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酸素マスクはママが先、子どもにつけるのはその後です【ママの読書】

2019.01.11

こんにちは。ハナコママ編集部の宮本です。本の中で見つけた「これはほかのママと共有したい!」と思うフレーズをご紹介する「ママの読書」。

第二回目は、精神科医の宮地尚子さんの著書『ははがうまれる』(福音館書店)からです。

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飛行機に乗ると、緊急対応用のビデオが流される。
「酸素マスクが下りてきたら、たとえ子ども連れであっても、まず自分が落ち着いてしっかりマスクをつけて、それからお子さんにつけてあげましょう」という指示が、その中には必ず入っている。
私はそのビデオを見るたびに「これって子育て全般にも言える」としみじみ納得し、そして考え込んでしまう。

『ははがうまれる』p77より引用

小さな子どもと一緒にいると、不測の事態やトラブルはつきものです。

目を離したすきに子どもがケガをしてしまったとか、モノを壊してしまったとか。そんなときは、もちろん子どもが心配になるけれど、横にいるおかあさんだって、きっと慌てている。そしてトラブルを防げなかった自分を責めているかもしれない。そんなときに周りの人がおかあさんにかけるべき言葉は「大丈夫ですか?」であって、間違っても「おかあさんが一緒にいながら、なんでこんなことに!」と責めることではないはず。

機内のビデオの話を引用しながら、子育てでもおかあさん自身が落ち着いてはじめて、子どものケアができるようになるという宮地さんの話は、本当にその通りと思いました。

いま小2の息子が1、2歳と小さかったころ、喘息発作で何度か入院させてしまうことがありました。

朝まで待って小児科に行けば大丈夫かなと思っているうちにみるみる悪化。どうしてもっと早く手を打てなかったのか、小さくてぷっくりとした息子の手の甲に点滴針がささっているようすに毎回落ち込みました。そんなときに、家族をはじめ、病院のスタッフや保育園の先生たちにもいっさい責められず「おかあさん、大丈夫? ずっと横でお世話するの大変ね」と気遣ってもらったことが、私の「酸素」となって、どれだけ支えになったかを思い出しました。

本ではさらに、「母親の自己犠牲は美化されがちだが、実際には何のメリットもない」ともあります。

自分の酸素をあと回しにして、子どもを優先させる。人に言われなくてもつい「私はいいから、子どもに……」というマインドになりがちですが、知らず知らずのうちに、「お母さんは我慢したんだから」という思いを生むことになって、子どもを苦しめることになるかもしれない。いま、自分に酸素は足りているか。苦しくなっていないか。自分に問いかけ続けることも必要なのかもしれない、と思いました。


『ははがうまれる』
宮地尚子・著
福音館書店 1100円(税別)
re宮本博美

宮本 博美(みやもと・ひろみ)

ハナコママウェブ・エディター。小2男子の母。著者の宮地尚子先生のお名前を知ったのは『震災トラウマと復興ストレス』 (岩波ブックレット)という本を読んだことがきっかけ。震災にあった当事者の心の傷は深い。同時に、助かった人たちや、支援する人たちも実は大きな傷を負っている、ということを精神科医の立場からわかりやすく解説されている良著です。ママ からはちょっと離れるかもしれませんが、ご興味あるかたはぜひ!