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パンはパンバッグでお買い物【親子ではじめるエシカル暮らし・34】

パンはパンバッグでお買い物【親子ではじめるエシカル暮らし・34】

前回、この連載でもお知らせさせていただいた家族と一年商店も、オープンから一ヶ月ちょっと経ちました。

ちいさく始めた家族と一年商店ですが、いろいろな方に商品を手に取っていただき(なれない業務に時に失敗したりしつつも…)嬉しかったり励みになったり、そんな日々です。

お店に並べるものを考えた時、手に取った人が前向きな気持ちになれるもの、世界にとっても使う人にとっても、ほんのちょっぴりだけ「今より善い」何かが生まれるようなものを並べたいなと思いました。

そんなひとつとして、オリジナル製品として作ったのが「パンバッグ」。その名の通り、パンを入れるバッグです。

我が家は大のパン好きなので、毎週もれなくパンを購入しているのですが、ここ数年はパン屋さんに「さらし」を持参していました。

パンを入れてくれるビニール袋もらうのもったいないな、と思ったことがきっかけだったのですが、始めてみたら袋なくてもぜんぜんイケルな、と改めて思っていました。

ですが、形によっては包みにくかったり、パン屋さんを「…おや?どう包めばいいかな?」と迷わせてしまうこともあり、いっそパン専用のバッグを作ったらどうかな!? とずっと思っていたので、形にしてみたのです。

サイズはふたつ。食パン一斤きっちりぴったり入る大サイズと、小さめの角食半斤がきっちりぴったり入る小サイズ。食パン以外にもカンパーニュやクロワッサンやベーグルなどなど、入れることができます。

直接パンをいれて購入して、そのまま保存。汚れたら洗濯して、また使う。そんなパンのある日常に寄り添うようなバッグ。

そしてパンが布バッグに入っている姿って、かわいい。

もし、パンをさらしに包んでもらってるんだ、と伝えても「ふうん…? さらし使ったことないしなあ」と思われてしまう場面があるかもしれません。「パンバッグに入れてもらうんだ」と伝えたら「へえ! パンのバッグがあるの?」ってならないかな? なったらいいな、そんな風にも思いました。

なるほどね〜、パンを専用バッグでね、やってみてもいいかな、やってみようかな。そう思えたり、気づいたりするきっかけのひとつになれたらいいな、と思っています。

はりきってバッグを持って行ったのに、パン屋さんに並んだパン自体にすでにビニール包装されていた…という事態も、多々経験があるのですが、勇気をだして「個包装されていないパン、まだあったりしますか?」と聞いてみると「ありますよ〜」とか「とてもいいですね、このバッグ」とか、会話が生まれたりして、そしてちゃんとノープラスチックの買い物ができたりして。嬉しくなったり、勇気出してよかった…!と思えたりしました。

「あ、この袋なくてもいいって思うお客さんがいるんだな」と思ってもらえる、そんな小さなきっかけを作っていくことも、今のわたしたちにはとても大切なことだと思うのです。

小さな一歩を踏み出す前に、「できない」「わからない」とあきらめてしまう前に、誰かにむけて何かにむけて、ほんとうにちいさな一歩を踏み出してみる。そこで生まれるほんとうにちいさなちいさな変化が、「あ、わたし、きっともっと変われるな」と思える力になる。

そんなふうにわたしは変わっていきたいし、家族と一年商店が、そんなちいさな変化の後押しになれたなら。

とてもしあわせだなあと思うのです。

中村 暁野

中村 暁野編集者、エッセイスト。

一年をかけてひとつの家族を取材する、家族と一年誌「家族」編集長。家族にまつわるエッセイやコラムの執筆も手がける。夫と9歳女子、2歳男子、たれ耳うさぎのバターと一緒に、2017年から、山梨と神奈川の県境にある藤野へ移住。古い一軒家を少しずつ自分たちで改装しながら暮らしている。kazoku-magazine.com

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