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エシカルB面。書籍「家族カレンダー」ができました【親子ではじめるエシカル暮らし・番外編】

エシカルB面。書籍「家族カレンダー」ができました【親子ではじめるエシカル暮らし・番外編】

気づけば12月。少し久々の更新になってしまったのですが、実はこの期間にわたしのはじめての著書「家族カレンダー」という本が刊行されていたのです〜。

『家族カレンダー』(アノニマ・スタジオ刊)

この本は、サイト『家族と一年誌』で2016年から毎日、毎日毎日! 365日5年以上、書いている日記をまとめて作った本です。

Hanakoママではエシカルをテーマに家族の暮らしを綴っているのですが、(連載ではあえては書かないけれど)親子でエシカルを心がけた物つくりやら選択やらをする間には娘とのクダラナイ攻防があったり、息子が材料をスベテ落としたり、前日の夫婦けんかを引きずっていたり、当然次から次へといろんなことが忙しなく起きています。

本に書かれているのはいわば、そんなB面というか、前後というか背景というか……、赤裸々とか洗いざらい感とかそんな感想をもらうような、包み隠してない、家族の日々です。

その昔、(「家族」という雑誌を作る前だから、10~8年前のこと)娘が3歳になる頃まで、わたしは包み隠したいアラユルことを抱えて生きていました。(そしてなかなかウマク包み隠していたとも思う)

こうありたい、こうあるべきだ、と思うことがたくさんあって、なのに意に反して実は夫婦がすれ違っていること、子どもには食べさせまい! としているようなものを夜中食べちゃう自分、些細なことで娘を怒鳴ってしまう自分……。

誰にもどこにも見せたくない、わたし自身が認めたくない、たくさんのことがありました。

そしてそんなすべてが当時、とてもつらかった。

もっと大変な状況の人は世界にたくさんいる。大地震の被害にあっていない。紛争地域に住んでいない。命の危機に晒されるような差別や暴力にあっていない。家があって健康でこれで辛いってどうかしてる、とかなんとか自分に言い聞かせてみていたけれど、夫婦関係も親子関係も、自分自身のことも、抱えきれないように感じてすごく、つらかったのです。

葛藤、試行錯誤、覚悟を決めての夫と互い向き合う。いろんなことを経て、本にさせてもらった日記を書き始めた頃、やっと、もう包み隠さないでいい、と思えるようになったのだと思います。

家族のかたちにしても、自分自身のあり方にしても、「理想」や「夢」のような形は、今もおおいにあるのです。けれど、理想と真逆のことをするような家族も、自分も、時にいたっていい。

そして、そんな未熟! あまりにも未熟!! なわたしたちが、それでも「理想」も「夢」も抱え続けていいじゃない。と、思えたのが、ミソな気がします。

自分の中にあるたくさんの弱さや醜さを受け止めようと思えたら、逆にわたしにだって強さや美しさが、あるのだとも思えるようになりました。

そう思えたことは、社会への向き合い方にも、繋がっていったと思います。

完璧な人なんて(きっと滅多には)いなくて、人も社会も、ある一面だけで成り立たたせるのは難しい。強い部分があって弱い部分がある。美しい部分があって醜い部分がある。

完璧ではないわたしたちみんなが、でもそれぞれ自分の強さ美しさを寄せ合って、時に弱さや醜さも理解しあって、そして今日よりは明日、明日よりは明後日、「こうありたい」「こうなったら」と思うものに向かっていけたらいいのにな、と心から思っています。

「家族カレンダー」って、そんなことを思いながら作った本です。

ぜひ、エシカルB面! として、読んでいただけたら嬉しいです。

【写真】すべて中村俵太(「家族カレンダー」より) 

2021年12月11日(土)に出版記念イベントがあります。詳しくはこちらをご覧ください。

『家族カレンダー』『サステイナブルに暮らしたい』刊行記念トークイベント

中村 暁野

中村 暁野編集者、エッセイスト。

一年をかけてひとつの家族を取材する、家族と一年誌「家族」編集長。家族にまつわるエッセイやコラムの執筆も手がける。夫と9歳女子、2歳男子、たれ耳うさぎのバターと一緒に、2017年から、山梨と神奈川の県境にある藤野へ移住。古い一軒家を少しずつ自分たちで改装しながら暮らしている。kazoku-magazine.com

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