保育園に入ろう・5 保育園の0歳児クラス。ひとりの保育士が見る赤ちゃんは何人?【連載・保活のきほんのき】
この連載は……
書籍『保育園に入ろう! 保活のすべてがわかる本』の著者、山下真実さんによる「保活」をテーマにした連載。
保育園に関する知識のほか、申し込みまでにしておくことは何か、ママの心構え、復職までにやっておきたいことなどをご紹介していきます。
第5回目は保育士と子どもの人数バランスについてです。
保育士と子どもの人数バランスを知っておこう
普段お家で過ごしている時、ママと子どもが1対1だと大変なことも多いですよね。
1対1でも大変なのに、保育園に預けるようになれば集団保育となるわけですから、わが子をきちんと見てもらえるのか心配になるかもしれません。
家庭内でママと過ごすのと、集団の中でお友達や保育者と過ごすのとでは環境が全く違うので、マンツーマン体制までは必要なくても、あまりにも人手が足りていないと十分な保育はできません。
そのため、認可保育園には国の定める保育士の配置基準を満たすことが求められていて、下記のように子どもの年齢に応じて必要な保育士の人数が変わってきます。
保育士の配置基準
<認可保育園・認定こども園のクラスごとの配置基準>
0歳児クラス こども3人:保育士1人
1・2歳児クラス こども6人:保育士1人
3歳児クラス こども20人:保育士1人
4・5歳児クラス こども30人:保育士1人
ただし、これは国の定める最低基準ですので、保育の質を担保する目的で1歳児クラスでも5対1とする等、独自に配置基準を定めている自治体や園もあります。
実際に世田谷区では1歳児クラスの配置基準を、子ども5人:保育士1人としています。
認可外保育園の配置基準
東京都の認証保育所など自治体が認証・認定を与える認可外園については、その自治体の定める基準が適用されます。
東京都の場合は、認可保育園と同様の配置基準とされています。
その他の認可外保育施設については、認可園の基準をベースに策定された認可外保育施設指導監督基準などを元に指導されていますが、実際のところどの程度それが徹底されているかは園によって異なります。
6人の1歳児を1人の保育士でみると聞くと、かなり大変そうですよね(実際に結構大変なことではあるのですが)。
そうは言っても、保育園は子どもを集団で預かることに特化した空間と設備が用意され、保育のプロ(保育士)が対応するので、ご家庭でママがひとりで6つ子をお世話するような状況とは違います。
また、上記の保育士の配置基準は、子どもの年齢に応じて必要なケアを提供できる「最低限のライン」として定められているので、保育園見学の際には目安としてチェックしてみてください。
山下真実
株式会社ここるく 代表取締役
初めての育児で「ママって、こんなに外出が大変なんだ!」と驚いたことがきっかけとなり、人気のレストランが託児付きで利用できるママのお出かけプラットフォーム「ここるく」を起業。2児の母。
独自手法による保活情報や両立アドバイスが人気で、「実践的で分かりやすい」と雑誌等でも監修多数。著書『保育園に入ろう! 保活のすべてがわかる本』(洋泉社)
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