にはこのひよこ豆の煮汁・使用の方が、かなりカロリーカットになる。卵アレルギーやコレステロール調整には便利なレシピ。
卵使用との味の違いを感じないのが魅力。

【フムス】
①好みの量の豆に水少々、オリーブオイル、ごま油、練りごま(なくてもいい。好みで)、クミンやカレーパウダーなどスパイスを加える。
②マッシャーや電動ブレンダー、ミキサーなどでミックスする。好みの滑らかさにオイルなどは調整。そのままでも、キュウリやニンジン、セロリなどスティック野菜を添えても。

【ヒヨコ豆のカレー風味】
①フライパンでオリーブオイルとニンニクのスライスを熱し、そこに豆を加え、胡椒やクミン、カレーパウダーなどスパイスを加え炒める。好みでパセリのみじん切りもふりかける。
②ビールにも合い、ライスにもパンにも合うので、大人も子どもも楽しめる。

「バター」の代わりに、ズッキーニ

山芋が手に入らない海外在住の日本人達からは「お好み焼きに、山芋の代わりに入れるとフワフワになる!」と愛用されているズッキーニ。
ダイエット中やヴィーガンのフランス人達には、バターの代わりに使われている。

バターの代わりには、他にもアボカドやサツマ芋もOK。
でも95%が水でありながら、ファイバー(繊維)が多いズッキーニが、値段の安さもあってダントツの人気らしい。

ズッキーニの風味は皆無。水分が多いお陰で、バターのしっとり感は出る。ただしバター使用より全体の濃厚さは減り、物足りなさはある。

【バターなし! ズッキーニの「ガトー・ショコラ」】
①チョコ200gに50gの水を加え、電子レンジで溶かす(ムース・オ・ショコラと同様、一気に加熱せず、10秒ごとに様子を見ながら)
②ズッキーニの皮を取り除き、おろす(フランスには大根おろしはないのでチーズ用おろしで以下の写真のような形。日本では大根おろしのようにおろしても、または刺身のツマ状におろしても)

③溶かしたチョコにズッキーニを混ぜる。
④卵2個を加える。
⑤小麦粉80g(更にライトにしたければコーンスターチでも)とベーキングパウダー10gを加える。
⑥味見をして、甘味が足りなすぎれば好みで砂糖を加える。
⑦型にクッキングシートを置き、生地を流し込み、160℃のオーブンで40分焼く。

「砂糖&バター」の代わりに、熟れすぎ真っ黒バナナ

「バナナを長持ちさせる保存法」などがよくSNSでもテーマになっているけれど「置き換えデザート」には黒くなってしまったバナナこそが重宝。砂糖もバターも不要のケーキを作れるからだ。
バナナが熟れすぎてしまったり、黒いバナナが安売りになっていたりしたら、作ってみてもいいかも!?

【熟れ熟れバナナのガトー・ショコラ】
①鍋にバナナ3本を入れ、フォークで潰しながら温める。
②そこに板チョコ200gを加える。
③ボールに小麦粉80gとコーンスターチ80gとベーキングパウダー10gを混ぜる。
④③に②、卵1個を加えて混ぜる。
⑤型にクッキングシートを置き、④を流し込み、180℃のオーブンで25分焼く。温かい出来立てと、冷やした後の味の違いも楽しい♬

日本女性は「スリムで綺麗」?!

「痩せメソッド 〜スリムで綺麗な日本女性の秘訣」などという本があったり、
「日本人が痩せているのは、ワカメを食べているから。脂肪を燃やし、空腹感を抑える海藻サプリがオススメ!」などという広告もあったりする。
サプリではなく、ワカメがフランスにも普及して、お醤油のように、どこのスーパーでも手軽に買える日が来るのかもしれませんね(最近は自然食品店などでは見かけるようになってきているけれど、まだ少量で高値)。

祐天寺りえ

祐天寺りえライター

1994年フランスのスキー場(メリベル)に移住。小学校勤務(給食、教室清掃、スクールバス添乗など)、執筆業、鍼灸&指圧&アロママッサージなどを生業とする3子(20&21&26歳)のシングルマザー。著書「フランスの田舎暮らしとおいしい子育て(小学館)」「食いしん坊の旅(パラダイム出版)」「フランスだったら産めると思った(原書房)」facebook.com/rie.yutenjiosaki

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