子どもの病気特集・5 RSウイルスにアデノウイルス……。ウイルスって昔より増えた?【子どもの病気のウソホント】
子どもの病気のウソホント
よく耳にする話だけれど、本当のところはどうなの!?
まずは知っておきたい病気にまつわるトピックを、聖路加国際病院小児科医長の草川 功先生に伺いました。
これまで当たり前だと思っていたことが、実は違う!? なんてことがあるかもしれません。
[ 教えてくれた人 ]小児科医 草川 功(くさかわ いさお)先生
聖路加国際病院小児科医長として外来、定期健診、予防接種など担当。保育園の園医も務める。
聖路加国際病院小児科医長として外来、定期健診、予防接種など担当。保育園の園医も務める。
【みんなの定説5】RS ウイルス、アデノウイルス…新型のウイルスが増えている。
その定説、答えは・NO!
ウイルスの検査が可能に
乳幼児の病気でよく話題になるRSウイルス、アデノウイルス、ヒトメタニューモウイルス……。自分が子どものころには聞いたことがないものばかりでは?
以前はこれらのウイルスの病気は「かぜ症候群」としてひとくくりにされることが多かったのです。
それが近年、簡単な検査でウイルス名を確認できるようになり、「RSウイルス感染症」など具体的な病名でよばれるように。新型のウイルスが増えているわけではありません。
検査してウイルス名を知ることが大事?
検査するのは必要なときだけ
ウイルス検査の多くは鼻の奥に細い綿棒を入れて、粘液を採取して調べます。ほんの一瞬とはいえ、病気の子どもにはつらいもの。
だから検査をするのはウイルス名を確認することで、より効果的な治療ができると医師が判断したときだけです。
たとえウイルス名がわかっても、かぜと同じような治療になる。そう判断したときは、無理に検査をしないことがほとんどです。
※このページは書籍『子どもの病気SOS』(小社刊)から抜粋・再編集しました。
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イラスト〇木下綾乃 編集・文〇石毛幸子
(Hanakoママ57号より)
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