ママはどうして働いてるの? 迷った末に本人に告げたときの、あの表情は忘れられません
ハナコママ編集長が働くママにインタビュー。仕事と子育てに対する思いをうかがいます。
在宅ワークを選んだから、できたこと
こんにちは、ハナコママのキシベです。今回はDTPデザイナーとして在宅で働くUさんのお話。新卒で大手食品メーカーに就職、“お茶くみコピー”の毎日はそれなりに楽しかったものの、5年目に一念発起。「DTPオペレータースクール」に通ってスキルを身に付け、印刷会社に転職する。
「オペレーターのつもりが、デザインもお願いねといわれ、やってみたら楽しくて10年。でも寝袋で床で寝るみたいなこともしょっちゅうで」。
結婚し、育休も半ば強引に取ったものの、激務への復帰を躊躇していたところ、夫に“自分でやってみたら?”と背中を押され独立。在宅ワークの道を選ぶ。
「ひとりだとどうしてあの仕事来なくなっちゃったのかな?なんて、行き詰まってしまうことも多いですが、一生懸命気持ちを切り替えます」。
自治体の広報など、地域活動にも積極的に参加、みんなでつくる楽しみも手放さないようにしている。気持ちも仕事もきちんとコントロール、しっかり者のUさんですが、実は子育てにも人一倍奮闘中。
「長男は保育園に入っても友達の名前を覚えてこないし、着替えも準備も遅い。けれどそんなものかなって思ってたんです。でも小学校に入って持ち物の整理ができなかったり、いろいろ困ることが出てきて。それまではのんびり待ってあげていたのですが、厳しくしたほうがよいのかなと強く叱りつけてみたり。子どもは学校に行きたくないと毎晩泣き続けるし、今思えばその頃が一番つらかった」。
そしてスクールカウンセラーから専門的な検査をすすめられ、発達障がいと診断される。「ショックでしたが、でも心のどこかで腑に落ちたというか。例えば本を読んで理解するのは私より早いのに漢字が書けない。
見たものをアウトプットするのが困難なのだそうです。迷った末に本人にも告げたところ、“自分は頭が悪いわけじゃないんだ”とホッとしていて。あの表情は忘れられません」。
いまも放課後は宿題や準備など、しっかりサポートする必要があり、在宅ワークの良さを実感している。仕事をセーブすることも考えたが、違うことに集中できる時間は貴重。
「両立は確かに大変。でも仕事があってよかったって心から思います」
東京都在住・45歳。46歳の夫、小5男子、5歳女子の4人家族。「興味のないものは断固としてやりたくない長男、それってただの怠け者?なんてつい思っちゃいますが、それも特性だとか」。長男の夢は、科学者になること。「でも、ロケットは大好きだけど惑星は嫌いとか、ここでも興味の幅が狭すぎで……(苦笑)」
(Hanakoママ64 号より)
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