パパの子育て基本のキ・9 「ごめんね」「いいよ」を言わせるだけでは不十分。子どものケンカのかかわりかた【大豆生田先生「パパの子育て」】
パパの子育て基本のキ
パパはどんなふうに子育てに関わったらいい? 困ったとき、パパとしてどんなふうに対処したらいい? NHK「すくすく子育て」でもおなじみの大豆生田啓友さんにケース別の対処法をうかがいます。
きょうだいゲンカは裁くべからず 互いの言い分を聞いてあげよう
「姉vs.弟のきょうだいゲンカ、たいてい弟が勝ちます。どのように対処すればいいでしょうか?(5歳・女の子と3歳・男の子)」というパパの悩みが届きました。
子どもたちの大きな事件のときこそ、自分の出番! と意気込むパパもたくさんいると思います。例えば、きょうだいゲンカ。相談のようなケースでは…。
「実際には、『いい加減にしなさい!』と一括するのでもアリのですが、少し丁寧にかかわりたいとすれば、次のようにしてはいかがでしょう。まずは、泣いている側の思いを受けとめます。この場合は、お姉ちゃんがツライ思いでしょうから、その思いを聞きましょう。自分の思いを聞いてもらうだけで、気持ちが少しは晴れるものです。」(大豆生田先生)
言い分を聞いてもらって気持ちが晴れるのは、子どもも大人も一緒。
「その上で、弟と話をしましょう。弟にも言い分があるかもしれないので、それを聞きましょう。その上で、姉の思いを伝えるのもよいと思います。弟も自分の言い分を聞いてもらったので、姉の気持ちを理解しやすくなると思います。それで、弟が反省しているようであれば、『ごめんって言ってみようか』などと誘ってみます。ただ、あやまれば解決ではなく、お互いの思いに気づいていくことが、大切なのです」
なるほど、ついつい何も聞かずに、とりあえず「ごめんね」「いいよ」と言わせて、大人が一件落着させてしまいがちですが、それは違うんですね。
[教えてくれた人]大豆生田 啓友さん
おおまめうだ・ひろとも〇玉川大学大学院教育学研究科教授。1965年生まれ。
専門は乳幼児教育学・子育て支援。
著書に『マメ先生が伝える 幸せ子育てのコツ』(赤ちゃんとママ社)など。
NHK「すくすく子育て」出演中。
3人の父。
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