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夏の終わりに始めた、小さなお店のはなし【親子ではじめるエシカル暮らし・34】

夏の終わりに始めた、小さなお店のはなし【親子ではじめるエシカル暮らし・34】

もうすっかり秋の風。今年の夏、はじめた新しいことがあります。

それは「家族と一年商店」というちいさーーーなお店。

お店、といってもこんな時期だし毎日開けるわけではなく、いや…こんな時期じゃなくても毎日開けるつもりでもなく、果たして「お店」と呼べるのかと思いつつ。

でもでも。わたしたち家族が、誰かの暮らしに届いてほしいと思うものを並べるお店。それが「家族と一年商店」です。

お店を始める時にこんな文章を書きました。(一部略)

突風が吹くかもしれない。大地が揺れるかもしれない。今まで当たり前だった何もかもが明日、変わるかもしれない。ふわふわして、そわそわする、そんな時・場所に今、立っているなあと思います。

でも、そんな今、この場所で、わたしたちの暮らしは今日も明日も続いていく。

何もかもが変わるのだとしたら、

隣にいる人を大切にできるような、暮らしにしたい。

出会っていない遠くの誰かも大切にできるような、暮らしにしたい。

自然環境を損ねないような、暮らしにしたい。

大きなもの、小さなもの、強いもの、弱いもの…いろんなものと繋がりあえるような、暮らしにしたい。

未来を想像した時に笑えるような、暮らしにしたい。

そんな暮らしに、変えられたらいいのに。

そんな暮らしに、変えるためにできること。

「わたし」の暮らしを、ちいさくても変えていく。

「わたし」の暮らしを、ちいさくても築いていく。

家族と一年商店は、「そんな暮らし」と繋がっている、と思うものを並べたお店です。続く明日を、軽やかに、晴れやかに、暮らしていけるように。

スキップして、ステップして、あたらしい時代にむかえるように。

「家族と一年商店」Aboutより https://www.kazoku-store.com/about

この連載を書かせてもらいながら、ずっと思っていたこと。それをどなたかとも共有できる形ができたような気もします。

本当の話をすると、コロナ禍でわたしたち家族の「暮らし」は揺れ続けています。夫は自粛と中止を求められ続けているアート、公演、イベントに深く関わる仕事をしているので、この1年半とても大変でした。今も大変です。

そんな状況ではあるのですが、そんな状況だからこそ否応なく気づけたことはたくさんあって、これはわたしたちが「生き方」という大きなテーマに向き合う時なんだ、と夫婦で話し合い続けています。「生き方」を変えるなんて簡単にできなくて理想と現実の間で葛藤したり、矛盾を抱えたり。それでも、芽生えた気持ちに目を瞑(つむ)らないかたちで働き、生きていきたい。どうしたらそれができるのかな、と考え続けている途中にいます。

そんなわけで「家族と一年商店」は、わたしたち家族の「こう生きたい」という思いの道標的存在である気もする。

先の見えない世の真っ只中「あ〜わたしのせいじゃない」「わたしにはどうもできない」「もう知らない!」とやけっぱちな気分になる時もあります。でも大人の何倍も濃密な、かけがえのないこの1年半で多くの機会を奪われ我慢している子どもたちのことを思うと、投げ出せない、人任せにしたくない、と思うのです。

世界がたとえほんの少しでも今より良い方に向かうと思えることをしたい。

子どもたちに幸せに生きてほしいし、自分も幸せに生きたいです。

変わらないより変わったほうが、今よりきっと幸せになれる。

すっかり長くなってしまいました。次回は少し、お店で取り扱っているもののお話しもさせてもらえたらと思っています。

写真◯西 希

中村 暁野

中村 暁野編集者、エッセイスト。

一年をかけてひとつの家族を取材する、家族と一年誌「家族」編集長。家族にまつわるエッセイやコラムの執筆も手がける。夫と9歳女子、2歳男子、たれ耳うさぎのバターと一緒に、2017年から、山梨と神奈川の県境にある藤野へ移住。古い一軒家を少しずつ自分たちで改装しながら暮らしている。kazoku-magazine.com

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