【入学準備特集】お友だちの顔がわからない!? コロナ禍の新1年生
コロナ禍の世の中になって早1年。マスクやこまめな手指の消毒・うがいの徹底など、新しい生活習慣にもすっかり慣れたのではないでしょうか。小学校でももちろんコロナ対策が講じられ、普段と違う過ごし方となっています。コロナ禍の小学校生活は、子どもはもちろん、保護者にもちょっと影響があります。
入学式から対策
昨年の入学式は緊急事態宣言下であったため、屋外で式を行ったり、式自体を自粛したりする学校もあったよう。今年も学校によって異なりますが、式は行うものの「保護者の参加は1人まで」というお達しがある学校が多いようです。つまり両親のどちらか一方は学校の外で待機することになるので、学校の近くで時間をつぶせる喫茶店や公園などを事前に見つけておくといいかもしれません。(待機するのはパパが多いそうですよ。パパ悲報)
入学式の前後、特に『入学式』の看板と学校名が両方写る校門前は、記念撮影で多くの人が列をなすことがあります。密を避けるのであれば、少し早目に登校して撮影だけ済ませておくのもおすすめです。後回しにすると看板が撤去される恐れがあります。
ITリテラシーの見直し
このように、密を避けるために通常と異なる対応は年を通じてありそうです。
まず、保護者に関係があるのは保護者会やPTA総会。入学後の早い時期に必ず開催されますが、ここでも密を避けるためオンライン化する学校もあり、ITリテラシーを問われることになるかもしれません。逆に、在宅ワークなどでうまく時間をやりくりできる人にとっては、仕事をちょっと中断するだけで保護者会に参加できるという利点も。また、国のGIGAスクール構想により、今年度からほぼすべての小中学校にタブレットが導入され、授業中に用いたりオンライン授業を積極的に取り入れたりする動きもあり、もはや「わかんねぇ」と逃げることはできません。保護者がその対応を迫られるのは時間の問題ともいえるでしょう。
PTA活動の変化
コロナ禍では学校行事が縮小、または中止となりがち。学校主催のものだけでなく、PTAが主導している催しも同じように中止になったりします。すると、PTA活動にも大きな影響が。PTAはそれぞれ役割が決まっているものですが、会長や事務系の仕事以外では、ほとんどがイベントごとのお手伝いです。つまり、イベントがなければやることもないわけで、打ち合わせなどで集まること自体が少なくなります。これはうれしいような、寂しいような……な複雑な気持ちになりそうです。
学校生活withマスク
マスクの着用が当たり前になってはいますが、実はマスクをつけられない乳幼児を預かる保育園ではユルかったということも多いでしょう。とはいえ、小学校ではコロナ対策としてマスク着用をルールとしている学校がほとんど。そして、基本的にはマスクを外すのは給食の時だけとなっています。
その給食時ですら、子どもたちは互いにおしゃべりをしないよう、机を寄せて班にすることはなく、それぞれ前を向いて黙って食べるよう指導されるため、楽しいはずの給食タイムがお通夜のようにしーんとしているのが現状です。また、それゆえ子どもたちが互いに顔全体を見る機会もなくなっていて、「お友だちの顔がわからない」と家で訴える子もいたと聞きます。
例外的に、体育の時間は苦しいのでマスクをしなくてもOKとしている学校もあるようですが、そこは学校や先生によってまちまち。ほかに、水飲み場を共有しないよう、水筒を持参させる学校もあります。
子は強し
常にマスクを着用、おしゃべりもほどほどに。というコロナ禍ルール下での新1年生。ただ、ある小学校の先生のお話では「子どもたちの人間関係構築にコロナ前との大きな差はない」とのこと。つまり、顔が見えなくてもおしゃべりの時間が少なくても、仲良しを見つけることに問題はないよう。
たとえば、まんがのキャラクターを描いたマスクをしていたことで気が合ったり、手洗いや消毒を互いに注意喚起し合うなど、なにかしらをきっかけにコミュニケーションは生まれているのだといいます。コロナ禍の不便さをものともせず、順応してしまう子どもたちのチカラはさすが。この状況はまだしばらく続きそうですが、楽しい小学校生活を送ってくれるといいですね。