
編集部の取材エピソード もじもじしていた子どもが意見を言えるようになる、親の声かけ
こどものコミュ力をどう育てる!?

こりゃ、アメリカの子どもに勝てないわ……
子どもが、お友だちとおもちゃの取り合いをしていたら、どうします? たぶん、「貸してあげなさい」とか「がまんしなさい」とか言いますよね。でも、アメリカのママたちはそんなこと言わないんだそうです。
「子どもは、『No! It’s mine!(だめ!私のものよ!)』と主張することを教えられるんですよ」
そう教えてくれたのは、子どものコミュニケーション力を育てる「ことばキャンプ」という活動をしている高取しづか先生。だけど、これじゃあ喧嘩になるのでは……? いえいえ、大丈夫。アメリカのママはこんなとき、こう言うのだそう。
「そうよね、大好きなおもちゃだもの、貸したくないよね、でも、どうやったらお友だちも楽しく一緒に遊べるかな」
そこから、「10分だけなら貸してあげる」「代わりにあなたのおもちゃを貸してくれる?」など、子どもなりに交渉して問題解決をさせていくのだそうです。小さい頃からこんなふうに育てられているんだもん、こりゃ、コミュ力でアメリカ人に勝てないや……。でも、コミュ力は相手を打ち負かすためにあるわけじゃないんです。
我を通すのも、ガマンするのも間違い
「コミュニケーションは、相手を大切にし、自分も大切にすることなんですよ」と高取さん。自分ばかりがまんするのは、自分を大切にしていないということ。逆に、自分の我を通すのは、相手を大切にしていない、ということ。
自己主張もするけれど、相手の主張も聞き入れる。そんなコミュニーション力が、気持ちのいい人間関係を作る土台になっていくのです。……って、大人だってなかなか難しいのに、子どもにどうやってそういう力をつけていったらいいんでしょう。
「あなたはどっち?」で考える力、意見を言う力が育つ
記事でも紹介しましたが、子どものコミュ力を鍛える、とっても簡単な方法があるんです。
それは、「どっち?」の言葉がけ。たとえば、「ミカンとリンゴ、どっちが好き?」「チョコとアイスとどっちが食べたい?」何でもいいんです。「○○がいい」と子どもが答えたら、今度は「それはなぜ?」と理由を聞く。「~~だから」と子どもが答えたら、「へえ~、そう思ったんだね~」と承認する。この繰り返しが、子どもの「自分で考える力」「意見を言う力」を育てるのだそう。
最初はもじもじして答えられなかったり、「どっちでもいい」としか言えない子も、根気よく言葉を引き出していくと、だんだん言えるようになり、それが自信につながるんだそうですよ。
人生は選択の連続。なんとなく流されるのではなく、「私はこうしたい、なぜなら○○だから」と自分の人生を切り開いていける子に育ってくれるといいな。
ところで、今日の夕食は、お肉とお魚、どっちがいいかな。さっそく聞いてみますか!
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