買い物にもラッピングにも!”さらし”の魅力「家の外」編【親子ではじめる、エシカル暮らし・6】
vol.6 すごいよ、サラシさん〜「家の外」編〜
さらし木綿って、すごいんです。
わたしが長年抱いていたさらしのイメージ=丁寧な台所仕事をする人が出汁を漉す時などにつかうもの…。つまりわたしには使いこなせなさそうなもの…。だったのですが、昨年末、とあるキッカケでさらし木綿をもらい使ってみたところ、なぜ今ままで手に取らなかったの…!と過去の自分を揺さぶりたい気分に。いえ、包装紙やプラ袋を疑問も抱かず使い捨てていた過去のわたしには、確かにさらしは必要性を感じられないモノでした。でも、できるところから使い捨てゴミやプラごみを減らしたい、と思い始めた今のわたしにとって、さらしは暮らしの救世主!とでも言いたい存在。
その魅力はなんといっても用途の幅広さ。台所仕事はもちろんなのですが、今回はあえて家の外での活躍ぶりを書きたいと思います。
その1 パンを包んでもらう
朝はパン派の我が家。週に何度か購入するのですが、その際包まれる袋は悩みのタネでした。近所にある大好きなパン屋さんは環境問題についての意識が高く袋は全て紙に替わっているのですが、袋を使わず済むなら、それがベスト。というわけでやや大きめに切ったサラシを持っていきます。包んでもらい、そのままバッグへ。
その2 マイお手拭きにする
出かけた先の飲食店で重宝していたもの、それはお店でもらう使い捨てお手拭きでした。3歳になったばかりの息子は、食事中こぼしたり落としたり手や顔がベトベトになったりが激しく、乾いたハンカチより濡れたナプキンの使い勝手の方がよく…。ついつい毎回お世話になっていたところを、さらしにチェンジ!濡らし絞ったさらしにユーカリやローズマリーなど抗菌作用のあるオイルを垂らし持って出掛けます。
その3 ラッピングにする
よく友人へのちょっとしたお土産に地元で作られているオイルやジャムなどを選ぶのですが、ギフト包装って心がこもっている分悩ましいものだとも思っていました。かわいくうれしい分、ゴミにしたくないし、残しておいて何かの機会に使おう、と棚をひらくと、そのように溜まった包装紙や袋がたくさん…。かといって、自分があげる時に素のままポン、というのもなあ。というところに、さらしの出番です!くるくる巻いて紐で結ぶとギフトっぽい。
布のクッション性で瓶も守られるし、渡した相手にさりげなく「さらしって色々便利だから使ってみて〜」なんて言うこともできます。一石三鳥…。
さらしはカットされているものもありますが、絶対に一反で買うのがおすすめです。用途に合わせて切って使えるし、1枚を何度でも何度でも洗い使えるので、一反あったらもう当分買う必要はありません!次回、満を持して(?)さらし、家の中編を書きたいと思います!
中村暁野(なかむら・あきの)
編集者、エッセイスト。一年をかけてひとつの家族を取材する、家族と一年誌「家族」編集長。家族にまつわるエッセイやコラムの執筆も手がける。夫と9歳女子、2歳男子、たれ耳うさぎのバターと一緒に、2017年から、山梨と神奈川の県境にある藤野へ移住。古い一軒家を少しずつ自分たちで改装しながら暮らしている。
家族と一年誌『家族』