つるのパパ会・8 掃除も洗濯も完ぺき、お笑いの仕事よりあっているんじゃないかと思う【つるの剛士×土田晃之】
働くパパに会ってきた!【つるののパパ会】08
育児&家事に関わるのは父親として当たり前
つるの剛士さんが、子育てや仕事をテーマに働くパパと対談する「つるののパパ会」。今回は、土田晃之さんの登場です。
つるのさんよりも先に育児休暇を取得している土田さんですが、「イクメン撲滅って、つるの君はずっと主張してるよね」と、まずはイクメン撲滅宣言からスタートしました。
イクメンをブームで終わらせないために
土田:「イクメン」なんて言葉使ってブームにするのがダメ。男の育児参加をブームで終わらせたりしたらいけないんだから。父親としてできること、当たり前のことをしているだけなんだよ。
つるの:その通りですよ。土田さんは、そもそもなぜ育休を取ろうと思ったんですか?
土田:うちの嫁さん、毎回つわりがひどくて、3番目の子までは実家に帰ったりしていたんだけど、4番目の子のときは、上の子がもう小学生だったから、学校を長期で休ませることもできなくて。それなら俺が子どもたちのことやるよってなった。それが一番自然な流れだったんだよね。育休って宣言したわけではなく、スケジュールを調整して、その期間に育児と家事をこなした感じ。
家事&育児は過酷な労働! 育休で知りました
つるの:僕も5番目の子が生まれたときに育休を取って、家のこと全般を引き受けたんですけど、最後の方はもうツラくて。
土田:俺は、けっこう楽しんでいたかも。子どもたちに、決めたルールをきちんと守らせたりね。長男が朝脱ぎ捨てたパジャマも、「これ洗濯機入れなかったらトト(土田家ではパパ=トトと呼ぶ)洗わないからな」って、本当にそのままにしておいた。長男が学校から帰ってきて、自分が脱いだままのパジャマを見て驚いてたよ(笑)、次からは洗濯機に入れてたね。
つるの:長男といえば、うちが思春期真っ最中で…。何言っても「うん、あー」しか返ってこない。放っておこうって思うけど、放っておきすぎるのも良くないかな、とか。悩みますね。
土田:一番上って、下の子たちに比べて、親やっている俺たちの方も不慣れだから、何でもやり過ぎな感じはあるよね。だから、俺はことあるごとに長男に言ってきた。長男が中1のときには「お前は今、中1を初めてやっているだろ、俺も中1の親やるの初めてなんだよ。だから、ごめんな」って。だって、4番目の子なんて4回目だよ? 何をやったって親も予測がつくし、気持ちの余裕も違うよね。
つるの:上の子に、上だからこその不条理をきちんと話すのはいいですね。確かに僕もそうだったけど、一番上っていうだけで親から一番怒られるし、割に合わないことだらけですもんね。うちは、たまに長男と二人だけで山登りしています。山に登りながら距離を詰める感じ。僕と長男だけの時間です。
土田:うちは、長男だけを食事に連れ出す。「おーい、ウナギ食べに行こう!」って、ほかの姉弟よりスペシャルな感じに。でもそういう日に限ってうなぎ屋が休みでさ、結局、男二人でラーメン屋に行くっていう。あれ?スペシャルな感じ、出せてない?(笑)
パパが育児&家事に参加するカギは、嫁の手腕にかかっている
つるの:育休取得しているとき、掃除に洗濯、子どもたちの弁当作り、本当に大変だなって実感。今では奥さんのツラさを誰よりも理解しているつもりなんです。
土田:ダンナが家事を手伝うか手伝わないか、あれって嫁の一言で決まると俺は思っているんだよね。うちの嫁、そこはうまかった。俺をやる気にさせるツボを心得てた。長男が産まれたとき、あまり父親になり切れていなくてね。泣いている赤ん坊のオムツを見たら、がっつりウ○コしていて、うわ?無理ってオムツ閉じたからね(笑)。そんな俺に長男を抱かせて「やっぱりトトが抱っこすると安定感が違うよね」と。そうするとこっちもその気になって、どんなに腕が痛くても「俺があやすよ」ってなるでしょ。ほかの家事にしたって同じ。男は、おだてられたら単純だから、「おっしゃ、任せとけ!」ってなる生き物。
つるの:間違いないですね。ダンナの家での働きは奥さん次第。
土田:俺は今では、掃除も洗濯も完ぺき、お笑いの仕事よりあっているんじゃないかと思うよ。あ、ただし、あまり褒められすぎると、俺いいように使われてるなって、気づくけどね(笑)。
【対談を終えて】
今回の“つるの声”・・・「ブームで終わらせるな!」
父親として、また旦那として、ただただ当たり前のことをしているだけ。土田さんのように、父親の育児参加や育休が当たり前にできる時代が早く訪れるといいよね。だからこそ、イクメンという言葉?の
ブームで終わらせたくない!
[今回お話を聞いた人]
土田晃之さん
つちだ・てるゆき〇お笑いタレント・三男一女の父。
つるの剛士さん
つるの・たけし〇タレント。二男三女の父。2016年に第五子・絢斗(あやと)くんが誕生したときに取得した育児休業が話題に。本誌のスーパーバイザーも務める。
これまでの【つるのパパ会】一覧
将来、チャレンジできる人間になるために、親ができること【つるの剛士×青野慶久・4】
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写真〇森山祐子 スタイリスト〇佐藤慶明(go ahead)/つるのさん、湯浅悦子(Y2)/土田さん ヘアメイク〇三宅茜/土田さん 文〇保坂宏美 衣装協力〇アレッサンドロゲラルデッシ(ラタン7)Tel.03-6419-7871