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卒園したら絵本は卒業!?いえいえ、そんな必要はありません

卒園したら絵本は卒業!?いえいえ、そんな必要はありません

ランドセルを背負うようになると、急に疎遠になりがちなのが「絵本」です。園児のときは毎日のように触れてきたのに、新生活でドタバタしているうちに、気づけば本棚の隅のほうへ……なんていうことも。しかし、メルカリやブックオフで売るのは、もう少し待ってみてください。慣れ親しんだ絵本が、不安と緊張でいっぱいの新1年生親子にとって、大きな心の支えになることもあるんです。

大切にしたい 絵本に満ちあふれるユーモア

『ぼちぼちいこか』(マイク・セイラー作、ロバート・グロスマン絵、今江祥智訳 偕成社)

わが家の小2息子は早生まれということもあり(?)、入学当初は、何かとクラスメイトのスピードになかなか追いつけないことがありました。と言っても、それにヤキモキしていたのは、母親の私だけ。当の本人はちっとも焦る様子はなく、「少しは悩んでよ〜っ!」と思ったものです。

そんな息子が幼稚園のころから何度も愛読していた絵本が『ぼちぼちいこか』。おっちょこちょいなカバくんが挑戦と失敗をくり返す姿に、お腹をかかえて笑っていた息子は、私よりもずっと腹がすわっていたのだと思います。新しい環境でもナーバスにならず、マイペースを貫けるなんて、よく考えれば大きな強みなんですよね。その当時は、どうしてもそう思えませんでしたが…(笑)。何かがうまくいかなかったとき、親子で「ぼちぼちいこか〜」と笑って済ませられたら、とてもHappyな気持ちになれることでしょう。

小1あるある「弟・妹はいいなぁ…」というため息

『いたずらかいじゅうビリー!』(パット・ハッチンス作、乾侑美子訳 偕成社)
『アンジェリーナおねえさんになる』(キャサリン・ホラバード文、ヘレン・クレイグ絵、おかだよしえ訳 講談社)

また、小学校入学後にかなり増えたのが、「〇〇ちゃん(妹・4歳)はいいなぁ〜」というため息でした。ちょっと前までは、ずっと遊んでいられたのに、帰宅したら宿題が待ってるし、学校に忘れ物をしてガミガミ言われたり(わが家だけ?)。すぐそばでのん気に遊ぶ妹を見たら、たしかにうらやましくなりますよね…。

そんなときは、何かと我慢させられがちなお兄ちゃん・お姉ちゃんの気持ちに寄り添うお話を一緒に読んで、ストレス解消!「この主人公、ぼく・わたしと同じ〜!」という喜びが、日ごろ頑張っている子どもの励みになるのです。

友だちとのいざこざで悩む心に寄り添う

『ウィリーと ともだち』(アンソニー・ブラウン作絵、秋野翔一郎訳 童話館出版)
『ごめんねともだち』(内田麟太郎作、降矢なな絵 偕成社)

小学生にもなると、友だちとの人間関係も、より複雑になってきます。なるべく自分たちで解決できるよう、親も先生も少しずつ距離をとって見守る必要があるでしょう。友だち関係というのは「理屈」よりも「感情」が強く働くもの。目に見えない「感情」の扱い方を主体的に考えさせるには、絵本が格好の教材となります。

『ウィリーとともだち』は、性格も特技も違う2人が、お互いをそっと支え合う物語です。

『ごめんね ともだち』は、なかなか素直に謝れない気持ちをユーモラスに描いています。

絵本があると、良い友だち関係とはどんなものか、友だちと仲良くしていくにはどうしたら良いかなどを、親子で語り合うチャンスも作りやすいと思います。

「読み聞かせ」で絵本から児童書の世界へ誘う 

ここまで、小学校入学後に絵本が役立つさまざまなシーンをご紹介してきましたが、最後に書き添えておきたいのは「読み聞かせ」についてです。絵本はそこそこ好きだったのに、文字が多い児童書は「つまらな〜い」「むずかし〜い」というお子さんも、少なくないのではないでしょうか。そんな場合におすすめしたいのは、ずばり児童書の読み聞かせです。

正直、読むほうはしんどいのですが(笑)、子どもは「読んでくれるなら、聞きたい!」となる可能性も低学年のうちなら大です。わが家では、ちょっと文字が多くて、息子があまり興味を示さなかった児童書も、最初のほうをドラマチックに読み聞かせてあげると、ストーリーの面白さに気づき、あとは息子一人で読了するというケースが多いです。

読書習慣は学習全般の大きな土台にもなるので、最初の何章かを読んであげたり、交代で読んだりしながら、自律をうながしていけると良いですね。

(ライター・安藤陽子)

安藤陽子

安藤陽子ライター・コーディネーター

ボケもツッコミも苦手な大阪出身の夫と、ドタバタ子育て真っ最中。鉄オタから妖怪マニアに転身した小2の息子と、乙女な笑顔で家族を意のままに操る4歳の娘の母。2019年春、長男の小学校入学を機に、都心から多摩エリアの文教地区に移住。特技は声を七変化させて絵本を読み聞かせること。

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