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春の花の砂糖漬け【親子ではじめるエシカル暮らし・29】

春の花の砂糖漬け【親子ではじめるエシカル暮らし・29】

春の山が好きです。新緑がぽこぽこし、河津桜や枝垂桜や桃の花がつぎつぎ開いていく。淡く優しい色に包まれていく様子を見ていると、なんとも幸せな気分になってきます。

小道や土手には菜の花、ムスカリ、スイセン、山吹…たくさんの花が咲き、歩いているだけで楽しい季節。

なのですが、今年は去年ほど散歩できてないなあ……と思って、はっと気付きました。去年の今頃は緊急事態宣言下の休校中で、毎日のように子どもたちと散歩する時間があったのでした。あの時間はとても貴重で、素晴らしいものでもあったんだなあ。なんて思いながら、なんやかんやと日々に追われているうちに、大好きな春が過ぎさってしまったら、もったいない。

あっという間に過ぎちゃう春。ちょっとした形に残せるような遊びが何かしたいと考えて、思いついたのは「お花の砂糖漬け」でした。

お菓子作り大好きな娘と、食べるの大好きな息子に、なんともぴったりな花遊び。

使うのは、去年の秋、庭にパラパラパラーと種を蒔いたら芽が出てどんどん咲いてくれている菜の花。そのまま食べても美味しくて、毎日サラダで食べているのです。

我が家の崖部分に咲いている山吹の花。

そしてこの季節、わたしの住んでいる藤野では、いたる所に咲いている、この紫の花。まるでスミレのように可愛らしいのですが「花大根」という渋い名前で、食べられる花でもあるのです。

春先の花はかわいいけれど、摘んで飾ると花びらや花弁がすぐにパラパラしてしまう。でも可愛い。可愛いさをぎゅっと固めちゃう砂糖漬け、おあつらえむきなのでは? ということでレッツトライ。

子どもにも簡単! お花の砂糖漬けの作り方

作り方はいたって簡単です。

卵白に潜らせた花に砂糖を振りかける、まぶす。乾かす。以上。

砂糖は粒子が細かく、色が薄いもの(茶色のお砂糖だと花の色がつぶれてしまいそうなので)、今回はビート糖(てんさい糖なのですが、とても細かくて色も薄い種類のもの)を使いました。2日ほど置いておくと、パリパリっと固まりました。

さっそく、娘はお菓子の飾りに使ったり、(そして弟があっという間に食べたり)わたしはハーブティーに浮かべたり。

冷蔵庫に保存したら数週間はもつようなので、花が散ってしまった後も、まだ少し春の花を楽しめそうです。

季節の喜びを感じ、季節の恵みを貰い、季節のものを作る。
とてもシンプルなことなのに、意識しないとつい、後回しにしたり、素通りしてしまうようなこと。
そんなことを子どもと一緒に、たくさんたくさんしていきたいな、と改めて思います。

個人的には、もう少し暖かくなると虫さんたちが一気に活気づいてきて、砂糖漬けを乾かすなんておちおちできなくなってしまうので(山暮らしは虫とのたたかいです)、砂糖漬け作りは花が開き出す3月終わりから4月のお楽しみ、な気がしています。

それにしても思った以上に簡単で、思った以上に可愛らしい、花の砂糖漬け作り。我が家の春の恒例になりそうです。

中村 暁野

中村 暁野編集者、エッセイスト。

一年をかけてひとつの家族を取材する、家族と一年誌「家族」編集長。家族にまつわるエッセイやコラムの執筆も手がける。夫と9歳女子、2歳男子、たれ耳うさぎのバターと一緒に、2017年から、山梨と神奈川の県境にある藤野へ移住。古い一軒家を少しずつ自分たちで改装しながら暮らしている。kazoku-magazine.com

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