
先生おしえて! ジムもランも不要。忙しいママにもできる「1日3メッツ」以上の運動
気になってはいるけれど、実のところよく分かってない……。そんなアレコレについて、専門家の先生にうかがいました! 今回は「不調外来」です。
肉体的な疲労を溜めにくくするには有酸素運動で心肺持久力を上げましょう!

今回は、行動によって人が健康になる「ビヘイビアヘルス(行動健康科学)」実践編の第二弾。
「前回は、慢性疲労のほとんどが精神的な疲れによるものだとお話ししましたが、肉体的な疲れもないに越したことはありません」。
「最近、疲れやすい。運動不足かも……」と思っても、忙しいママ&パパには運動する時間がない、というのが実情。
そこで今回は、疲れにくい体作りについて教えてもらいました。
「もっとも大切なのは、有酸素運動を日々の生活のなかに取り入れて、体力の指標となる心肺持久力を高めること。より効果的に有酸素運動を行うには、ある程度心拍数を上げる必要があるので、少し汗ばむぐらいの状態を作るよう意識してみましょう」
でも、仕事に家事、子育てと忙しい日々を送るママ&パパが、運動をする時間を作るのは至難のワザ。
「わざわざ時間を作る必要はありません。通勤時に早歩き、エレベーターやエスカレーターを使わずに階段で上がる。これだけでも充分なんです。毎日やらなくても、最低でも週に1回、1週間分まとめて行ってもOK。週に1回なら心肺持久力が上がるという研究結果もあるんです」
この有酸素運動、毎日毎週どれくらいすれば心肺持久力は上がる?
「厚生労働省が出している運動の指標にメッツ(METs)という単位があります。安静時を1としたときと比較して、何倍のエネルギーを消費するかで活動の強度を示したもので、早足で1時間歩くと約4メッツに。
心肺持久力をアップさせるには、1日3メッツ以上、週にして23メッツ以上の運動を心掛けましょう」
疲れ知らずの体になるために、今日から有酸素運動を意識してみて!
小児科医。夜9 時まで365日無休診療の小児科医院、キャップスクリニック総院長。「2017年は、診療以外に講演活動なども行って、ひとりでも多くの方々にお会いし、直接お話をさせていただく機会を増やしたいと思っています!」
ビヘイビアヘルス理論編「育児・家事・仕事に追われ、疲れが全然とれません!!」
ビヘイビアヘルス実践編・1「自分だけの時間を1時間。それだけで変わることがある」
編集・文◯石塚覚子
(Hanakoママ 48号より)