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新刊『ママにはなれないパパ』が好評発売中育児休業1年間! 人気放送作家が得たものと失ったもの【鈴木おさむさんインタビュー】

2018.08.03

鈴木おさむさん。数々のテレビ番組を手がけるだけでなく、舞台や映画などでも活躍する人気放送作家です。

私生活では、森三中の大島美幸さんと2002年に交際0日で結婚。2015年に待望の長男・笑福(えふ)くんが誕生しました。

6月には、笑福くん誕生から約3年に渡る育児の日々を綴ったエッセイ『ママにはなれないパパ』(マガジンハウス)を出版。

1年間の育児休業や、妻・大島さんとの共働きの様子など、ママだけでなく、パパも大きく頷いてしまうエピソードが満載です。

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育休を経て、やるべき仕事が見えてきた

鈴木さんは、出産後、笑福くんが1歳になるまでの約1年間、仕事を大幅に減らして、「父勉」のために、育児休業をとります。

鈴木さん:放送作家業を1年休業するっていったときに、失った仕事も結構あったんですよね。思ったよりもクビになる仕事も多かった。「(育児休業をとるなら)じゃあ、いいや」と言われたりして。戦線を離脱した感じもあったんです。

ーー意外な気がしました。

鈴木さん:失った仕事もありましたが、残った仕事は自然と自分にとって結びつきの強い仕事だったりしました。育休がリトマス試験紙にもなったかなと思いました。残った仕事が、そこからまた別の仕事に結びついていったり…。

ーー仕事が少し変わってきた?

鈴木さん:50代に自分がやるべきことが分かってくるような気もしました。本を書くなどの書き物もそうですし、妻の妊娠中に脚本を書き始めた映画の仕事もそうかなと思います。育休で一旦仕事を減らしたことで、今まで受けていなかったテレビ以外の仕事も受けていくわけです。結果、前よりも忙しくなっていくという説もあるんですけど(笑)。全体的に仕事の質が変わってきたな、という感覚はあります。

出産から半年後、妻の大島さんは仕事を再開します。いきなり5日間の海外ロケ! その間は鈴木さんと笑福くん、そして大島さんのお母さんとの生活。『ママにはなれないパパ』では、その時の様子を鈴木さんは“僕と息子の関係はより深くなった気がする”(49ページ)と綴っています。

鈴木さん:育休で手放したものもありましたけど、見える景色もかわりました。子どもができてすごくしんどいことも辛いこともあったけど、0〜1歳の子どもと向き合い、子どもとの信頼関係ができて、人間としての勉強ができたというのがすごくあるんですよね。人生ってすべてを抱えることができないから、何かをキャッチしたら、何かをリリースしなければならないじゃないですか。育児というものをキャッチしたときに得られる楽しみや幸せは、想像以上に奥深いものだし、人生を豊かにしてくれるというのはありますね。

“放送作家と芸人”という共働き夫婦のあり方

鈴木さんは放送作家、妻の大島さんは芸人。産後半年での仕事復帰を後押しした夫・鈴木さんは、妻の仕事についてこう語ります。

鈴木さん:僕は放送作家なので、大島に「あなたの座席がほしい芸人さんはたくさんいるから、中途半端なことをするなら辞めたほうがいい」って常々言うんですよ。

ーー仕事の話をいろいろするんですね。

鈴木さん:この仕事をするからには、奥さんにも頑張ってほしいという気持ちがあるんで、「今の仕事の仕方は良いね」とか「こういう番組に出たほうがいいじゃない」みたいな話もします。子どもの母親としてすごく感謝しているし、素晴らしいと思いますけど、やっぱり芸人であることはすごく意識しています。仕事をし続ける限りは変わらないです。

ーー大島さんが辞めたいといったら?

鈴木さん:それはそれで良いと思います。本人が辞めたいと思ったら、そこが潮時だし。

ーー鈴木さんから見て、大島さんに芸人としての未来が広がっていても?

鈴木さん:自分が辞めたいといったなら、絶対にそう見えることはないと思います。彼女が辞めたいといったときは、僕も「ああそうかな」と思うはず。

子どもと話し合わなければならないことがある

ーーこれから、どういうかたちの家族でありたいですか?

鈴木さん:子どもとすごく話し合わなければいけないと思うんです。先日、ある番組を見ていたときに、とある俳優さんがうちの奥さんをビンタするっていうシーンがあって、超面白かったんですけど、子どもはそれを見てもずっと笑わなかったんですよね。「いまどう思った?」と僕が聞いたら「かわいそうだった」って答えたんです。

ーー普通の家庭ではあまりないシーンですね。

鈴木さん:うちがすごく難しいと思うのは、こういうところ。例えば、このシーンが面白いということを分からせないといけないんです。“お父さんがビンタされる”ということは、これまでのテレビのなかでありました。お父さんが芸人で、そのことをお母さんが子どもに伝えることはあったと思うんですが、お母さんが芸人というのはなかなかないケースなんですよね。このことを理解させるには、僕が結構話してあげなきゃいけないなって思ったんですよね。

ーー不安ではないですか?

鈴木さん:逆にそのことが楽しみだったりしますよね。どう話したら理解してくれるのか、どうやったら笑ってくれるのか、とか。どうやったらこの“おもしろかったらOK”という感じを分かってくれるかとか。今はまずお母さんの職業がどういうものかを教えていますけどね。笑うようになるまで、話し続けていくしかないかなと思います。

ちょっと特殊な鈴木家の親子関係…。笑福くんの今後をどこかで読ませてほしいと強く思いました。

鈴木おさむ

すずき・おさむ 放送作家。1972年千葉生まれ。2002年、交際0日で森三中大島美幸さんと結婚。2015年、待望の第一子、笑福くんを授かる。夫婦生活を描いたエッセイ『ブスの瞳に恋してる』はシリーズ累計60万部を突破。

ママにもパパにも読んでほしい!『ママにはなれないパパ』発売中

書影帯あり

鈴木おさむ 著
1404円(税込)
購入はこちらから https://magazineworld.jp/books/paper/3002/

取材・文〇村田智博(TAPE)