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湖のクリーンアップと62%【親子ではじめるエシカル暮らし・30】

湖のクリーンアップと62%【親子ではじめるエシカル暮らし・30】

今年のG.W、湖のクリーンアップをしました。わたしが住んでいる藤野は山と湖に囲まれていて、我が家の窓からも湖が見えます。

いつもたくさんの人がボートに乗ったり釣りをしたりと楽しんでいる場所。なのですが……水際やほとりには、たくさんのゴミが落ちていることがずっと気にはなっていました。ちょっと前から4歳の息子に「ねー、みずうみのゴミひろいしようよ〜」と言われるようになりました。プラスチックの仕組みやゴミ問題について書かれた「プラスチックプラネット」という絵本に、海や川のクリーンアップをしてみようということも書かれていて、絵本を読んでいるうちに、書かれていることと自分の目の前にある湖のことが息子の中で繋がったのだと思います。

「そうだね、しよう」と答えつつ、その機会を作れないまま迎えたG.W。近所に同じくゴミ拾いをしたいと言っている子どもたちがいて、一緒にクリーンアップ作戦を決行することにしました。

といっても大層なことはなく、手袋とゴミ袋を持って、湖のほとりに降りていくだけ。目についたものを拾っていくだけであっという間にパンパンになっていくゴミ袋。ペットボトルや発泡スチロールやお菓子の袋があるのは想像通りでしたが、なぜか大量にあったのは靴やサンダル。服や鞄、ガビガビになった空財布も。「なんでこんなの落ちてるんだろ〜?」「どうして捨てるんだろ?」と話しながらゴミを拾いました。

お友達が持ってきたトングが大人気で「貸して〜」「ママ、今度はトング持ってきたい!」と、友達とやれば子どもたちにはゴミ拾いも遊びの一環です。1時間ほどで大袋5袋分がパンパンになり、でもまだまだ「きれいになったね」というには程遠く……。定期的に来よう、と言い合いました。

このままじゃいけない。じゃあ、どうしたら?

わたしが小さい頃から環境問題は「このままじゃいけない」と言われていたし、不安になったわたしが大人にそのことを話すと「そう、このままじゃいけないんだよ」という答えが返ってきました。でも、具体的には何ができるのか考える機会やきっかけはないまま、時が過ぎてしまったんだなと思います。

この春「2030年までに温室効果ガスを46%削減する(2013年度比)」という目標が日本で出された時、声をあげていた若い人たち。中学生や高校生の子たちが「62%」と書かれた紙を掲げて国会の前に立ち、声明文も出していました。気候変動を食い止めるためには気温上昇を1.5度に抑えるのが不可欠だと言われていて、そのために日本は最低でも62%の削減が求められる、という意見があります。

子どもが「わたしたちの未来を奪わないで」と声をあげる姿に、大人として申し訳なさでいっぱいにもなりつつも、同時にすごいなあという思いが湧きました。

「このままじゃいけない」ことに対して自分ができることを探して行動していている、そんな力を持った子どもたちの姿に励まされました。わたしたち1人1人の力は小さいけど、できることはあるのだから(生活の中にもCO2削減に繋がる行動はたくさんあるので、ぜひ調べてみてくださいね)自分にできることを考えて、探して、やってみる。そこで気づいたことや感じたことは、また次の変化に繋がっていく。身近な世界を守りたいと思うことと、気候変動という大きなことに対して行動することは繋がっている。子どもに誘われてやったクリーンアップを通しても、改めてそんなことを感じました。

子どもたちって、ほんとうにすごい……! この子たちをがっかりさせたくないし、苦しませたくない。そんな未来を作っていけますように。

中村 暁野

中村 暁野編集者、エッセイスト。

一年をかけてひとつの家族を取材する、家族と一年誌「家族」編集長。家族にまつわるエッセイやコラムの執筆も手がける。夫と9歳女子、2歳男子、たれ耳うさぎのバターと一緒に、2017年から、山梨と神奈川の県境にある藤野へ移住。古い一軒家を少しずつ自分たちで改装しながら暮らしている。kazoku-magazine.com

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