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娘の屈託のない笑顔。ここにわたしはなにを求めていたのだろう【懺悔日記・52】
2017.08.01 by Hanakoママ Hanakoママ

藤田あみいの「懺悔日記」・52 娘の屈託のない笑顔。ここにわたしはなにを求めていたのだろう【懺悔日記・52】

妊娠出産を経て、深刻な産後うつに。
三年の月日をかけてようやく母親になった、わたしの懺悔の日記。

この連載は……

出産後、ある時期から深刻な産後うつ状態になったイラストレーター・藤田あみいさんが、娘のてーたんを育てながら3年間にわたる気持ちの揺れを克明に綴った日々の記録「懺悔日記」。その内容を、少しずつ公開していきます。


第52回 3歳の誕生日

52

2016年12月6日 

退院してからはや1ヶ月以上の月日が過ぎた。

娘の七五三も無事に済んだ。七五三に一緒に参加できてとても良かった。可愛らしい写真も撮った。また宝物が増えた。

そして今日は娘3歳の誕生日だ。大きくなった。本当に大きくなった。運動は少し苦手なようだが、お絵かきや歌なんかはとても好きなようで、父と母の遺伝子を受け継いでいるなと感じる。

ついに3歳か。1歳の頃なんかは早く3歳になってホッとさせてくれ…と思っていたが、写真を見返すと、1歳の時の娘の小さいこと。屈託のない笑顔。ここにわたしはなにを求めていたのだろうか。本当に申し訳なく思う。

おしゃべりも達者になり、もうすっかり会話が成り立つ。相変わらず耳を塞ぐ仕草をするとドキッとしてしまうのだが、あーはいはい、ブームなのね。と思うようにカウンセラーの宮地さんから指導をうけたことによって、だいぶ軽減されてきた気がする。

そして治療を進める中で「暴露法」という手法を教えてもらった。

これはわたしが恐怖していることにわざわざ身を置いて、徐々に日常生活に支障が出ないようにしていく、というものだ。

娘に聴覚過敏があるのではないかと危惧する私は、音に関する不安事項をレベル1からレベル10まで書き連ねた。

・レベル1 普通の声で話す
・レベル2 普通にお茶碗を洗う
・レベル3 大きな道路に行く



・レベル9 ディズニーランドに行く
・レベル10 妹の結婚式(バンド演奏があるので大音量である)

このような感じである。

まずはできることから、というので、ゆっくりやっていくつもりだ。大きな音のする場所に行くと心臓がドキドキしてしまう。レベル9くらいからかなり私の心臓に悪い。

でもこれらの環境に置かれて、娘が例えば耳塞ぎをしたとしても、ああ、やってるわ、うるさいもんね。と思えればそれでOKなんだそうだ。なかなか厳しいが、少しずつチャレンジしていこうと思う。

なにはともあれ、可愛い娘よ、3歳おめでとう。

(次号に続く)

これまでの連載
第1回「私は生命を生み出してしまったのだと。ことの重大さに気づいた」
第40回「もう終わらせたかった。なにもかもを終わらせて、消えたかった」
第41回「ちょっとだけ話をしたい」と言いながら、子どもみたいに泣いた」
第42回「元気に見える人たちも、なんらか心に葛藤を抱えている」
第43回「愛情という文字を見た瞬間に、わたしは大きな声を上げて泣いていた」
第44回「「自分を責める必要はない」というのはわかったが、やっぱり辛いのだ」
第45回「娘を見ているのがつらいなんて変だ。私は家を出ることにした」
第46回「布団に入っても、夫の言葉が頭の中を巡った」
第47回「自分に発達障害の可能性があるとは、夢にも思わなかった」
第48回「私が発達障害を抱えているとしても、何も変わらないのではないか」
第49回「私は、可愛い娘から逃げてここにいるのだ」
第50回「ママ、大好き」と言って眠りに落ちた娘の側で、私ももう一度眠りたい
第51回「わたしは「懺悔日記」と銘打った記録を書き上げた」
第52回「娘の屈託のない笑顔。ここにわたしはなにを求めていたのだろう」
第53回「産後はみんなホルモンの影響で不安に。それに耐えられる人とそうでない人がいる」
【最終回】第54回「なぜ病気になったのかはわからないが、私を治したのはまぎれもなく、娘だ」

「懺悔日記」連載一覧

藤田あみい

イラストレーター・デザイナー・エッセイスト。
「無印良品の家」のウェブサイトで「ぜんぶ無印良品で暮らしています~三鷹の家大使の住まいレポート~」を執筆中。
2016年に同タイトルの本を出版。現在韓国語・台湾語に訳され、幅広い層の人へ向けて発信を行っている。
趣味はショッピング。夫と娘が生き甲斐。

「懺悔日記」読者へのメッセージ

妊娠・出産を得て、わたしは強迫性障害という病気になってしまいました。
強迫性障害を簡単に言うと「潔癖性」というようなものがわかりやすいと思います。
私の場合は潔癖ではなく、「『娘に障害があるのでは』という強迫観念が浮かんでくる。」というのが症状です。
愛する子どもを育てていて、一瞬でも「この子に何かあったら」と不安を感じる人は少なくないと思います。
このブログはそんな気持ちのドツボにはまってしまった私の懺悔の日記です。
「ありのままを受け入れる」そこに至ることが難しい人に向けて、少しでも気が軽くなればいいなと思い書き連ねています。
藤田あみい

Hanakoママ

Hanakoママ編集部

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