マネー特集 その1 共働き家庭はお金が貯まりにくい、は本当?
特集「共働き家庭のお金のはなし」その1
子どもが成長するにつれ、お金はどんどんかかる一方。だから今が、家計や将来を夫婦で話し合う好機。お金のこと、そろそろ本気で向き合いませんか? 共働き家庭が特に気になるお金に関するあれこれを、ファイナンシャル・プランナーの加藤梨里さんにうかがいました。
Q 保育園時代は、お金の貯めどき?
A そのとおりです!
特に保育料の安くなる3 歳から小学校低学年までが貯めどき。以降は、塾などの学習費や習い事のお金がかかるほか、ゲーム機やスマホなど欲しがるものが高額になり、貯めにくくなります。子どもにさほどお金がかからない今がチャンス!
Q いつまでにいくら貯めればいいの?
A 子供の学費:大学入学までに 500万円 老後の資金:60歳までに夫婦で 3000万円
貯蓄目的を明確にすれば、おのずと“いつまでに”が見えてきます。まず優先すべきは教育費。最も必要となる大学は4年間で子ども1人あたり平均500万円。次に、家を購入するならその頭金を。購入額の1~2割が目安です。余裕があれば老後資金も。目標は「夫婦で3000万円」。月の生活費が30万円、退職後の公的年金の支給が約22万円(夫が正社員の場合)なら、8万円を貯蓄から補てんすると考えます。月8万円は1年間で約100万円、定年~平均寿命が約30年あるので、全体で約3000万円となります。
Q 「共働き家庭は、お金が貯まりにくい!」は本当ですか?
A 本当です!
夫婦各々の収入が低い場合でも、合算すれば世帯収入は高くなるから、浪費への危機感が薄くなり、ついムダ遣い…。個々は大した額でなくても、積み重ねが家計を圧迫します。外食や便利家電、家事サービスなど共働きならではの出費も。また、夫婦がお互いの収支を「なんとなく」しか把握していないのも大問題。日々に忙しく、家計をきちんと管理できていないことも多いようです。収入の割に貯蓄の少ない人が多いのが共働き家庭の特徴といえるでしょう。
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加藤梨里先生 CFP(R)(ファイナンシャル・プランナー)マネーステップ オフィス株式会社
自身も3 歳女子を育てる働くママ。読者目線で、共働き家庭にひそむお金の問題をクリアに、わかりやすく解説!
http://moneystep.co/
写真〇上原朋也 イラスト〇すやまゆうか 取材・文〇伊藤順子
(Hanakoママ36号より)
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