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先生おしえて!幼児から大学まで!? 「教育の無償化」で問題になっていること【細川珠生の子育て政治】

2018.07.16

気になってはいるけれど、実のところよく分かってない……。そんなアレコレを、専門家の先生に教えてもらいましょう! 政治ジャーナリストの細川珠生さんにうかがいます。

【今月のテーマ】教育の無償化

sensei

安倍総理が「消費税を上げた分の収入増は少子化対策に!」と大見得を切ったのは、去年の選挙でのこと。

消費税を上げたいことが本音だろうと思いつつ、それで子育て環境が少しでもよくなるのならという期待を持ってしまいます。

主に待機児童対策と教育無償化が柱ですが、教育の無償化となると、対象となる期間が長くなる分、関係する世帯も大幅に増えることになります。

ところが、その期間の長さがなかなか難しい問題になっています。幼児から大学まで、全部無償にすると、5兆円の予算が必要と言われています。

今の教育関係予算は既に5兆円ですから、2倍の予算が必要なんですね。現実的には完全無償化はかなり難しいと言わざるを得ません。

そうなると、すでに無償化されている義務教育に加え、「どこを」無償化するのか、まさにその議論の真っ直中です。

高額になる大学以上の期間、義務教育が終了した後の高校、いやいや、やっぱり人格形成で大事な幼児期でしょう、あるいは、義務教育期間でも別途自己負担となっている給食費や教材費、校外学習費なども含めて義務教育期間の完全無償化など、相当意見が割れているのです。 

今の子ども一人の教育費の総額は、幼児期から高校まで全て公立で過ごした場合は概ね500万円、幼稚園だけ私立だった場合は600万円弱、高校だけ私立の場合は670万円前後、両方私立だった場合は750万円前後、小学校だけ公立だった場合は1000万円と言われています。

大学に進学すればさらに費用は掛かるし、レジャーや衣服のお金も「子ども一人分」のカウントではなくなります。とはいえ、無償化する場合は、「なぜ国が教育費の全額をもつのか」という理念も必要になってきます。

子育て支援は有難いけれど、国に本当にその財源があるのか、国が借金までして捻出しようとしているのなら、結局は子どもたちがそのツケを負うことにならないのかなど、目先のことにとらわれない判断が必要ですね

[ 教えてくれた人 ] 細川珠生さん
政治ジャーナリスト。ラジオ日本『細川珠生のモーニングトーク』に出演中。元品川区教育委員長。星槎大学非常勤講師。千葉工業大学理事。中学生男子の母。「今夏は異国に短期留学に出かける息子。成長が楽しみです」
(Hanakoママ 65号より)

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