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そんなに応援することなの? これ?【連載・室木おすしの「娘へ。」】

2018.07.23

この連載は……

イラストレーターで、3歳と1歳の双子の女の子のパパ、室木おすしさんによる育児イラストエッセイ。

娘が将来結婚などして(しなくても)離れていってしまうことが今から心配で、0歳のころから、娘とのあれこれを結婚式で思い出そう!と「娘素材集」を頭の中にコツコツと作っている、という室木さん。

この連載では、よりすぐりの素材をチョイス。

室木さんが娘の結婚式でスピーチとして娘に読んでいるような体でお送りします!

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全力で応援してくれた日

料理のパスタのソースは、パンにつけても美味しいですよ。私なんてね5つも食べてしまいました。
どうもこんにちは毎度新婦の父をやっております室木おすしです。
続きの手紙を読みます。

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娘へ。

3歳の頃、あなたはどんなおもちゃでも、もらうと目を見開いて喜んでいましたね。
ちなみに2歳の頃はそこらへんに落ちているゴミをあげても喜んでいました。

一緒に100円ショップへ行った時の話です。
100円ショップにはお絵かき帳やシール、使い道のよくわからないものに至るまで、あなたの好きそうなものがたくさんありましたね。

プリキュアのお絵かき帳、しかも中には色塗りや迷路まであるそれを見つけた時のあなたの衝撃的な出会いの顔、いまでもよく覚えています。
私も一緒に嬉しくなりました。

そんな中、ポータブルゲーム機のような形をした中に水の入っているおもちゃを私が手にとった時も、あなたはビビビ!ときたように、「それにする!」と宣言していました。

衝撃的な出会いの頻度多いなとは思いましたが、ここは100円ショップ。父親の偉大さを目一杯引き出せる数少ないチャンスとばかりに
「じゃあこれも買おうか!」と余裕を見せつけて買ってやりました。

さてその買った商品は、水の中に小さな輪っかがたくさんあり、ボタンで水流を起こして、固定された棒に輪を入れるという、昔からよくあるおもちゃでした。

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この輪っかを全部入れるのがなかなか難しく、まだ3歳のあなたにとってはファミコンのたけしの挑戦状くらいの無理ゲーでした。
あ、若い人にはわかりませんね。

あなたは私にやってくれと頼んできました。
私も当時腰の痛さはありましたがまだまだ38歳の現役でしたので、それくらい容易いものだと引き受けましたが、これが難しい。
あと2個くらいまではすぐ行くのですがそこからは1個入ると2個落ちるような状態になり、前に進まないのです。

そんな膠着状態を打破しようと思ったのか、あなたは突然数歩後ろに下がり、声を上げました。

「がんばれ~!」と。

それはそれは大きな声で。

私はあなたが初めてしてくれた全力の応援が、このわけのわからない輪っかを入れるおもちゃのクリアだということにいささかの不満を覚えつつも、あなたの全力の応援に応えようと必死でボタンをプッシュしましたが、一向に入りません。

あなたは何度も何度も必死な形相で叫びました。
がんばれ~!がんばれ~!

そんなに応援することなの? これ?
と思いつつやり続けましたが、せっかくの応援の甲斐もなく結局入れることはできませんでした。

多分あなたはそんなこと覚えていないでしょう。

でも私はたまにあの時の全力のあなたの応援を思い出すときがあります。

疲れた時や落ち込んだ時、お父さんの頭の中にはあの時のあなたがいて、いつも私を応援してくれるんです。

がんばれ~がんばれ~!って。

その声を頭の中で聞くと、私はいつも
頑張れるというか、なんというか

少し笑ってしまうのです。

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【続く】


心の披露宴は心の雅叙園の中、心の料理長の料理の説明を聞きながら
まだまだつづく。

001-illust-05プロフィール

室木おすし

イラストレーター、漫画家。長女と双子の次女・三女の父。
悲しみゴリラ川柳家元。オモコロネットラジオ「ありっちゃありアワー」パーソナリティ。
雑誌やWEBで記事や漫画の執筆をしたり、広告でイラストやGIF動画を作成したりと日々あくせく。
夜泣きのひどい次女の抱っこには定評があり、2018年には生春巻きが好きだという自分の側面にはたと気づいた。

室木 おすし

室木 おすし (むろき・おすし)イラストレーター、漫画家。

長女と双子の次女・三女の父。悲しみゴリラ川柳家元。オモコロネットラジオ「ありっちゃありアワー」パーソナリティ。雑誌やWEBで記事や漫画の執筆をしたり、広告でイラストやGIF動画を作成したりと日々あくせく。夜泣きのひどい次女の抱っこには定評があり、2018年には生春巻きが好きだという自分の側面にはたと気づいた。

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