新刊『イクメンと呼ばないで』が発売中! 保育園でパパとママは「戦友」になる【漫画家ユニットうめさんインタビュー後編】
最新作『イクメンと呼ばないで』が好評発売中の、夫婦漫画家ユニット「うめ」として活動する小沢高広さん(原作担当)と妹尾朝子さん(作画担当)。前編に続いて、2人の子どもを保育園に通わせていたころのお話をうかがいました。
同じ保育園に通うパパママは「戦友」
―――パパが保育園に関わることで、良かったと感じたことはありますか?
小沢:保育園で他のパパやママと顔見知りになっておくと、保育園の外で会ったときにコミュニケーションが取りやすいですね。会社勤めのパパは、日曜日に子どもを連れて公園に来ているパターンが多いので、一緒に遊んだり自転車の練習をしたりしていました。やっぱりパパが何人かいると楽なんです。誰か一人が鬼ごっこの鬼をやって、力尽きたら他のパパと交代したり。
妹尾:私たちは仕事が曜日に縛られないので、逆に私がお父さんグループと公園で遊ぶパターンもありましたね。小沢はママ友と料理の話とかしていましたし、パパママ問わずつながりができたのは大きかったと思います。
―――パパがママ達の輪の中に入っていくって、なかなか難しくはないですか……?
妹尾:ついママ同士で固まっちゃいますもんね。小沢からも「いきなりは話しかけづらい」と聞いていたので、私は意識して他のパパに話しかけるようにしていました。
小沢:ママがパパに話しかけるのって、実は大事かもしれないです。僕も第1子のときは気を使ってもらったのか、他のママが結構話しかけてくれて助かりました。「子ども」という共通の話題もありますし、意外と話してみるとなんとかなるもんですよ。
妹尾:『スティーブズ』原作者の松永肇一さんは、私たちの育児の先輩でもあるんですが、「同じ時期に仕事も育児も頑張っている人とは、ずっと仲良くなれるよ」と話してくれたことがあったんです。これは本当にそうなりました。まさに戦友という感じで。
小沢:卒園してしばらく経つのに、まだ仲が良いですからね。未だにスプラトゥーンで一緒に遊んでますから(笑)
ビジネス書みたいな育児マンガ!?
―――これから保育園に通うことになるパパに、なにかアドバイスをお願いします。
小沢:そうですね……最初のうちに、パパとママ2人で保育園に行くのはオススメです。保育園の支度って、覚えることが多くてあんがい大変なんですよ。物の置き場所が細かく決まっていたり、着替えのストックをチェックしたり……。あとから、急に1人で行くと戸惑うので、全員が戸惑っている最初のうちに、パパママ2人で行って一緒に覚える。
妹尾:4月で年度が変わって保育士さんも入れ替わるので、名前を覚えるのにもちょうどいいタイミングだと思いますよ。
―――『イクメンと呼ばないで』にも、慣らし保育やオムツ事情、寝かしつけのスケジュールなど、かなり実践的な話がたくさんありますよね。
妹尾:私自身が第1子を育てているときに育児マンガに救われたので、子育て中の親御さんに向けて描きたかったんです。なので、感動エピソードやツラい体験、うちの子カワイイアピールみたいなのは全然無くて。
小沢:育児マンガの中では、本当になんでもない話を描いてるかもしれません。……なんでもなさすぎて「面白いのかな」という不安もあるんですけど、「パパに読ませるのにすごいいい」「パパに読ませたら変わった」という話も聞くんですよね。なんでだろう。
―――感動とかが無いぶん、ビジネス書みたいに読めるのかもしれませんね。
小沢:そうかもしれない……! ビジネス書って「著者本人が当たり前にやっていること」を書いているだけだったりしますもんね。それを他の人が聞いたらノウハウになるのと同じで、この本も誰かのノウハウになるのかも。
妹尾:丸の内のビジネスマンの皆さんも、ぜひ手に取ってください(笑)。
うめ(小沢高広・妹尾朝子)
原作担当の小沢高広と、作画担当の妹尾朝子からなる漫画家ユニット。cakseで『ニブンノイクジ』、コミックバンチで『おもたせしました』を連載中。代表作に『スティーブズ』『大東京トイボックス』『南国トムソーヤ』など。
特別連載中!! 『イクメンと呼ばないで』が一部読めます!
コミック出版を記念して、Hanakoママwebで短期特別連載中です!
第1話 赤ちゃん半分出たとこで止めちゃったから……
第2話 あと何ケ月仕事休める? その答えは「つうちょう」に……
第3話 食事中、こいつどこに置けばいいんでしょうか……
『イクメンと呼ばないで 〜ニブンノイクジ〜』
うめ(妹尾朝子/小沢高広)著
1296円(税込)
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